踏切で待たせられることがあります。たいていの人にはイヤな時間だと思われますが、ヒマ人のわたしは、ワクワクしながら電車を待っています。あわててカバンからカメラを出していることでしょう。
近鉄の普通列車は少し来るのが遅いけれど、JRほど待たされることはありません。JRはかなり前から踏切を落としてくれます。まあ、それはそれでありがたいことではあります。おかげで電車に触れなくて済みます。
この前、踏切で待たされた時、いつものように写真を撮りました。それなりに暗かったけれど、シャッターは降りました。
撮れた写真は、踏切の向こうの無限の闇でした。この向こうの方に私のおうちはあるのだけれど、それは闇のかなたでした。
そうか、私のおうちはそんな闇の中にあるのか……。まあ、そういうところに細々と暮らしているし、家族は普通に生活しているのです。たまたま写真を撮ったら、闇にしか見えなかっただけでした。
闇だろうが、灯りは見えなかろうが、私はそこに住み、生活をしている。それは私としては確かなことで、それをポツポツと続けていくだけです。
ただ写真で見たら、暗く写ってたというだけで、本当は人も歩いてるし、明かりもついてたはずです。
それにしても、電車は遅いなあ。あっ、見えた!
JR東海のオレンジのラインが何となくわかります。二両の参宮線で、鳥羽か伊勢市に走って行きました。
久しぶりに光をつかまえました。電車の疾走感もいいなあ。自画自賛です。もう少し引いた写真を撮ればよかったかな。連写のきかないうちのカメラではこれ一枚でした。
まあいいや、久しぶりの光との出会いでした!