先日、友人(男)より電話があった。先週、婚活パーティーに行って来たとのことだが、惨憺たる有様だったという。何でも、フリータイムになった途端、露骨に、外見のいい者や収入の多い者に女性参加者達が群がり、あぶれた女性達も、ターゲット以外の男性参加者が近寄ると睨みつけてくるのだそうだ。たまたまその時だけだろうと思ったのだが、友人によると、他にもそういう傾向があるのだという。
気になったので、今度は女性側の意見も聞いてみた。幸い私の従姉に、婚活パーティーに参加したのことのある者がいる。結局その従姉はパーティーではなく、仕事先で知り合った男性と結婚したのだが、この時点で既に嫌な予感が立ち込めている。従姉によると、パーティー会場で相手にされない男性参加者というのは、一言で言えば、「残念なおじさんばかり」なのだそう。残念とは外見がというより、明らかにコミュニケーション能力不足、且つ収入が同年代の平均より明らかに低過ぎるというものなのだそうだ。
従姉や結婚が決まった職場の後輩を見ていて思うのだが、やっぱり自力で結婚できる者は、そもそも婚活パーティーなんぞに足を運ぶことはないのだろう。つまり、勝ち組・負け組という枠に拘るのならば、婚活パーティーの世話になっている時点で、優勝争いから脱落。3位決定戦ということになる。
何が言いたいのかというと、既に日本の婚活市場は破たんしているということだ。何を隠そう、自分も結婚情報サービス会社へ見学に行ったことがある。その時、奥から顧客の大声が聞こえてきた。中年男性の声で、
「一体、いつになったら結婚できるんですか!今までいくらつぎ込んだと思ってるんですか!!」
なんて……。これを聞いて、そもそもこういう所を利用するという発想自体が間違いなのだと気付かされた。あの時のオジさん、ありがとう。おかげで、無駄金使わずに済んだよ。
人様の行動、言動が思わぬ幸運をもたらすこともある。信心もそうだが、私の場合、早くもウラを見てしまうことが多々あるようだ。