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報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“新アンドロイドマスター” 「今度のデビューは……」

2015-02-28 19:33:20 | アンドロイドマスターシリーズ
[3月3日10:10.東京・秋葉原→都営新宿線・岩本町駅 Lily&未夢]

 財団の崩壊に伴い、今年度末で閉鎖されることになってしまったボーカロイド劇場。
 Lilyは新たな引き取り先である敷島エージェンシーへ移籍のため、それを待たずして劇場を離れることになった。
 劇場では固定客も付いていただけに、財団の崩壊と劇場の閉鎖は彼女にとって大きな痛手になったことは間違いない。
 JR秋葉原駅の中央口に佇むのは、一緒に新たな事務所でデビュー予定のガイノイド仲間を待つ為である。
 駅前のロータリーからは路線バスが発着し、道路の向かい側からは大型家電量販店のテーマソングが流れて来る。
「遅い……」
 Lilyは自身の体内に搭載された電波時計が、既に約束の時間を過ぎていることに苛立ちを感じていた。
 相方の未夢は自分と違って、最初からボーカロイドとして製造されたわけではなく、どちらかというとガテン系の産業ロボットとして製造されたと聞いている。
 何故そんな、いかにもゴツそうなヤツがボーカロイドに転向したのかは分からない。
(きっと、時間に正確じゃないから、人間達に捨てられたのね)
 そんな風に思っていると、
「す、すいません、遅れちゃって!」
 つくばエクスプレスの乗り場の方から、バタバタと階段を駆け上がって来る女性がいた。
 そして最後の一段の所で、
「ぅあっち!」
 派手にスッ転ぶ。
「…………」
 Lilyは呆れてポカンと口を開けていた。
「大丈夫です。私に損傷はありません」
 Lilyのメモリーには、彼女がどうしても、待ち合わせ相手の未夢としか出なかった。
 いくらスキャンしても。
「いや、聞いてないから」
 その代わり、スッ転んだ場所の地面にヒビが入っていたことは内緒である。
「あなたがLilyさんですね?」
「ええ。そういうあなたが、元ガテン系の未夢さん?」
「がてん……?何ですか?」
「知らないならいいわ。まあ、確かに私より体大きいし、力もありそうね」
「はい!ダンスには自信があります!」
「だから、そういうことは聞いてないって。それより、12分42秒遅刻よ?」
「ご、ゴメンなさい。つくば駅で、区間快速に乗り遅れちゃって……。その後の快速に乗って来たんですけど……」
「言い訳はいいから。これから私も含めてあなたも飛び込む世界は、秒単位で動く仕事なんだから、遅刻は許されないよ」
「ゴメンなさい……」
「まあ、いいわ。行きましょう。新しい事務所はこの先、岩本町駅から都営新宿線に乗って行くみたい」
「はい」

 昭和通りを南進する2人のガイノイド。
「あの……Lilyさんは、財団運営のボーカロイド劇場の専属だったんですよね?」
 未夢が話し掛けた。
「それがどうしたの?」
「劇場が閉鎖されることになっちゃって、寂しいんじゃないですか?」
「……寂しくないって言ったら、嘘になるわね。だけど、閉鎖理由は人間都合のもので、私達の問題のせいで閉鎖されるわけじゃないから。新たな引き取り先があるだけ、私達はマシよ」
「それもそうですね」
「寂しくなんか……」

[同日10:25.都営新宿線・岩本町駅 Lily&未夢]

〔3番線の電車は、各駅停車、本八幡(もとやわた)行きです。当駅で、急行の通過待ちを致します。発車まで、しばらくお待ちください〕

 ホームに降りると、各駅停車が止まっていた。
「間に合いましたね」
「ていうかアンタ、階段の昇り降り遅過ぎ!本当にダンスが得意なわけ?」
「ゴメンなさい。段差が苦手で、よく転んだりしていたもので……。あれ?そういうLilyさんも、随分後ろ髪を引かれてたんじゃありません?」
「そ、そんなこと……ないよ。私は……」

〔まもなく4番線を、電車が通過致します。危ないですから、白線の内側まで、お下がりください〕

 轟音を立てて本線を通過していく急行電車。
 その音に紛れて、Lilyはポツリと言った。
「さようなら……秋葉原」

〔「お待たせ致しました。10時30分発、各駅停車の本八幡行き、まもなく発車致します。ご乗車になりまして、お待ちください」〕

「さあさあ、電車に乗りましょう」
 未夢はLilyを促した。

〔3番線、ドアが閉まります〕

 2人のボーカロイドを乗せた電車は、ゆっくりと岩本町駅を発車した。

〔次は馬喰横山(ばくろよこやま)、馬喰横山。都営浅草線、JR線はお乗り換えです。お出口は、左側に変わります〕

「そういえば、あと1機、新しい仲間が入るんですよね?Lilyさんは聞いてます?」
 空席が目立つ車内。
 だがボーカロイド達は座ることなく、最後尾の車椅子スペースの所に立っている。
「製造されたばかりの新品だって聞いたわ。製造元から直接来るみたいだから、私達と違って箱詰め状態で来るんじゃない?」
「本当に出来立てホヤホヤなのね」
「財団が崩壊して、研究費用の助成が受けられなくなった研究所が悉く閉鎖されていった。ボーロカイドも量産体制に入ろうとしていた矢先の出来事だから、せっかく作られても、1曲も歌えないまま廃棄処分にされる個体も出て来るだろうって……」
「それは悲しいわね……」

[同日10:45.東京都墨田区菊川 敷島エージェンシー Lily、未夢、シンディ]

「着きましたね」
 事務所は辛うじて新大橋通りに面しているものの、ビル自体は決して大きいものではなかった。
「……本当に、こういう事務所で大丈夫なのかしら?」
「行ってみないと分かりませんよ。ほらほらー」
 未夢はLilyの背中を押した。
「ちょっ……!押さないでよ」
 一応、ビルは築浅なのか、そんな古めかしく見える所は無かった。
 それどころか、バリアフリーを意識してか、片開きの自動ドアは広く、車椅子対応エレベーターもあった。
「あなた達が新人ボーカロイドさん達かしら?」
 すると、エントランスに自分達より長身の女性が立っていた。
「あ、はい!」
 スキャンすると、マルチタイプと出た。
「事務所はこのビル最上階の5階よ。来なさい」
 エレベーターのボタンを押す。
「私の名はシンディ。一応、事務所とあなた達の身辺警備を任務としている。よろしく」
「み、未夢です!よろしくお願いします!」
「Lilyです。劇場ではお世話になりました」
「劇場?」
「そこでお会いしたことがあるわ」
「ふーん……」

〔上に参ります〕

 サイドオープン式のドアが開くと、3機のガイノイド達はエレベーターで上がった。
「あの、どうしてエレベーターで上がるんですか?別に私達、階段で上がってもいいんですよ?」
「ああ、ゴメン。私の都合」
「えっ?」
「マルチタイプは自重が重いもんだから、階段の昇り降りの時に、衝撃で階段を傷つける恐れがあるんでね」
「ええー……」
「財団があった頃は、高層ビルの高層階で、必然的にエレベーターを使用するしか無かったから、そんなに目立ってもいなかったんだけどね」
「はー……」

 こうして、Lilyと未夢は無事に敷島エージェンシーに辿り着いた。
「社長、新人2人を連れて来ましたよ」
 シンディが奥にいる敷島を読んだ。
「やあやあ、よく来てくれたねぇ」
「お、お世話になります!経産省つくば研究所から参りました未夢です!」
「ボーカロイド劇場から来ましたLilyです。敷島参事……もとい、敷島社長」
「そうか。Lilyとは財団時代に会ってるな」
「まあ……」
「社長、もう1機は航空便が遅れて到着は後日になるみたいよ」
 と、シンディ。
「マジか。向こうで起動してもらって、旅客便に乗せた方が良かったかなー」
「それだと費用が掛かるってんで、あくまで起動はこっちでやるから、貨物便にしろってメーカーにゴネたの社長じゃない」
「ぅあっと!そうだった……」
「あの……先輩方はいらっしゃらないのですか?」
「ああ。皆、出払ってるよ。ボーカロイドのいい所は、自分でスケジュール管理ができることだな。とはいうものの、さすがにあの6人体制だけでは……なもんで、キミ達を引き取ってデビューしてもらう。Lilyの場合は再デビューになるのかな」
「まあ……。使って頂けるのなら、何でもやります」
「新しいプロデューサーも入れるつもりだから、来年度のデビューを目指して、まずは調整だな」
「はい!」
(本当に大丈夫なのかしら?)
 シンディは腕組みをして、敷島と新人ボカロ達のやり取りを聞いていた。
(まあ、廃棄処分になるよりかはマシか……)
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“新アンドロイドマスター” 「始まりの始まり」

2015-02-28 11:00:45 | アンドロイドマスターシリーズ
[2月28日21:00.埼玉県さいたま市岩槻区 実家 井辺翔太]

「俺、大学卒業したら、就職しないで世界一周旅行行ってきます!キリッ」
「……」(両親)

 尚、この日、岩槻区内の某住宅で、激化した家族間トラブルにより、付近の交番から警察官が出動する騒ぎがあったと、町内会長の鈴木道夫さん(72歳)は述懐しておられる。

[3月2日11:00.東京都区内にある某大学 就職相談室 敷島孝夫]

「いやー!まさか、ここで私の母校のお世話になるとは思いませんでしたよー。はっはっはっ」
「この前、『業界の裏の裏まで知り尽くした敏腕プロデューサーをスカウトするから結構』とか言ってませんでした?
 相談室長は取りあえず敷島に茶を出しながら、しかしこめかみには怒筋を浮かべて言った。
「や、やっぱり、新卒者を採用して、業界のことを一から教えて育てていくという方針に変更になったのです」
 敷島は冷や汗を拭きながら答えた。
「何とかなりませんでしょうか?」
「そんなこと言ったって、敷島社長。もう卒業生のほとんどは就職活動は終わってるんですよ?ここ最近、景気が上向きになって、大学生の就職率も上昇していることはご存知でしょう?」
「……ということで、他の大学からは断られまくりでして……。もう頼るのは、我が母校しかないのです!」
「都合のいい話ですね。まあ、求人票はお預かりしておきますが……」
「よろしくお願いします」

[同日12:00.同場所 キャンパス内 井辺翔太&敷島孝夫]

「くそ……。『あと1ヶ月以内に就職先見つけないと、家追い出す!』『ニートなんて許しませんからね!』とか、ワケわかんねー」
「くそ……。『あと1ヶ月以内に後任プロデューサー見つけないと、会社潰す』って、なんだよ、アリスのヤツ……ワケわかんねー」
 ぶつくさ言いながら、すれ違う2人。
「ん?」
「ん?」
 『ワケわかんねー』の所が妙にハモったため、立ち止まる2人。
「あ、あははは!もしかして、聞こえちゃいました!?」
「ここ、こちらこそ、恥ずかしい!」
 2人とも、ばつの悪そうな顔になる。
「……もしかしてキミ、ここの学生さん?就職先探してるの?」
「え、ええ、まあ……」
「!」

[同日13:00.都区内某所・某カフェ 井辺翔太&敷島孝夫]

「……というわけで、まだ事務所を立ち上げたばかりなんだけど、既に前途洋々ってヤツで、売れっ子アイドル達はもう確保してある。何の心配もない」
「でも、俺……いや、私に芸能プロデューサーなんて、いきなり……」
「人間のアイドルを売り込むんじゃないさ。とにかく、普通に『営業』の仕事だと思ってもらえればいい。もちろん、しばらくの間は私が一緒につくよ」
「願っても無い話ですけど、全く自分が考えていた就職先と違うので、考えさせてもらってもいいですか?」
「ああ、いいよ。御両親とも、十分に相談してもらって……」
 しかし井辺は、
(今から探したって、非正規雇用の仕事しか無いだろうしなぁ……)
 と、思った。
 敷島が持ってきた募集要項には、ちゃんと正規雇用の文字が踊っている。
 両親の様子からして、正規登用ありきの非正規雇用以外の非正規雇用でも微妙なくらいだ。
(英語力堪能で世界旅行を企てているくらいのアグレッシブ性が素晴らしい。ボカロを将来、世界に売り出すためにはこれくらいでないと……)

[同日同時刻 埼玉県さいたま市西区 デイライト・コーポレーション技術開発研究所 アリス敷島&シンディ]

 只今、鋭意再建中の研究所。
「死亡者がいないのが、せめての救いでしたが……」
「シンディ!あの大バカ野郎の行方はまだ分からないの!?」
「も、申し訳ありません。東北にいるエミリーとも共同して捜しているのですが、どうもGPSを切っているようで……」
「朴訥な執事ロボットかと思ったら、とんでもないヤツだったわ!」
「さようで……。お体に障りますので、取りあえず引き上げましょう」
 シンディは身重のアリスの体を支えるように歩き出した。
「執事用途改め、テロリズム用途のキール・ブルー、発見したらどうしたらよろしいですか?」
「捕獲してここに連れてきなさい。それが困難だったら、破壊してもいいから」
「かしこまりました」
「全く……。タカオのヤツも会社立ち上げたはいいけど、ボカロとトラブル引き起こすし……ブツブツ……」
(マタニティ・ブルーってヤツかしら……???)

[同日14:00.東北工科大学・教授室 平賀太一&七海]

「……そうですか。候補者を見つけられましたか」
 平賀は自分のケータイで、敷島と喋っていた。
「毎度ながら、敷島さんの強運には舌を巻きますよ。運について研究している学者に紹介したいくらいです。ところで、一海の調子はどうですか?……そうですか、順調ですか。それは何よりです。量産先行機ですので七海とは多少性能の違いはありますが、事務作業用途としては申し分無い作りにしているつもりです。……ええ。……いや、まだキールは見つかりませんね。もちろん、十条博士もです。一体、どこへ行ったのやら……。国外へ行こうとすれば、すぐに分かるわけだから、まだ国内に潜伏していると見るべきだと思うんですが……何とも。……ああ、エミリーは大学の記念館に保存・展示しています。ボディの耐用年数がかなりオーバー状態ですので、新しいボディに交換する必要があります。ただ、いくら設計図が現存していて、その通り作れってなったって、相当な手間暇が掛かりますので、すぐにはムリですよ。それまでも、相当ムリな戦いをしてきたわけですからね。正直、よくもったなと思っているくらいです。さすが、南里先生の最高傑作なだけありますよ」
{「直弟子のあなたが新しいボディを作る。しっかり技術が継承されているってことで、南里所長もお喜びですよ」}
「……だと嬉しいんですけどね。とにかく、十条達はどこかの悪い組織に匿われている恐れもありますので、油断の無いようにお願いしますよ。ボーカロイドが1番目立ちますし、それはつまり、1番テロの標的になりやすということですからね」
{「分かってますよ。幸いアリスがシンディを貸してくれているので、いい護衛になります」}
「何だったら、一海も使ってください。一応、ボーロカイド以上の馬力と腕力は持たせてますから」
{「ありがとうございます」}
 ここで電話を切る。
 そこへ、メイドロボットの七海がお茶を持ってきた。
 研究所での事務作業用では事務服を着ていたが、ここではメイドロボットらしく、メイド服を着ている。
「おっ、ありがとう。……テロとの戦いは終わらないか……」
 ズズズと紅茶を啜る平賀。
「ぶっ!?何だこれ!?変な味!……あっ、ミルクティーじゃないのか!?この色!?」
「太一様、先ほど私が『紅茶とコーヒー、どちらになさいますか?』とお伺いましたら、『どっちでもいい』ということでしたので、ブレンドしてみました♪」
「くぉらっ!お前、ソフトウェア更新したばっかだよな、ああっ!?」
 直後、平賀は再び敷島に電話を掛け、一海に茶を入れてもらう場合、曖昧な返事をしないように注意事項を申し伝えたが、既に後の祭りだったという。
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“新アンドロイドマスター” 主要登場人物 原案 2

2015-02-27 20:04:26 | アンドロイドマスターシリーズ
 主人公側(続き);

 Lily(リリー):

 敷島エージェンシーに新しく所属したボーカロイド。
 元は秋葉原のボーロカイド劇場に出入りしていたが、JARA財団崩壊に伴い、敷島に引き取られた。
 起動時からソロデビューしていたせいか、普段から他のボーカロイドと喋ることはない。
 公式イラスト通り、腰まである金髪のストレートヘアーが特徴だが、敷島に引き取られて後、井辺のアイディアで赤いヘアバンドをするようになった。
 身長の都合からか、全員集合写真撮影の際、さりげなく敷島と井辺の間に入って写ったことで初音ミクとMEIKOを驚愕させた(シンディ曰く、「アイドルのしていい顔じゃないよね、アンタ達」とのこと)。
 設定年齢は18歳くらい。
 敷島と出会った頃は歌以外の仕事を嫌がった巡音ルカと違い、基本的にアイドルの仕事は何でもやる。
 が、ルカと同様、クールな設定が強過ぎてアイドルに求められる笑顔が難しい(因みにルカはソフトウェアの更新で、笑顔を取り戻している)。
 性格設定はルカと似ているが、ルカと行動することはあまり無い。
 むしろ、MEIKOが気に掛けることが多い(昔は自分もその設定だったから、とのこと)。
 単独で活動していたからか、仲間意識を強調する初音ミクと衝突することも。
 シンボルカラーは鏡音リン・レンと同様、黄色だが、区別する為に黄色と黒とされる場合が多い。

 結月ゆかり(ゆづき・ゆかり):

 敷島エージェンシーに新しく所属したボーカロイド。
 Lilyと比べて、どちらかというと快活。
 その為か初音ミクをリーダーと認め、仲間の和の中にすんなりと入って行く。
 財団在りし頃はまだ製造中で、完成直後に財団が崩壊。
 引き取り手が無かったため、事務所を立ち上げたばかりの敷島に引き取られた。
 というわけで、物語開始時点では、まだ1曲も歌ったことがない新品(試運転で研究員達の前で歌ったことはある)。
 ピンク色の髪をツインテールにしているのが特徴(但し、初音ミクのそれと比べるとボリュームは小さい)。
 設定年齢18歳でLilyと同じ。

 未夢(みゆめ):

 敷島エージェンシーに新しく所属したボーカロイド。
 但し、製造当初の用途はボーカロイドではなく、途中で用途変更されたもの。
 歌も歌うが、どちらかというとダンサー要員で、ボーカロイド達のバックダンサーを務めることが多い。
 実は財団で新たにマルチタイプの開発の話が持ち上がった際に試作された物で、本来は災害救助や凶悪犯罪対策の他、原発事故の除染作業用としての目的であった。
 が、性能テストは悉く失敗。
「役立たず」のレッテルを貼られ、廃棄処分寸前の所を平賀達のチームが引き取って用途変更の改造を受ける。
 何とかエンターテイメント用としての性能テストには成功し、ちょうど事務所を立ち上げた敷島に引き取られる。
 設定年齢20歳。
 製造経緯の都合上、腕力や馬力はある為、よく事務所の荷物運びなんかやっている。
 性格設定はおっとりとしているため、Lilyがミクに食って掛かる時などは止めることができなかった。
 一海がメンテなどで休みの時は、代わりに事務所で電話番をしていることもある。
 モデルは独立行政法人・産業技術研究所が開発したHRP-4C、未夢(みーむ)である。

 一海(かずみ):

 平賀太一から敷島エージェンシー旗揚げの祝いとして送られたメイドロボット。
 但し、用途は事務作業ロボット。
 アリス研究所で正にその用途として働いていた、メイドロボット七海(ななみ)の後継機。
 後継機といっても、姿形は同型機といっても差し支えないほどよく似ている。
 事務作業をそつなくこなし、ボーカロイド達や井辺達に対するフォローもよく行っている。
 が、展開予想の機能が強過ぎて、妄想モードに入ることもある(その際、見た目にフリーズしているのですぐに分かる)。
 その場合は再起動する必要は無く、名前を何回か呼んでいると再び動き出す。
 七海同様、歌唱能力も搭載している。
 馬力と腕力はボーカロイド以上にあり、護衛を務めることもある。

 敵側;

 十条伝助(じゅうじょう・でんすけ):

 世界的なマッドサイエンティスト3人組(十条曰く、『三バカトリオ』)の中で、最後まで生き残っている1人。
 但し、大学生からの古い付き合いで、且つ不仲な他の2人(ウィリアム・フォレスト、南里志郎)の仲を取り持っていただけで、別にマッドではない。
 ただ、独自の世界観を持っていることもあり、それが理解されないことも多々あった。
 前作の黒幕だったことが判明し、警察に逮捕されたが、初公判の為、裁判所に向かう護送車をキールに襲わせて脱走。
 行方をくらましている。
 噂ではテロ組織(イスラム系なのか極左系なのか不明)に匿われているらしいが……。

 キール・ブルー:

 十条が製作した執事ロボット。
 端正な顔立ちにフレームの無い眼鏡を掛け、執事の仕事をこなしていた。
 その振る舞いにエミリーが惚れ、財団在りし頃は『アツアツの歳の差カップル』とか、MEIKOからは『老いらくの恋』などと囁かれていた。
 前作終盤でアリス製作の兄弟ロボット、マリオとルイージの格闘で破壊されたかに見えたが、修理が可能なことが判明。
 アリスを主任研究員に迎え、いち早くマルチタイプの開発に乗り出したい外資系メーカーの研究所で修理が行われたが、起動後に暴走。
 研究所を破壊し、護衛として立ち会っていたシンディにもダメージを与え、研究員達に重軽傷を負わせて脱走する。

 マルチタイプ???:

 エミリーやシンディと識別信号が一致した女性型アンドロイド。
 当然ながら性能も、彼女らと同等。
 財団の見解では、エミリーとシンディ以外のマルチタイプは廃棄されたりして現存しないとされていたが……。
 何故か、井辺のことを知っていて、ますます敷島側に混乱を与える(井辺は見覚えが無いという)。

 舞台;

 東京都区内:

 敷島エージェンシーのある場所。場所は台東区、江東区、港区のいずれかを想定。理由は家賃が安いから。テナントビルに入居しているという設定。

 埼玉県さいたま市:

 敷島夫妻の住居がある設定。但し、敷島は事務所近くのマンスリー・マンションを借りて“単身赴任”している。
 また、アリスが勤めているアメリカ資本企業の研究所がある。
 井辺の住まいも市内にある。

 イリノイ州オレンジスター・シティ:

 アリスが勤める研究所のアメリカ本社が運営していた研究所があった町。
 テロリスト達の襲撃を受け、研究成果を奪われた。
 その後、町はテロ組織に放たれたテロ・ロボット達が暴れ回ったことにより壊滅した。

 
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2ちゃんねるでは大騒ぎ

2015-02-27 15:26:31 | 日記
【川崎中1殺害】18歳高校生を逮捕 殺人容疑で神奈川県警(産経新聞) - goo ニュース

 御多聞に漏れず、犯人達に対しては既に顔写真やら名前やら住所やら拡散されている。
 で、やっぱり在日朝鮮人達とどこかの国のハーフが犯人グループだったようだ。
 中には10代少女もいて、こちらも在日韓国2世とのことだが、写真を見る限りにおいては、むしろフィリピン人に見える。
 全員、日本人名を使った成り済まし連中だ。
 さっき、2chの“祭り会場”を覗いてきたが、ドンチャン騒ぎだったよ。
 しっかし、ねらーの連中、どこから情報仕入れてくるんだか……。
 少年法が壁で拡散できずに燻るマスコミ関係者が、わざと流しているという噂もあるのだが……。
 まあ、いずれにせよ、これで在日朝鮮人の立場は更に悪化したことになる。
 高速太郎さんには申し訳無いけど、こういうことが続くようでは信用できませんな。

 テキサス親父こと、親日家のアメリカ人ジャーナリスト、トニー・マラーノ氏は米軍基地反対運動たけなわの沖縄に行ったそうだが、反対運動活動家の話を聞こうと近づいただけで、いわゆるヘイト・スピーチを受けたそうだ。
 在日朝鮮人達はどうも日本人達からの批判をヘイト・スピーチと言っているようだが、自分達の所業を棚に上げてそれは無いんじゃないかいと言いたい。
 まあ、某車楽さんのブログは多少おフザケが過ぎているような気がするが、それにいちいち噛み付く、顕正会員成りますしのバーズ氏が怪しいと思ったのはそこにも理由がある。
 悪質サイトを浄化するという目的で動いていたこともあったようだが、あれの目的は朝鮮人に対するヘイト・スピーチを掲げているブログ潰しだということも最近になって分かってきた。
 さすがにもうバレたのか、あまりそういう動きは見られないけどもね。

 川崎市と東京都大田区など、多摩川を挟んだ両脇は危険地域だと聞いたことがある。
 理由はもちろん、在日が多いから。
 池田名誉会長がアンチから在日朝鮮人だと誤解されたのも、名誉会長の実家がその危険地帯に位置していたことも大きな理由の1つである。
 学会歌“森ヶ崎海岸”とは、まだ埋め立てが進められる前の東京都大田区大森のことを指す。
 池田名誉会長の実家が江戸時代から続く海苔問屋であることは学会員だけでなく、その畑を歩いたこともない私ですら知っている。
 ましてや、大阪事件で逮捕された際に出自を調べ上げられ、皮肉にもそれで名誉会長が一応の生粋の日本人であることが判明した。
 では何故そんな誤解が生まれたのかというと、終戦直後、東京湾沿岸部の荒地に不法入国した在日朝鮮人達が不法に居住を始め、いわゆる朝鮮が形成されていった。
 名誉会長宅の近所も例外では無く、そういったが形成されていったとのこと。
 それに関しては確か、名誉会長も述懐されているはずだ。
「実家の近所には、在日朝鮮人達が多く住んでいた」
 と。
 これが、名誉会長在日説を生んだ原因であったのかもしれない。

 朝鮮は事件現場となった多摩川の東西にも形成されたはずで、それが冒頭の事件の発生する土壌を築き上げたと言える。
 私が短大に在籍していた頃、京急本線の北品川駅と新馬場駅の間くらいの所に住んでいた先輩から聞いたことがある。
 先輩は東海道の品川宿に実家を構える生粋の日本人なのであるが、
「もし京急で乗り鉄するのなら、普通車(各駅停車)には乗るな。ましてや、大森海岸から京急川崎の間では降りるなよ?あそこは危険だ」
 と、言っていたのを覚えている。

 あの事件があって、短大の先輩の言葉を思い出したくらいだ。
 いいことを教えてくれる人には、正法・邪法問わず、頭が下がる思いである。
コメント (6)
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“新アンドロイドマスター” 主要登場人物 原案

2015-02-27 02:24:43 | アンドロイドマスターシリーズ
 そろそろ、“アンドロイドマスター”の続編でも書きたいなぁ……と。
 まとまったら書いてみる所存です。

 主人公側;

 井辺翔太(いのべ・しょうた):

 続編の主人公。日本の大学を卒業後、“シキシマ エージェンシー”に半ば強引にスカウトされ、そのまま入社する。
 英語力が堪能で、在学中はアメリカに1人旅に行っていた。
 見た目は平均的な体格であるが、意外と大食。
 ボーカロイド・プロデューサーとして採用され、最初は初音ミク達との交流もあったが、入社時既に売れっ子だった彼女達は新人プロデューサーは必要ではなく、新たに敷島が引き取ったボーカロイド3体のプロデュースを任される。
 敷島同様、土壇場での肝が据わっている。
 何故かシンディやエミリーを、「どこかで会った事がある」と発言する。
 前任のプロデューサーの不祥事から、特に鏡音リン・レン姉弟からは避けられていたが、後に信頼を回復させる。
 彼の出自は後半にて、明らかになる。

 敷島孝夫(しきしま・たかお):

 前作の主人公。
 現在はそこから一歩引いて、JARA解散後は都内にボーカロイド専門プロダクション“シキシマ エージェンシー”を立ち上げる。
 さすがに売れっ子となったボーカロイド達を1人で面倒見ることには困難を感じ、新たにプロデューサーを雇用したが、アイドルに枕営業を積極的に行わせることで売れるようにする手腕をボーカロイドにも応用し、特に設定年齢14歳の鏡音リン・レンには、「どうせロボットなのだから、児童ポルノ法は適用されない」という理由で、勝手に設定をセクサロイドに切り替えるなどした為、ボーカロイド達の能力が著しく低下。さすがに解雇にした。
 母校の大学に求人票を出しに行ったところ、そこで井辺と出会い、スカウトした。
 ロボット・テロを何度も潜り抜けているせいか、極左ゲリラのテロくらいでは動じない。
 さいたま市にアメリカ人妻のアリスを残しており(アリス自身がそこで働いているため)、浮気防止のため、シンディを監視役として送り込まれている。

 アリス敷島:

 敷島孝夫の妻でアメリカ人。
 世界的なマッド・サイエンティスト、ウィリアム・フォレスト(通称、ドクター・ウィリー)の養孫に相応しく、養祖父のノウハウを継承していたが、マッドの部分だけは自浄能力で排除していると自称しているが、たまに狂気じみた実験を行うこともあり、その度にボーカロイド達を震え上がらせていた。
 宮城県仙台市郊外で研究所を切り盛りしていたが、財団の崩壊と共に閉鎖(補助金が打ち切られたから)。
 代わりにアメリカ資本の電子機器メーカーのロボット開発研究所で、主任研究員として迎えられる。
 埼玉県さいたま市内にあるため、夫婦で移住するも、都内に芸能プロダクションを構えた孝夫が事務所付近に単身住まいするようになったため、浮気防止(表向きにはテロの脅威からの護衛)の目的で養祖父から相続したシンディを送り込む。
 敷島との間に子供を身籠っている。

 シンディ:

 マルチタイプと称される女性型アンドロイド(ガイノイド)。2号機。
 前作の前半では前期型と呼ばれるボディを使用しており、製作者・所有者のドクター・ウィリーの存在を誇示するかのようにテロを繰り広げていた。
 東京決戦後、前期型ボディは財団の手によって廃棄処分される。
 後に東北地方の廃ホテルで後期型と呼ばれるボディが敷島達により発見・回収され、新たなメモリーでもって再起動・再稼働が許された。
 後期型と称しているが、実際は前期型の予備ボディであるため、見た目は殆ど変わらない。
 後期型になってからはオーナーとユーザーが敷島夫妻になったからか、前期型の狂気じみた言動・行動は無くなっており、本来の設定である陽気でフレンドリーな性格になっている。
 アリスから“単身赴任”の孝夫の浮気防止を命じられ、表向きにはテロの脅威からの護衛と称して敷島の都内における唯一の同居人となっている。
 井辺からはどこかで会ったことがあると言われたが、彼女のメモリーの中に該当人物はいなかった。
 腰まである金髪を向かって右側にサイドテールにしている。

 エミリー:

 マルチタイプと称される女性型アンドロイド(ガイノイド)。1号機。
 シンディと同型機であるため、体型や基本スペックは変わらないものの、言語ソフトを更新しない為(製作者である故・南里志郎の意向による)、いわゆるロボット喋りになっている。
 生真面目でクールな性格に設定されており、その為、妹機であるシンディより寡黙。
 とはいえ感情レイヤーはきちんと機能しており、大きく笑う表情はしないものの、それなりの感情表現をする。
 耐用年数を大幅にオーバーしており、現在の所有者である平賀太一らによって新しいボディが製作中である。
 それまでは無理できないため、平賀が研究室を構える大学構内に新たに開設された、『南里志郎記念館』に“常設展示”されている。
 それでもテロリストが仕掛けた爆弾の処理を手伝ったり、イベントや平賀の出張講座や実験などがある場合は外に出ているもよう。
 赤毛のボブカットが特徴で、顔はほぼシンディに似ている。
 尚、井辺からはどこかで会ったことがあると言われたが、彼女のメモリーの中に該当人物はいなかった。

 平賀太一:

 宮城県仙台市内に住むロボット研究者で、地元の大学教授。
 子供の頃から博識で30代で大学教授の資格を得るなど、学界では天才児と呼ばれている。
 が、それに驕ることなく、日々ロボットの研究に勤しんでいる。
 元々は人間型のロボットには興味が無かったが、子供の頃に最愛の姉を事故で亡くして以来、そちら方面の開発に転向する。
 国内初のメイドロボット、七海は姉をモデルにして作られた。
 世界的なロボット研究者、南里志郎に最後まで師事したこともあり、ロボット・テロに対する正義感が強い。
 その為、世界をその脅威に晒したウィリーを憎み、養孫であるアリスや使役されていたシンディを毛嫌いしていたが、後に和解した。
 エミリーを南里の遺言に従って引き取ったものの、それまでのテロとの戦いによる疲弊や耐用年数のオーバーから、急いで交換ボディの製作と、それまで稼働は最小限に抑えるため、大学構内に設置された南里志郎の研究実績などを顕彰する記念館に常設展示させている。
 敷島夫妻の活動拠点が東京と埼玉になってからも交流は続いており、敷島の事務所に七海の後継機を送り込んだ。
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