報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「善場からの手紙」

2021-08-31 20:20:51 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月25日08:15.天候:晴 宮城県仙台市青葉区 スーパーホテル仙台・広瀬通り1Fフロント→6F客室]

 朝食を終えて部屋に戻ろうとすると、フロントにいた支配人に呼び止められた。

 支配人:「あっ、愛原様。ちょっとよろしいでしょうか?」
 愛原:「はい?」

 何だろう?
 もしや今朝方のリサの変化がバレてしまったのだろうか?
 それとも、バイキング朝食の食べ過ぎで別料金徴収とか?

 支配人:「愛原様に宅配便が届いてございます」
 愛原:「私に?」

 受け取って見ると、それは善場主任からだった。
 伝票を見ると、通常の宅配便ではなく、かなり急ぎのサービスで送られて来たのが分かる。
 昨日に出して、今日の1番早い時間に届けるサービスがあるだろう?
 あれだ。
 1番早い時間で8時ぐらいだったから、正にそれで到着したのだろう。
 もちろん、その分、料金は割高である。
 そこまでして送って寄越したものって、何だろう?
 茶封筒で届いたので、書類か何かのようだが……。

 高橋:「何ですかね、先生?」
 愛原:「さあ……」

 取りあえず私はそれを受け取って、一旦部屋に戻ることにした。

 愛原:「何が入っているだろう?」

 開けてみると、それはANAの航空券だった。

 愛原:「!?」

 3人分あり、路線は仙台から成田となっている。
 私は急いで善場主任に電話した。

 愛原:「もしもし、善場主任ですか?」
 善場:「愛原所長、おはようございます」
 愛原:「おはようございます。今、荷物を受け取りました。これって、どういうことですか?」
 善場:「所長方はまだ仙台市内にいますね?」
 愛原:「まだホテルの中です」
 善場:「ヴェルトロの下請け組織のアジトが摘発されたことは御存知だと思います」
 愛原:「ええ。今朝方、ホテルのテレビで観ました」
 善場:「その後の捜索で、ヴェルトロがリサを狙っているのが分かりました」
 愛原:「リサを!?」
 善場:「想定はしていました。リサは世界中で希少な、『持続的制御可能な上級BOW』なのです。分かりますか?テロ組織では高値で取引されるほどなのですよ」
 愛原:「ええっ!?」
 善場:「今回の下請け組織は、ヴェルトロからリサの強奪を依頼されていたようです。愛原所長達が東北地方へ行くことを突き止め、隣県にアジトを構えたと見ています」
 愛原:「でも、その下請け組織……ヤング・ホーク団でしたっけ?そいつらは捕まったんじゃ?」
 善場:「ヴェルトロはそれを見越して、いくつかのテロ組織に協力依頼していたようです。たまたま捕まったのは、そのうちの1つに過ぎません」
 愛原:「それと、この航空チケットと何の関係があるんですか?」
 善場:「押収した資料には、ヴェルトロは所長方の本日の動きを想定していて、特に『陸路を押さえろ』と指令を出しています。確かに通常、仙台から帰京するに当たっては、鉄道や高速道路を利用するのが一般的でしょう」
 愛原:「確かに帰りは新幹線にしようと思っていました。コロナ禍でそんなに新幹線も混んでいないですし、仙台始発の新幹線なら自由席でも座れるだろうと思っていましたので……」
 善場:「それを読まれたようですよ。あとは高速バスですね」
 愛原:「バスはこの前体験したように、ジャックされる恐れがあるので、選択肢には入れてませんでしたが……」
 善場:「今回は鉄道も危険ということです。もちろん、彼らがどのような手段でリサを強奪するつもりなのかは分かりません」
 愛原:「主任はどのようなテロ組織が動いているのか、分からないのですか?」
 善場:「一応、目星は付いています。だからこそ、航空便で帰京して頂きたいのです。そのチケット代はこちらで持ちますから」

 摘発されたヤング・ホーク団は、主に航空機を使用したテロを得意としていたらしい。
 しかしそんな彼らは昨日、摘発されてしまった。
 他のテロ組織は爆弾テロや要人拉致などの前科があるという。
 ヴェルトロが『陸路』と明言してしまった為に、却って空路は手薄なのではないかというのが善場主任らの見方だ。
 海路についてだが、仙台~東京間の旅客便は存在していない。
 貨物便は少なからず存在しているので、それに紛れて私達を帰京させるという案もあったそうだ。
 実際、2017年にアメリカのルイジアナ州で起きたバイオハザード事件も、元はと言えばバイオテロ組織が新型BOWエブリンを貨物船に便乗させて輸送していたところ、その船が現場近くの浅瀬に座礁したのが発端だという(更に言えば、その貨物船が座礁事故を起こした原因はエブリンが船内で暴走したからである)。
 ただ、善場主任達が目星を付けているテロ組織の中にはシージャックを得意とするのも含まれており、もしかしたら彼らはヴェルトロの指示とは別に、独自に海路を押さえる恐れがあったので却下されたそうだ。
 貨物船に紛れて移動するという案は、テロ組織でも考えるようなことだ。
 その為か、最近はよほど船会社関係者に縁でも無い限り、貨物船への便乗者を断る傾向にあるそうだ。

 愛原:「分かりました。飛行機は午後のようですね」
 善場:「1日2往復しか飛んでいないのです。午前中の便は恐らく間に合わないと思い、午後便にさせて頂きました」
 愛原:「きっとそうですね。分かりました。主任の指示に従います」
 善場:「御理解が早く、助かります」
 愛原:「しかし、出発までどうしたらいいでしょうね?まあ、航空機ですから早めに空港に行く方がいいとは思いますが……」
 善場:「そうですね。なるべくなら、ホテルに留まって頂くのが1番なんですが……」
 愛原:「10時までにはチェックアウトしないといけませんしね」
 善場:「ですよね」
 愛原:「分かりました。一応、少し早めに空港に行くようにしましょう。ただその場合も、結局は電車かバスで行くことになるとは思いますが……」
 善場:「テロ組織は東京方面に向かう新幹線やバスは警戒するでしょうが、仙台空港に行く列車やバスについてはマークしないと思います」
 愛原:「ですよね」

 急な帰京方法の変更だった。
 まさか、仙台~成田に航空路線があったとは。
 国際線への乗り継ぎ用としての需要だろうか。
 しかし今はコロナ禍で国際線が軒並み運休している中、よく飛んでいるものだ。

 高橋:「リサは飛行機に乗せても大丈夫なんスよね?」
 愛原:「大丈夫だろう。だってだいぶ前、八丈島から帰る時に乗ったからな」
 高橋:「それもそうっスね」

 なので、何の問題も無い。
 ……はずだ。
 善場主任との通話が終わってから、私はどのように仙台空港へ行くか検討してみた。
 バスにしろ電車にしろ、地方空港へ行くローカル線やバスなので、そんなに輸送量は大きくない。
 つまり目立たないということだ。
 一応、基幹となっているのは鉄道だろうな。
 もしかしたら、ついでに押さえられているかもしれない。
 だったら、まだバスの方が目立たないかもしれない。
 バスについては最近になって新規参入してきたバス会社が運行しているものがあるし、仙台空港のある名取市や岩沼市の中心駅、名取駅や岩沼駅から路線バスもある。
 さーて、どうしたものか……。
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“私立探偵 愛原学” 「仙台最後の朝」

2021-08-31 16:44:17 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月25日07:00.天候:晴 宮城県仙台市青葉区 スーパーホテル仙台・青葉通り6F客室]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。

 愛原:「んん……」

 枕元に置いたスマホのアラームが、ダイレクトに7時にアラームを鳴らす。
 私はすぐにそれを止めて起き上がった。
 枕が変わると、抵抗無く起きられるものだ。
 2段ベッドの下段に私は寝ているが、そこはダブルサイズのベッドなのに対し、高橋が寝ている上段はシングルサイズだ。

 愛原:「高橋、起きろ。時間だぞ」

 私はベッドから出ると、上段で寝ている高橋を起こした。

 高橋:「先生のモーニングコール……。功徳です……」
 愛原:「なに顕正会員みたいなこと言ってんだよ。さっさと起きろ」

 高橋を起こすと、私は隣の部屋で寝ているリサを起こしに行った。
 初めて一緒に住み始めた中学生に入るか否かの時は、まだ子供だからと遠慮せずに起こしに行ったが、今はさすがになぁ……。
 あられもない姿になって寝ているといけないので、私はそっと中を覗く。

 愛原:「何だ、もう起きてるのか。ちゃんと1人で起きれるようになってて偉い……」

 ベッドにはリサの姿は無かった。
 きっとバスルームにでもいるのだろうと思って引き返そうとした時、私の視界に黒い物体が通り過ぎた。
 これ……一般人だったら、思いっ切りホラーだぞ。
 いや、思いっ切りホラーに慣れている私はとっくに変人か。

 愛原:「リサ、寝惚けるな!起きろ!!」

 私は天井に向かって声を荒げた。
 リサは第2形態まで変化し、背中から出した触手で天井にぶら下がって寝ていた。
 私の視界をよぎった黒い物体というのは、何本か生えた触手の1つだ。
 オリジナル版リサ・トレヴァーの特徴の1つは派生改良型である日本版リサにも受け継がれており、前者は素早い跳躍力と恐ろしいまでの腕力で攻撃してくるが、後者はこの触手も武器の1つ。
 だから下手に触ろうとすると、ダメージを受けるので注意。
 だが、私の場合は何故かOK。

 愛原:「リサ、また化け物になってるぞ!起きろ!」

 私は手持無沙汰でぶら下がっている触手の一本を掴むと、思いっ切り引っ張ってやった。

 リサ:「いだだだだだだ?!」

 これがBSAAの猛者相手なら、触手を斬り落とされても平気だろうに、変化が完全ではないのか、まるで髪の毛を引っ張られたかのように痛がる。

 リサ:「あ、先生。おはよ……」
 愛原:「おはよ、じゃねぇ!早いとこ人間の姿に戻れ!」
 リサ:「あ、はーい」

 リサは器用に触手を使って床に降りると、まずは鬼娘姿の第1形態に戻る。
 それから、人間の姿の第0形態になった。

 リサ:「枕が変わると変な夢見るもんでw」
 愛原:「この前みたいに、もう1人の自分が現れてってヤツ?」
 リサ:「今回は全然。私がパチンコやってて、先生が玉になって転がるヤツ」
 愛原:「どんな夢やねん!?……あー、もういいから!さっさと着替えろ!」
 リサ:「はーい」

 変化したことでリサの浴衣は乱れており、下は辛うじて浴衣に隠れていたものの、上は完全にはだけて黒いスポブラが見えていた。
 昔はノーブラで寝ていたみたいだが、さすがに成長するにつれて乳首が気になるようになったのか、今はスポブラを着けているらしい。

 愛原:「高橋も二度寝すんな!」
 高橋:「あ……サーセン」

 私が部屋に戻ると、高橋が二度寝していたので再度叩き起こした。

[同日07:30.天候:晴 同ホテル1F朝食会場]

〔1階です。上に参ります〕

 朝の身支度を終えると、私達は朝食会場に向かった。

 愛原:「お、やってるやってる。食べ放題のバイキングだ」
 リサ:「さっき変化したから、エネルギー使っちゃってお腹空いたよ」
 愛原:「そりゃ一気に第2形態まで変化したらな……。というかオマエ、最近寝惚けて変化してたりすること、多くなってないか?」
 リサ:「んー、そうかも」
 愛原:「俺達の時はまだいいが、学校で修学旅行とか合宿の時とか困るぞ」
 リサ:「修学旅行……コロナのせいで無い……」orz
 愛原:「あ、いや、悪かったよ」

 中等部時代に行われるはずだった修学旅行は中止となり、高等部でその代替案が模索されていたが、全く収束の兆しを見せない為、それも頓挫してしまったそうだ。
 それでも近場への社会科見学などで、何とか代替案を模索しているそうだが……。

 リサ:「私は感染しないのに……」
 愛原:「オマエはな」

 ていうか、私達もか。
 Tウィルスに抗体のある者は、新型コロナウィルスに対しても抗体があるとか言われている。
 霧生市のバイオハザードに巻き込まれて、ゾンビ化しなかった元市民達が自信を持っているとか。

 愛原:「また山盛りにして……」
 リサ:「もちろん、ちゃんと全部食べるよ」
 愛原:「全く……」

 朝食会場内にはテレビがある。
 私達はそのテレビが観える場所に座った。

〔「……次です。昨日午後、山形県内の山中で、日本アンブレラの秘密研究所跡と思われる地下施設が見つかり、これを受けて、自衛隊と国連組織BSAAが合同で出動する騒ぎがありました」〕

 愛原:「え?」

〔「見つかったのは山形県○×市郊外の山中で、BSAA極東支部日本地区本部の部隊と陸上自衛隊が共同訓練していたところ、偶然にも発見されたものです。自衛隊とBSAAが地下施設に突入したところ、国際バイオテロ組織ヴェルトロのメンバーと思しき男達が発見され、拘束して事情を聴いています」〕

 愛原:「ヴェルトロ見つかったの!?」
 高橋:「早っ!?」

〔「男達はヴェルトロから活動支援の依頼を受けていた、かつてアメリカでハイジャック事件を起こしたヤング・ホーク団のメンバーと見られ、今日、身柄を山形県警本部に移される予定です」〕

 愛原:「バイオテロ組織じゃないから、BSAAからは解放されたか」
 高橋:「バイオテロ組織が別のテロ組織に協力依頼するってあるんですね」
 愛原:「まあ、そうだろうな」

〔「メンバーの中にはヤング・ホーク団のリーダー、ジャック・シュラ・カッパー容疑者と見られる男も含まれており、BSAAに拘束された際、流暢な日本語で、『怨嫉謗法はやめなさい!それより功徳を語りましょう!』と叫んでいたということです」〕

 愛原:「リーダーが既に捕まってるぅ!?」
 高橋:「ダサイっスね」

〔「カッパー容疑者率いるヤング・ホーク団は201×年、アメリカでハイジャック事件を起こしており、アメリカ国内の刑務所にて服役していましたが、協力者により脱獄しており……」〕

 愛原:「悪いヤツだな」
 高橋:「アメリカンポリスに射殺されりゃ良かったんスよ」
 愛原:「ああいうヤツに限って、いざ警察に捕まる時は大人しくするから、射殺されないんだよ。で、取り調べの時はあーでもないこーでもないとクダを巻く」
 高橋:「なるほど。俺の時とは逆っスね」
 愛原:「オマエら暴走族も日本の警察は優しいから調子に乗れるだろうが、アメリカンポリスだったらパトカーで体当たりされるか射殺されるかのどっちかだぞ?或いは両方か……」
 高橋:「なもんで、アメリカにはゾッキーはいないらしいっスね。いるのはもうヤンキーを通り越したギャングだそうで」
 愛原:「そういうことだ」

 因みにリサが会話に参加していないのは、食べるのに夢中になっているからである。
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“私立探偵 愛原学” 「滞在最終日」

2021-08-28 20:51:37 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月24日23:00.天候:雨 宮城県仙台市青葉区 スーパーホテル仙台・広瀬通り]

 愛原:「さーて、夜も遅くなってきたし、そろそろ寝るとするか。今日も疲れたし」

 風呂上がり、私は部屋に戻って高橋やリサと晩酌していた。
 もちろん、リサはジュースであるが。

 リサ:「…………」

 リサのヤツ、一番先に船を漕いでやがる。

 高橋:「おう、リサ。そこは先生のベッドだ。そこで寝るんじゃねぇ」
 リサ:「クー……スー……

 リサが一番運動して食べたのだから、眠くなりやすいと言えば当然だ。
 それに、私の前では時折マセるが、まだ15歳の子供だ。

 愛原:「どれ、俺がお姫様抱っこで連れて行ってやるか」
 リサ:(^_-)

 その時、私はリサが一瞬片目だけ開けたのを見逃さなかった。
 ははぁ、こいつワザと私のベッドで寝る為に寝たふりしていたな。
 あわよくば、私にお姫様抱っこされるので反応したのだろう。
 ならば……。

 愛原:「高橋、高橋」

 私は小声で高橋を呼び寄せた。

 高橋:「はい?」
 愛原:「リサも寝ちゃったことだし、2人でこっそり『仙台駅限定!激甘ずんだケーキ』でも食おうか?」
 高橋:「え?そんなのいつの間に買ったんスか?さすが先生っス」
 リサ:「ケーキ?!私も食べたい!」

 リサは慌てて飛び起きた。

 リサ:「あ……!」
 愛原:「やっぱり……」
 高橋:「ほお……!」

 その後、高橋に頭を拳でグリグリ攻撃されるリサ。

 高橋:「テメェは先生を騙そうとしやがって!あぁ!?」
 リサ:「ごめんなさーい!」
 愛原:「まあまあ、高橋。この辺にしといてやれ」
 高橋:「はあ、先生がそう仰るのでしたら……」

 高橋は素直に手を離した。

 リサ:「先生!早くケーキ!」
 愛原:「冗談だよ。あるわけねーだろ」
 リサ:「ええ~っ!」orz
 高橋:「へっ、まだガキのくせに先生を騙そうとした罰だ!」
 リサ:「しくしくしくしく……

 あーあ、泣いちゃった……。

 高橋:「ウソ泣きやめろ。先生は騙せても俺は騙せねーぞ」
 愛原:「さすが女殺しのイケメン……って、おい!」
 高橋:「あっ……!」

 今度は私が高橋をグリグリ攻撃。

 愛原:「騙されやすいくらい非モテで悪かったなぁーっ!!」
 高橋:「サーセン!い、いや、すいません!」
 リサ:「ちっ……」(←本当にウソ泣きだった)
 愛原:「さっさと歯磨きして寝ろ、オマエら!」
 高橋:「はいはいーっ!」
 リサ:「おやすみなさー!」

 高橋はバスルームに駆け込み、リサは隣の部屋に戻った。
 リサの部屋とは、室内の扉で繋がっている。
 私がこちら側からドアを閉めようとすると……。

 リサ:「ヤダ!閉めないで!」
 愛原:「いいのか?」
 リサ:「1人ぼっちは嫌なの!」
 愛原:「しかし、家では1人で寝てるじゃないか」
 リサ:「あれはマンションの部屋自体が私にとっては1つの部屋みたいものだし、先生が1人で寝ろって言うから……」

 ということは、ここで私が『ここでも1人で寝ろ』と命令すれば聞くのだろう。

 愛原:「マンションの自分の部屋は気に入らないか?」
 リサ:「素敵な部屋だよ。研究所みたいな地下牢でもなければ、殺風景な倉庫みたいな部屋でもないし……」

 旧アンブレラの連中、日本版リサ・トレヴァー達にどんな生活させてたのやら……。
 アメリカのオリジナルも、洋館の敷地内の掘っ立て小屋で寝泊まりしていたらしいが……。

 リサ:「生き延びれたリサ・トレヴァーの特権なんだって思うよ」
 愛原:「人喰い生物兵器でありながら、1人も人喰いをしなかった御褒美でもある」

 日本版リサ・トレヴァーの用途には単なる実験体の他、『体内に有するゾンビウィルスを散布する』というのもあることが分かっている。
 だが、人の姿のままでは効率が悪いと判断されたのか、実用化はされていない(結局はゾンビのように噛み付いたり、触手を通して流し込んだり、排泄物に混ぜる程度)。
 ゾンビウィルスを撒き散らす者として、2013年にアメリカや香港で発生したバイオテロで使用されたBOWの出現まで待つことになる。
 ウィルスの散布に特化したBOWの為、辛うじて2足歩行であるだけで、外見は醜悪な物となっている。

 愛原:「分かった。じゃあ、ドアは開けておくよ」
 リサ:「ありがとう」
 愛原:「寝惚けて襲いに来ないように」
 リサ:「分かった。先生は私を襲いに来ていいからね?」
 愛原:「え?」

 バンッ!(バスルームのドアが思いっ切り開けられる音)

 高橋:「くぉらっ!」
 リサ:「ちぇっ。私は本当にいいのに……」
 愛原:「命がいくつあっても足りないような気がするなぁ……」
 高橋:「先生、ガチで騙されちゃダメですよ?リサのヤツ、絶対小悪魔どころか、大人になったら、とんでもない悪女になりそうです」
 愛原:「そうなのか。そうなる前に、ちゃんと躾とかしなきゃダメかなぁ……」
 高橋:「そうですよ」
 リサ:「躾けして!」

 リサは自分の部屋から鞭と蝋燭を持って来た。

 リサ:「これで……これで私を引っ叩いて!そしたらわたし、きっとイイコに……」(;゚∀゚)=3ハァハァ
 愛原:「これ、AV業界では『躾』じゃなく、『調教』っていうんだよね」
 高橋:「てか、鞭と蝋燭どっから持って来やがった!?」
 愛原:「よくこんなの知ってるな。どこで覚えた?」
 リサ:「日本アンブレラの研究所」

 リサが人間からBOWに改造された時、彼女はまだ小学生くらいだったはずだ。
 そんな幼女に何しやがったんだ、旧アンブレラの連中は……。

 高橋:「先生。やっぱリサは別の意味でも化けモンですよ」
 愛原:「リサを預かった時点で、そんなのは想定内だ。とにかく、歯磨きは終わったのか?」
 高橋:「俺は終わりました」
 リサ:「私はまだ」
 愛原:「俺も歯磨きするから、リサも早く歯磨きして寝ろ」
 リサ:「はーい」

 何だか急に賑やかな夜になってしまった。
 いつの間にか雨足は静かになっていたので、何とかゲリラ豪雨はやり過ごせたようである。
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“私立探偵 愛原学” 「仙台最後の夜」

2021-08-27 20:14:28 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月24日21:00.天候:雨 宮城県仙台市青葉区中央 スーパーホテル仙台・広瀬通り]

 夕食会が終わり、ホテルに戻る途中でコンビニに立ち寄っていたら雨が降って来た。

 愛原:「危ねぇ!間に合った!」
 高橋:「いや、でも、ちょっと濡れちゃったっスね」
 リサ:「お菓子は濡れてない」
 愛原:「そりゃ良かったな。よし、着替えて温泉入ろう」

 部屋のドアは鍵でもカードキー式でもなく、暗証番号式である。
 エレベーターに乗って、私達の泊まっている客室に向かった。
 それから部屋に入る。
 因みに、リサも一緒に入った。
 リサは隣の部屋なのだが、実は一緒に入っても大丈夫なのである。
 何故なら……。

 高橋:「3人は狭ェから、オマエは隣の部屋に行け」
 リサ:「いいじゃん、別にぃ」
 愛原:「ま、とにかく着替えるから、リサも隣の部屋に行って着替えろ」
 リサ:「分かったよ」

 リサはそう言って、部屋の中から隣の部屋に向かった。
 実は私達の泊まっている部屋はコネクティングルームと言って、隣の部屋同士が室内から行き来できる構造になっているのである。
 もちろん、途中にはドアが2つある。
 それぞれのドアには内鍵が付いていて、それぞれが室内から鍵を開けない限り、両方のドアが開くことはない。
 高橋はそれを確認すると、私達の部屋側からそのドアを閉めて鍵を掛けた。

 高橋:「先生、化け物は排除しましたぜ?」
 愛原:「オマエ、ラスボスクラスをナメんじゃねぇぞ?」

 私は急いでドアを開けた。
 すると、そのドアの向こうでは、第一形態に戻ったリサが険しい顔をして右手を変化させようとしているところだった。
 ラスボスクラスどころか、大ボスクラスであっても、ドアを閉めればそれでOKなんてことはない。
 そのドアをブチ破ったり、壁をブチ破ったりして追い掛けて来ることなんて朝飯前なのだ。

 リサ:「お兄ちゃん……!」
 愛原:「分かった分かった。もうドアは閉めないから」
 高橋:「ちっ、俺と先生の夜の一時を……」
 リサ:「私だけ除け者にしたら許さないから」
 愛原:「分かったから早く着替えろ。……っと、善場主任からメールだ。ちょっと待っててくれ」

 リサは再び隣の部屋に向かった。
 今度はドアを閉められないよう、警戒しながら……。

 高橋:「善場の姉ちゃん、何ですって?」
 愛原:「山形での協力ありがとうだって」
 高橋:「ありがとうって、俺達ドライブしかしてないっスよ?」
 愛原:「リサが寝惚けて変化してくれたせいで、BSAAが出動しただろ?」
 高橋:「あー、そうっスね」
 愛原:「元々はBSAA極東支部日本地区本部が自衛隊と共同訓練を行う予定だったらしいんだ。リサが暴走したという想定で」
 高橋:「その訓練台ってことですか」
 愛原:「そう。奇しくもリサが寝惚けて第2形態まで変化してくれたおかげで、BSAAの持つBOW探知機の精度確認と、出動訓練ができたってことで、その御礼」
 高橋:「元々はどんな訓練だったんスか?」
 愛原:「バイオテロ組織がリサを浚って逃走したので、その追跡作戦の模擬訓練だって」
 高橋:「そんなこと聞いてないっスよ!?」
 愛原:「事前に教えたら、俺達が不自然な動きをするんじゃないかって。バイオテロ組織は、まだBSAAに追跡されているということは知らないテイだから」
 高橋:「今度からは自衛隊の駐屯地近くを通る時も要注意っスね」
 愛原:「別に自衛隊の駐屯地に、いつもBSAAがいるってわけじゃないよ。むしろカテゴリー的には国連軍のようなものだから、どちらかというと米軍基地にいることが多い」
 高橋:「後で謝礼とかあるんスか?」
 愛原:「取りあえず、レンタカーの延滞料金分は出してくれるってさ」
 高橋:「何スか、それ……」

 私達も着替えて、それから大浴場に向かった。
 その前に、汚れ物の洗濯に当たる。
 幸いこのホテルにはコインランドリーがある為、それを利用した。
 リサのヤツ、服はともかく、下着とかも私には隠さずそのまま袋から出して洗濯機に入れている。
 リサの下着も黒系が多い。
 これは私や高橋が、シャツやパンツは黒系を着ることが多いので、リサも真似したらしい。
 なので私は、私達には気にせず、もっと明るい色の下着を着けた方が良いと言ったことがある。
 学校に行く時はそうしているみたいだが、旅行の時は黒系が多い。

 愛原:「洗濯の後で乾燥機にも掛けないとな。少し時間が掛かるみたいだ。まあ、当たり前か。また後で来よう」
 高橋:「これで帰った後で、洗濯とかしなくて済みます」
 愛原:「そうだな」

 コインランドリーから出ると、今度は大浴場に向かう。

 高橋:「先生!この不肖の弟子、高橋正義が先生の御背中を流して差し上げます!」
 愛原:「あー、分かった分かった。じゃあ、頼むよ」
 高橋:「お任せください!」

 こういう所に来ると、高橋は必ず私の背中を流したがる。

 愛原:「ふー……これだな」

 背中を流してもらうと、私達は湯船に浸かった。
 ホテルの大浴場なので、そんなに内装は派手なものではないし、露天風呂があるわけでもないが、それでも足が伸ばせる天然温泉があるのは素晴らしい。
 仙台市街では、ホテルにこういった大浴場を設けることは珍しくない。
 ビジネスホテルではこのスーパーホテルやドーミーインがそうだし、天然温泉ではないようだが、三井ガーデンホテルにもある。
 シティホテルだと、ホテルモントレ仙台もそう。
 元々は温泉施設を造るつもりはなかったそうだが、建設工事中に偶然温泉を掘り当ててしまい、急きょ他のホテルモントレには無いスパ施設を造ったという逸話がある。

 高橋:「いやー、これっスね」
 愛原:「また、風呂上がりのビールが格別なんだな、これが」
 高橋:「もちろん、買って来て冷蔵庫に入れてあります。おつまみもありますんで」
 愛原:「よしよし。それじゃ、温まったところで上がるか」
 高橋:「はい。ところで先生」
 愛原:「ん?」
 高橋:「先生はサウナには入られないんですね」
 愛原:「そうだな。高橋、俺は夏の暑い時期に、わざわざ辛い物を食べて汗をかこうってヤツの気がしれないんだ」
 高橋:「はあ」
 愛原:「そういうヤツは、『夏の暑い時期に、わざわざクソ暑い部屋に入って汗をかこうってヤツの気がしれない』わけだよ」
 高橋:「これも名探偵の格言ですね!メモっておきます!」
 愛原:「……せんでいい」

 もっとも、『だったら夏の暑い時期に、熱い温泉に入って汗をかこうってヤツの気がしれない』とツッコまれても、私は反論できないのだがw
 とにかく私達は温泉から出ると、体を拭いて浴衣を着ることにした。
 さすがに脱衣所はエアコンが効いていて、そこでしばらく汗を退かせようと思っていたのだが、大浴場の外でリサが待っていると思い、早めに出ることにした。

 リサ:「待ってたよ。早く部屋に戻って、晩酌しよう!」

 本当に大浴場の外では、浴衣姿のリサが待っていた。

 愛原:「オマエは飲めないぞ。それより、今度は洗濯機から乾燥機に入れないと」
 リサ:「おっ、そうだった」

 再びコインロッカーに行き、洗濯機から乾燥機へと洗濯物を移し替える。
 もちろんそのまま入れるのではなく、一着ずつ伸ばして入れるのだが、やはりリサは私達の前では下着も平気で目の前で伸ばして入れているのである。
 もちろん家族だからそこまで気を使わなくてもいいのだろうが、しかし恥じらいの無さに少し心配することがあるのは……。

 リサ:「私の『旦那様』だからだね!?分かる分かる!」(;゚∀゚)=3ハァハァ
 愛原:「『親心』だよ」(・д・)チッ
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“私立探偵 愛原学” 「最後の夕食会」

2021-08-27 16:06:04 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月24日18:00.天候:曇 宮城県仙台市青葉区中央 JR仙台駅3F“すし通り”]

 ホテルに荷物を置いて来た私達は、再び仙台駅に向かった。
 そこで実家からやってきた両親と合流する。

 父親:「夕食を奢ってくれると聞いたが、寿司か。オマエも豪勢になったな」
 愛原:「コロナのせいで、しばらく帰って来れなくなるかもしれないでしょ?仕事も軌道に乗り出してきているから、今のうちに親孝行」
 母親:「本当の親孝行は、結婚して孫の顔を見せてくれることなんだけどねぇ……」

 この毒親め!

 リサ:「はーい!わたしわたし!私がお孫さん産んでみせます!」
 高橋:「今のまま孕んだら、どんな化け物が産まれてくるか分かんねーぞ」

 親は見た目は人間だったのに、実は特異菌まみれの体のせいで、やっぱり見た目は普通の人間なのに中身は化け物ってのがヨーロッパで生まれたと聞いたが……。
 ま、遠く離れた日本では関係ないか。

 母親:「リサちゃんは大人になってからね」
 高橋:「あと、人間に戻ってからな」

 そんなことを話しながら、仙台駅3Fの“牛たん通り”と“すし通り”を歩く。
 ここは宮城県内の牛タンや寿司の名店を集めて出店させたエリアである。
 駅ナカとはいえ、改札外にあるので、電車に乗らなくても気軽に立ち寄れる。
 牛タンなら先日食べたばかりだというのに、リサの目は寿司よりも牛タンの方を向いていた。

 愛原:「ここにしよう」

 私達は“すし通り”の一角にある寿司店に入った。
 5名なのでカウンター席ではなく、テーブル席へ通される。
 コロナ禍でアルコールの提供は停止となっている。
 仕方がないので、ノンアルビールやウーロン茶で乾杯することになる。

 愛原:「遠慮しないで、好きなもの頼んでよ」
 母親:「そうねぇ……。孫は女の子が1人、男の子が1人でいいわ」
 リサ:「はい、かしこまりました。女の子が1人、男の子が1人ですね」

 リサはスマホを取り出して、真剣な顔でメモをしている。

 リサ:「女の子は先にお作りしますか?」
 母親:「一姫二太郎っていうからねぇ……」
 父親:「おい、それ意味違うぞ」
 愛原:「なに飲食店で注文するノリで言ってんの!」
 高橋:「先生の御両親、パネェっスね」

 取りあえずノンアルビールの瓶を3本注文し、リサにはウーロン茶を注文した。

 リサ:「おおっ、鯨のベーコン!」
 愛原:「食べたかったらいいよ」
 リサ:「天ぷら盛り合わせ!」
 愛原:「寿司屋の天ぷらもなかなか美味いからな」
 高橋:「そば屋のカレー的なヤツですか?」
 愛原:「そうだな」
 父親:「明日帰るのか?」
 愛原:「そう。明日の昼くらいには出発するよ」
 父親:「そうか。向こうは感染者が多いから気をつけろよな」
 愛原:「ああ、分かってるよ」

 こっちにはリサのTウィルスとGウィルスという、ワクチンより確実に新型コロナウィルスを殺せる物があるから……。

[同日20:00.天候:曇 JR仙台駅→仙台市地下鉄仙台駅]

 リサ:「あー、美味しかった!ごちそうさま!」
 父親:「キミ、相変わらずいい食べっぷりだねぇ……」
 母親:「ホント。これなら、元気な孫を産んでもらえそうねぇ」
 リサ:「任せてください!」
 高橋:「いや、今の状態で産ませたら、確実にBSAAや“青いアンブレラ”が出動しますぜ?」
 父親:「ルーマニアの事件みたいにかい?」
 高橋:「ルーマニア?……っスか?」
 父親:「今年の2月辺り、ルーマニアの片田舎で国連軍や国際対バイオテロ組織の何とかって所が出動したって聞いたが……」
 高橋:「それがBSAAと“青いアンブレラ”ッスよ!何があったんスか?」
 父親:「詳しくは知らないが……」

 仙台駅西口の1階まで向かう。
 そこのタクシー乗り場で、両親を見送った。

 愛原:「じゃ、俺達もホテルに戻ろうか。疲れたし」
 高橋:「先生の大好きな温泉っスね。お供します!」
 愛原:「背中流してくれれば、それでいいよ」
 リサ:「はい!わたしも!」
 愛原:「混浴じゃねーっての」
 高橋:「そうだそうだ」
 リサ:「ぶー……!」

 地下鉄の入口から地下道に降りる。
 多くの人が行き交っているのだが、それでも都内の地下道と比べれば余裕はあるか。
 また、平日ではなく休日だからというのもある。
 で、この地下道はオリンピック関係の導線にもなっているのか、ボランティアが立って何だか看板を持っていた。
 私達はそれを横目に、改札口を目指す。

[同日20:11.天候:不明 地下鉄仙台駅→南北線電車先頭車内]

〔2番線に、泉中央行き電車が到着します〕

 愛原:「何とか雨は持ちそうだな」
 高橋:「そうですね」
 愛原:「で、やはり酒が無いのは物足りないな」
 高橋:「そうですね」
 愛原:「途中のコンビニで、酒でも買っていくか」
 高橋:「いいっスね」
 リサ:「ジュースとお菓子もいい!?」
 愛原:「分かったから、そんなにがっつくな」

 電車が入線してくる。
 東西線と違い、1両20メートルのフル規格サイズだ。

〔仙台、仙台。東西線、JR線、仙台空港アクセス線はお乗り換えです〕

 乗降客数が仙台市地下鉄でもトップの駅ということもあり、この駅でぞろぞろ降りて来る。
 で、逆に乗車客数も多い。
 一区間だけなので、私達はドア付近に立っていた。
 ワンマン運転と言えども、ターミナル駅では、運転士も立って直接ホーム監視をしている。

〔2番線から、泉中央行き電車が発車します。ドアが閉まります。ご注意ください〕

 発車サイン音は短めのもの。
 かつては電子電鈴だった。

〔「ドアが閉まります。ご注意ください」〕

 かつては気の抜けるような音のドアブザーだったが、今はドアチャイムに変わっている。
 東西線のものとは比較的静かな音色のドアチャイムが鳴って、ドアが閉まった。
 そして、電車が走り出す。

〔次は広瀬通、広瀬通。一番町・中央通りは、こちらです〕
〔The next stop is Hirose-dori station.〕
〔日蓮正宗日浄寺へは北仙台で、日蓮正宗妙遍寺へは八乙女でお降りください〕

 高橋:「明日の昼ですか?帰りは」
 愛原:「そう。明日は楽して帰るぞ」
 高橋:「行きも比較的楽だったような気がしますが……」
 愛原:「行きとは明らかに違うルートだよ」
 高橋:「ええっ?」
 愛原:「まあ、俺に任せとけ。後悔はさせないよ」
 高橋:「は、はい。よろしくオナシャス」
コメント (2)
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