[2月24日07:00.天候:晴 福島県南会津郡南会津町 会津アストリアホテル・リサ達の部屋]
枕元に置いたスマホが一斉にアラームを鳴らす。
リサ:「んん……」
リサは手を伸ばして、アラームを止めた。
リサ:「サイトー、起きて。起床時間」
リサは隣で寝ているサイトーを揺り起こした。
絵恋:「もう朝……?」
絵恋は大きく背伸びをした。
淀橋:「おはよう……」
小島:「ううーん……」
4人とも、未だに体操服にブルマーを穿いていた。
リサが着替えを許さなかったのではなく、何だか流れでそのままの恰好だったのだ。
リサ:「早く着替えて、朝ごはん食べに行こう」
絵恋:「そうね」
リサ:「出発は何時だっけ?」
絵恋:「9時半だって。今度はバスで移動するのよね」
淀橋:「そうそう」
小島:「ねぇ、先にお風呂入ってこない?朝風呂ってヤツ」
淀橋:「朝風呂かぁ……」
リサ:「それじゃ、行って来よう。……ブルマはもういいや」
絵恋:「そうしましょう」
少女達はブルマーを脱いで、普通のジャージの長ズボンに穿き替えた。
上も冬用のジャージを羽織る。
リサ:「愛原先生も朝風呂に入るって言ってた。そこで会えるかも!」
絵恋:「それが目的だったのね」
[同日08:00.同ホテル・レストラン(朝食会場)]
愛原:「リサ、おはよう」
リサ:「ぶー、おはよう」
愛原:「どうしたんだ?むくれちゃって」
リサ:「先生、どうして朝風呂に入らなかったの?」
愛原:「いやあ、何だか寝覚めが悪くて。案外昨日、疲れてたみたいだ」
リサ:「ふーん……。まあ、いいや」
愛原:「そういうリサはどうなんだ?よく眠れたのか?」
リサ:「うん、もちろん」
絵恋:「リサさんにマッサージしてもらって、スッキリしました」
淀橋:「私もです」
小島:「私もです」
愛原:「そ、そうなのか。それは良かった」
リサ:「昨日、いっぱいスキーしまくって、体が疲れていたからね。いっぱい老廃物溜まってたもんね」
もちろん、血中の老廃物だけでなく、血液もついでに吸い取ったことは愛原も分かっていた。
まあ、実害は無い。
黙認できるところは黙認しておかないと、リサも不満を爆発させて暴走してしまう。
リサ:「もし良かったら今夜、先生にもマッサージしてあげるね?」
愛原:「それは修学旅行が無事に終わってからの方がいいかな……」
リサ:「それもそうか」
例によってリサは、朝食バイキングの料理を皿に山盛りにした。
女子生徒A:「あんなに食べて太らないの?」
女子生徒B:「ねー?」
絵恋:「フッフーン♪リサさんは特別なんだもんねー?」
リサ:「おー!」
淀橋:「何が特別なのかは……」
小島:「黙ってておこうね」
リサに捕食されて尚、恐怖に負けなかった者のみ、リサの正体を知ることができる。
[同日09:00.天候:晴 同ホテル→会津乗合自動車(会津バス)3号車内]
部屋に戻ったリサ達は、ジャージから制服に着替えた。
それから荷物を纏めて、ホテルのロビーに向かう。
出発は9時半の予定だが、9時からバスに乗れるということだ。
リサは中等部3年生の頃は3組だったので、3号車に乗る。
沼沢:「おっ、愛原達が1番か?」
リサ:「沼沢先生、おはようございます」
沼沢:「おはよう。好きな席に座っていいぞ」
リサ:「愛原先生の席はここですか?」
沼沢:「そうだな」
リサ:「じゃあ、わたしはここ」
愛原と高橋は1A席と1B席に座る。
リサは2A席を希望した。
絵恋:「わ、私はリサさんの隣で!」
沼沢:「はっはっは!斉藤は高等部に行っても、愛原と仲良しだなー!」
絵恋:「もちろんです!」
沼沢:「席はそこにしてやるから、大きな荷物は床下な?」
リサ:「はーい」
白い帽子を被った運転手が荷物室の扉を開けていた。
リサ:「お願いします」
運転手:「はーい」
リサは運転手に荷物を預けた。
運転手は荷物を荷物室に乗せて行く。
大きな荷物でも乗せられるのが、観光仕様のバスの良い所だ。
リサ:「あ、飲み物買って来た方がいいかな」
絵恋:「それもそうね」
リサ:「沼沢先生、次にバスが止まる所はどこですか?」
沼沢:「下郷町の観光物産館だ。ここからだと……どのくらいですか?」
運転手:「およそ1時間強ってところですね。今日は天気もいいですし、国道は除雪されてますから」
基本的に国道をひたすら進むコースらしい。
それはそうだ。
東京中央学園の今日の行き先は喜多方と会津若松なのだが、南会津と北会津との道路交通は国道121号線のみである。
高速道路は無い。
リサ:「飲み物買ってきていいですか?」
沼沢:「ああ、行って来ていいぞ」
リサ:「皆、行こう」
リサ達は座席の上に小さな荷物だけ置くと、再びホテルへと戻っていった。
[同日09:30.天候:晴 会津乗合自動車(会津バス)3号車内]
バスガイド:「それでは皆様、出発致します」
出発の時間になり、東京中央学園の貸切バス3台が出発した。
こういう時、先頭の1号車は基幹となる。
その為、運転手もバスガイドもベテランが担当することが多い。
必然的に年功序列で、車両も新型が充当されることが多い。
3号車はどうかというと、そこまで新しくもないようだ。
バスガイド:「東京中央学園の皆様、おはようございます。本日は会津乗合自動車、会津バスの貸切観光バスをご利用頂き、真にありがとうございます。……」
バスガイドも比較的若い20代の女性が担当している。
バスガイド:「バスはこれより、国道121号線を北上致しまして、最初の休憩地、下郷町の物産館へと参ります。所要時間は、およそ1時間を予定してございます。……」
愛原:「……」
愛原、妙齢できれい所のバスガイドに見入っている。
リサ:「」
ガンッ!(リサが愛原の座席を後ろから蹴っ飛ばした)
愛原:「ぶっ!」
愛原、衝撃で口に運んだ缶ビールを噴き出す。
バスガイド:「お、お客様、どうなさいました!?」
愛原:「い、いえ……すいません」
リサ:「フンっ!」
沼沢:「愛原さん、修学旅行なんですから、昼間からビールは……」
愛原:「す、すいません」
高橋:「俺までとばっちりだろうが!」
リサ:「フーンだ」
絵恋:(リサさん、怖い……)
前途多難なバス旅行、果たして2日目は何事も無く終了できるか?
続く!
枕元に置いたスマホが一斉にアラームを鳴らす。
リサ:「んん……」
リサは手を伸ばして、アラームを止めた。
リサ:「サイトー、起きて。起床時間」
リサは隣で寝ているサイトーを揺り起こした。
絵恋:「もう朝……?」
絵恋は大きく背伸びをした。
淀橋:「おはよう……」
小島:「ううーん……」
4人とも、未だに体操服にブルマーを穿いていた。
リサが着替えを許さなかったのではなく、何だか流れでそのままの恰好だったのだ。
リサ:「早く着替えて、朝ごはん食べに行こう」
絵恋:「そうね」
リサ:「出発は何時だっけ?」
絵恋:「9時半だって。今度はバスで移動するのよね」
淀橋:「そうそう」
小島:「ねぇ、先にお風呂入ってこない?朝風呂ってヤツ」
淀橋:「朝風呂かぁ……」
リサ:「それじゃ、行って来よう。……ブルマはもういいや」
絵恋:「そうしましょう」
少女達はブルマーを脱いで、普通のジャージの長ズボンに穿き替えた。
上も冬用のジャージを羽織る。
リサ:「愛原先生も朝風呂に入るって言ってた。そこで会えるかも!」
絵恋:「それが目的だったのね」
[同日08:00.同ホテル・レストラン(朝食会場)]
愛原:「リサ、おはよう」
リサ:「ぶー、おはよう」
愛原:「どうしたんだ?むくれちゃって」
リサ:「先生、どうして朝風呂に入らなかったの?」
愛原:「いやあ、何だか寝覚めが悪くて。案外昨日、疲れてたみたいだ」
リサ:「ふーん……。まあ、いいや」
愛原:「そういうリサはどうなんだ?よく眠れたのか?」
リサ:「うん、もちろん」
絵恋:「リサさんにマッサージしてもらって、スッキリしました」
淀橋:「私もです」
小島:「私もです」
愛原:「そ、そうなのか。それは良かった」
リサ:「昨日、いっぱいスキーしまくって、体が疲れていたからね。いっぱい老廃物溜まってたもんね」
もちろん、血中の老廃物だけでなく、血液もついでに吸い取ったことは愛原も分かっていた。
まあ、実害は無い。
黙認できるところは黙認しておかないと、リサも不満を爆発させて暴走してしまう。
リサ:「もし良かったら今夜、先生にもマッサージしてあげるね?」
愛原:「それは修学旅行が無事に終わってからの方がいいかな……」
リサ:「それもそうか」
例によってリサは、朝食バイキングの料理を皿に山盛りにした。
女子生徒A:「あんなに食べて太らないの?」
女子生徒B:「ねー?」
絵恋:「フッフーン♪リサさんは特別なんだもんねー?」
リサ:「おー!」
淀橋:「何が特別なのかは……」
小島:「黙ってておこうね」
リサに捕食されて尚、恐怖に負けなかった者のみ、リサの正体を知ることができる。
[同日09:00.天候:晴 同ホテル→会津乗合自動車(会津バス)3号車内]
部屋に戻ったリサ達は、ジャージから制服に着替えた。
それから荷物を纏めて、ホテルのロビーに向かう。
出発は9時半の予定だが、9時からバスに乗れるということだ。
リサは中等部3年生の頃は3組だったので、3号車に乗る。
沼沢:「おっ、愛原達が1番か?」
リサ:「沼沢先生、おはようございます」
沼沢:「おはよう。好きな席に座っていいぞ」
リサ:「愛原先生の席はここですか?」
沼沢:「そうだな」
リサ:「じゃあ、わたしはここ」
愛原と高橋は1A席と1B席に座る。
リサは2A席を希望した。
絵恋:「わ、私はリサさんの隣で!」
沼沢:「はっはっは!斉藤は高等部に行っても、愛原と仲良しだなー!」
絵恋:「もちろんです!」
沼沢:「席はそこにしてやるから、大きな荷物は床下な?」
リサ:「はーい」
白い帽子を被った運転手が荷物室の扉を開けていた。
リサ:「お願いします」
運転手:「はーい」
リサは運転手に荷物を預けた。
運転手は荷物を荷物室に乗せて行く。
大きな荷物でも乗せられるのが、観光仕様のバスの良い所だ。
リサ:「あ、飲み物買って来た方がいいかな」
絵恋:「それもそうね」
リサ:「沼沢先生、次にバスが止まる所はどこですか?」
沼沢:「下郷町の観光物産館だ。ここからだと……どのくらいですか?」
運転手:「およそ1時間強ってところですね。今日は天気もいいですし、国道は除雪されてますから」
基本的に国道をひたすら進むコースらしい。
それはそうだ。
東京中央学園の今日の行き先は喜多方と会津若松なのだが、南会津と北会津との道路交通は国道121号線のみである。
高速道路は無い。
リサ:「飲み物買ってきていいですか?」
沼沢:「ああ、行って来ていいぞ」
リサ:「皆、行こう」
リサ達は座席の上に小さな荷物だけ置くと、再びホテルへと戻っていった。
[同日09:30.天候:晴 会津乗合自動車(会津バス)3号車内]
バスガイド:「それでは皆様、出発致します」
出発の時間になり、東京中央学園の貸切バス3台が出発した。
こういう時、先頭の1号車は基幹となる。
その為、運転手もバスガイドもベテランが担当することが多い。
必然的に年功序列で、車両も新型が充当されることが多い。
3号車はどうかというと、そこまで新しくもないようだ。
バスガイド:「東京中央学園の皆様、おはようございます。本日は会津乗合自動車、会津バスの貸切観光バスをご利用頂き、真にありがとうございます。……」
バスガイドも比較的若い20代の女性が担当している。
バスガイド:「バスはこれより、国道121号線を北上致しまして、最初の休憩地、下郷町の物産館へと参ります。所要時間は、およそ1時間を予定してございます。……」
愛原:「……」
愛原、妙齢できれい所のバスガイドに見入っている。
リサ:「」
ガンッ!(リサが愛原の座席を後ろから蹴っ飛ばした)
愛原:「ぶっ!」
愛原、衝撃で口に運んだ缶ビールを噴き出す。
バスガイド:「お、お客様、どうなさいました!?」
愛原:「い、いえ……すいません」
リサ:「フンっ!」
沼沢:「愛原さん、修学旅行なんですから、昼間からビールは……」
愛原:「す、すいません」
高橋:「俺までとばっちりだろうが!」
リサ:「フーンだ」
絵恋:(リサさん、怖い……)
前途多難なバス旅行、果たして2日目は何事も無く終了できるか?
続く!