
先日、BSを見ていたら、中国の空撮番組をやっていました。近ごろは、そんなに中国を題材にする番組は見ないようにしていたのに、たまたま見てしまいました。
太行山脈を越える八つの峠を越えていった英雄たちの物語ということでした。
孔子さんが、晋の国をめざしていました。クルマで道を進んでいた時、道の真ん中でお城を土で作っている子どもがいたそうです。大人たちは、そんなものは見ていなくて、このまま行くと危ないから、「どいてください」と声をかけました。
子どもは、「クルマは、わがままに行ってもいいの? 前に城壁があったら、どうするの?」と質問してきたそうです。
大人たちは、「そりゃ、城壁に沿って走るんじゃないのかなあ。」と答えます。
子どもは、「だったら、オジサンたちが、城壁に沿って走っていくべきだよ」と答えます。
よく見たら、子どもが道の真ん中に土でできた城壁を作っていました。確かに、子どもの言うとおりだと、孔子さんたちは、お城を避けてクルマを通らせた。
かくして、晋という国は、子どももよくできたものだし、孔子さんも感心しきり、というふうにBSでは語られていました。
論語にもないし、史記にもないし、出典はどこにあるんでしょう。
とりあえず、メモしておこうと、書きました。それにしても、春秋時代、今から二千五百年前の中国の、こんな山奥に国ができていたのかと、その成り立ちに感心しました。空撮では、ものすごい山々を越えて、やっと晋にたどりつけていました。
ところどころ、現代の道路も見えたので、今ではもう少し簡単に行き来できているのだろうけど、それにしても、こんな山深いところに、国があったのか。日本でいうと、信濃の国とか、甲斐の国に英雄が出できて、国を作り上げたようなものですね。
孔子さんは、そうした国に行こうとしたんですが、途中から諦めて、引き返したということでした。