シリーズ連作の一つです。1982年の大晦日からずっと水彩で和歌山をテーマに風景を残そうとしていました。その情熱を41年ぶりにふり返っています。どうしたんだろう、私って、大丈夫? まあ、たまたまスキャンしただけですけど、あまりに懐古的です。もっと今を見なきゃいけないです。
思えば、もう41年の歳月が過ぎています。41年なんて、あっという間かもしれない。まさか自分が年寄りになるなんて、いつかはそうなるだろうけど、そんなにすぐにはやって来ないだろうと思っていました。
そう、フランスで年金支給を65歳に引き上げただけで、ものすごく反発があったし、それくらいの年代の人たちも、その前後の人たちも共感していたそうです。どうして、みんなそんなに反発するのか? フランスの人たちに言わせると、62~65、この引退した世代の人たちが、どれだけ自由に生きて行けるか、そして、65を過ぎたとたんにどれだけ動けなくなるか、そういうのを身に染みているから、フランスの人たちは反発したし、何とかしようとしている。
日本では、特に話題にもならず、政府が決めたシステムを受け入れ、日本にはお金もないし、若い世代に迷惑をかけるのも悪いから、70代とか、75とか、それくらいからの支給を受け入れかねないのです。いつ年金をもらったとしても、そんなにお金は使わないし、みんな節約して、ためこんでいるだけです。生活には不安がいっぱいだし、自分が病気になっても、まわりに迷惑をかけないこと、それだけが希望なのです。人生を楽しもうなんて、あまり考えていないかもしれない。
ああ、私が三重県にやって来てからの三十何年だってあっという間でした。いろんなことがありましたけど、私は何も変わっていないように見えます。でも、何かが変わってしまっているし、目に見えてくたびれてきています。気力もなくてフニャフニャです。元気なのは、知らないどこかを歩いている時だけです。これから私はどんなにして、何を楽しみに生きていくんだろう。年金生活が見えている? いや、見えてないです。そんなのなしで生きていきたいと思うくらいに、年金システムは信用していません。いや、わからないなあ。頼り切るかもしれないし、ありがたいなあ、なんて言うかもしれない。
この土日、石川県の友人がわざわざ三重県を訪ねてくれました。私たち夫婦に会うためにわざわざ来てくれたということでした。彼とは学生時代に同じ下宿でした。だから、もう45年の付き合いでしたか。
うちの奥さんも同じ下宿の人だったから、彼とうちの夫婦とでほんの少しのランチタイムをご一緒しました。彼と奥さんは、内宮・外宮とまわったそうで、内宮ではお相撲さんたちを見たということでした。石川県でいえば、遠藤とか、輝とか、昔は横綱・輪島とか、いましたけど、最近はそんなに強いお相撲さんは出ていないですけど、でも、相撲どころにはちがいない。それで、そのお相撲さんたちが神社に参拝し、横綱の照ノ富士が奉納の土俵入りをしてみたりしたそうです。いいのを見てもらいましたね。
お昼はイタリアンになりました。お話は近況報告と、今後の私たちの予定について、友人たちの情報の交換などでした。
例によって、私はあまりしゃべれなくて、せっかく来てもらったのに、お酒も入らなくて、モサモサしゃべっただけでした。申し訳なかった。いったい私はいつ爆発できるんだろう。たぶん、ずっと不発かもしれない。ダメですね。そんな私たちに、よくぞ会いに来てくれたものです。それだけで感謝でした。