[7月1日22時00分 天候:曇 群馬県吾妻郡東吾妻町某所 ペンション『いたち草』3階プレイルーム&バー]
リサがスロットマシーンに興じている。
オーナーが戻ってくる様子は無いし、窓から外を見ていても、まだパトカーが止まっている状態だ。
どうする?
こちらから出向いて、警察と合流しようか?
そう考えていると……。
リサ「やった!クイーン・ゼノビア全部揃った!」
愛原「な、なに?」
マティーニを飲み終わった私がスロットマシーンに近づくと、船の絵柄が揃っていた。
他にも浮き輪や錨、舵輪の絵が描かれている。
もしかして、本当に地中海でバイオハザードを起こした豪華客船“クイーン・ゼノビア”号のカジノにあった物だったのだろうか?
メダルがジャラジャラと出てくる。
そこで気づいたのだが、カジノバーでもある以上、VIPルームがあるのではないかと思った。
壁際には、他にも暖炉がある。
本当に燃やすのではなく、ただのオブジェであろう。
私がそちらに注目したのは、ジャラっと鎖が動く音がしたからだ。
愛原「ここに何かあるのか?」
私が暖炉の中を覗いてみた。
ただの飾りの為に、あまり奥行きは無い。
だが、入って上を見ると、取っ手がぶら下がっているのが分かった。
鉄製の三角形の吊り革のような形をしている。
愛原「何だこれ?」
私が引っ張るとガコンという音がした。
愛原「ガコン?」
しかし、目に見える範囲では何も起きていない。
愛原「何か、変な音がしたが、何かあったか?」
リサ「ううん」
リサは首を横に振った。
一旦暖炉から出たが、特にプレイルーム内でも何か起きたようでもなかった。
どこか別の所で音がしたらしい。
だが、この部屋から出るわけにはいかなかったので、探索を続けることにした。
愛原「どうやら、そのスロットマシーンで勝つと、ギミックを操作できる仕掛けらしい」
ここが元々、日本アンブレラの施設であったことを思い出した。
ペンションとしてリニューアルされてからも、ギミックが完全に封印されたわけではないのだろう。
あのエレベーターが普段停止されているのも、通常の昇降以外に、何か仕掛けが施されているからかもしれない。
リサ「こっちのトランプゲームは?」
愛原「よし、やってみよう」
トランプ台にあるものとは別。
最近のカジノにもあるそうだが、画面でコンピューター相手にゲームをするというもの。
ルーカス・ベイカー「今日のお相手は、コイツだぁーっ!」
愛原「ビックリした!」
画面一杯に、白人の若い男が目一杯に映し出される。
その狂気じみた笑顔が、カメラから離れる。
カメラが動くと、そこには麻袋を被った者が座っていた。
目の所と鼻の所だけ穴が開いている。
ルーカス「赤コーナー、ホフマーン!」
愛原「プロレスか!」
リサ「これ、何のゲーム?」
愛原「ブラックジャックらしい」
リサ「ブラックジャック?」
リサは目を丸くした。
リサ「できるの?」
愛原「何とかな」
そして……。
ルーカス「このゲームに勝ったのはァ~?……ミスタぁ~、アイハラぁ~ッ!!」
愛原「何でコイツはノリがプロレスの司会みたいなんだ?」
リサ「BSAAに殺された人だよね?」
愛原「違う。“青いアンブレラ”だ。最後は体に注入した特異菌が暴走してな、“青いアンブレラ”の特別顧問をしていたBSAAのクリス・レッドフィールド氏に倒されたんだ」
もちろん、画面の中のルーカスは変化前の人間の姿をしているが。
ルーカス「負けたホフマンはァ~?……残虐切り裂きの刑だぁぁぁぁぁぁっ!!」
ホフマン「ぎゃああああああああっ!!」
愛原「おい、これ造ったのどこのメーカーだ!?」
しかしどこにもラベルが貼られていない。
ルーカス「このゲームに勝ったミスターアイハラには、次なるゲームにチャレンジしてもらうぜ。今、音がした所をよーく調べてみな。そんじゃ、チャオ!」
ブツッと画面が消える。
するとまた暖炉の方から、鎖がジャラジャラと音を立てるのが聞こえて来た。
愛原「今度は何だ?」
再び暖炉の中に入る。
すると、また同じ取っ手が別の所から伸びていた。
愛原「よし、引っ張ってみるぞ」
私はそれを引っ張った。
すると、ゴロゴロと目の前で何か引きずる音がした。
暖炉の向こうの壁は引き戸になっていて、それが開いたのだ。
開くと同時に、向こう側の照明がパッと点灯する。
愛原「よし、行ってみよう」
リサ「うん」
そこへ屈みながら入ると、エレベーターになっているのが分かった。
反対側にも扉がある。
しかし、先ほど乗ったエレベーターと違い、格子状の扉になっているわけではない。
普通の鉄扉であった。
ボタンを見ると、今いる3階と地下3階しかボタンが無い。
愛原「地下3階があるのか?」
私はそのボタンを押した。
すると、今入ってきた小さな扉が閉まり、エレベーターが動き出す。
愛原「一体、どこへ連れていかれるんだろう?」
リサ「多分、研究施設だろうね。ハンターとかいたりして?」
愛原「いやいや。ここもBSAAが訪れているはずだぞ?地下の研究施設だって、捜査されているはずさ」
リサ「それもそうか」
オーナーはTウィルスを研究していたというから、まあ、いるとしたらハンターかタイラントか。
あいにくと武器は持って来てはいないが、ハンターくらいならリサが簡単に勝つし、日本製のタイラントは日本版リサ・トレヴァーの命令で動くことを前提として製造された為、リサの命令なら何でも聞くから危険は無い……はずだ。
愛原「着いた」
ガコンと古いエレベーターならではの振動付きで停止した。
そして、チーンというベルと共に、反対側のドアが開く。
愛原「これは……」
エレベーターの明かりに照らされた先は真っ暗だったが、少なくとも研究施設ではないことが分かった。
本棚がズラリと並んでいることから、書庫、資料室のようである。
愛原「電気は点くかな?」
リサ「このスイッチ?」
愛原「それだ」
古めかしい上下に操作するタイプのレバーを、リサは下にガチャンと動かした。
すると、この空間の照明がパッパッと点灯する。
エレベーターの照明も含めて、ここの照明も蛍光灯だった。
停電したり、断線しているわけではないことから、今も使用されているのだろうか?
私達はこの書庫を探索することにした。
リサがスロットマシーンに興じている。
オーナーが戻ってくる様子は無いし、窓から外を見ていても、まだパトカーが止まっている状態だ。
どうする?
こちらから出向いて、警察と合流しようか?
そう考えていると……。
リサ「やった!クイーン・ゼノビア全部揃った!」
愛原「な、なに?」
マティーニを飲み終わった私がスロットマシーンに近づくと、船の絵柄が揃っていた。
他にも浮き輪や錨、舵輪の絵が描かれている。
もしかして、本当に地中海でバイオハザードを起こした豪華客船“クイーン・ゼノビア”号のカジノにあった物だったのだろうか?
メダルがジャラジャラと出てくる。
そこで気づいたのだが、カジノバーでもある以上、VIPルームがあるのではないかと思った。
壁際には、他にも暖炉がある。
本当に燃やすのではなく、ただのオブジェであろう。
私がそちらに注目したのは、ジャラっと鎖が動く音がしたからだ。
愛原「ここに何かあるのか?」
私が暖炉の中を覗いてみた。
ただの飾りの為に、あまり奥行きは無い。
だが、入って上を見ると、取っ手がぶら下がっているのが分かった。
鉄製の三角形の吊り革のような形をしている。
愛原「何だこれ?」
私が引っ張るとガコンという音がした。
愛原「ガコン?」
しかし、目に見える範囲では何も起きていない。
愛原「何か、変な音がしたが、何かあったか?」
リサ「ううん」
リサは首を横に振った。
一旦暖炉から出たが、特にプレイルーム内でも何か起きたようでもなかった。
どこか別の所で音がしたらしい。
だが、この部屋から出るわけにはいかなかったので、探索を続けることにした。
愛原「どうやら、そのスロットマシーンで勝つと、ギミックを操作できる仕掛けらしい」
ここが元々、日本アンブレラの施設であったことを思い出した。
ペンションとしてリニューアルされてからも、ギミックが完全に封印されたわけではないのだろう。
あのエレベーターが普段停止されているのも、通常の昇降以外に、何か仕掛けが施されているからかもしれない。
リサ「こっちのトランプゲームは?」
愛原「よし、やってみよう」
トランプ台にあるものとは別。
最近のカジノにもあるそうだが、画面でコンピューター相手にゲームをするというもの。
ルーカス・ベイカー「今日のお相手は、コイツだぁーっ!」
愛原「ビックリした!」
画面一杯に、白人の若い男が目一杯に映し出される。
その狂気じみた笑顔が、カメラから離れる。
カメラが動くと、そこには麻袋を被った者が座っていた。
目の所と鼻の所だけ穴が開いている。
ルーカス「赤コーナー、ホフマーン!」
愛原「プロレスか!」
リサ「これ、何のゲーム?」
愛原「ブラックジャックらしい」
リサ「ブラックジャック?」
リサは目を丸くした。
リサ「できるの?」
愛原「何とかな」
そして……。
ルーカス「このゲームに勝ったのはァ~?……ミスタぁ~、アイハラぁ~ッ!!」
愛原「何でコイツはノリがプロレスの司会みたいなんだ?」
リサ「BSAAに殺された人だよね?」
愛原「違う。“青いアンブレラ”だ。最後は体に注入した特異菌が暴走してな、“青いアンブレラ”の特別顧問をしていたBSAAのクリス・レッドフィールド氏に倒されたんだ」
もちろん、画面の中のルーカスは変化前の人間の姿をしているが。
ルーカス「負けたホフマンはァ~?……残虐切り裂きの刑だぁぁぁぁぁぁっ!!」
ホフマン「ぎゃああああああああっ!!」
愛原「おい、これ造ったのどこのメーカーだ!?」
しかしどこにもラベルが貼られていない。
ルーカス「このゲームに勝ったミスターアイハラには、次なるゲームにチャレンジしてもらうぜ。今、音がした所をよーく調べてみな。そんじゃ、チャオ!」
ブツッと画面が消える。
するとまた暖炉の方から、鎖がジャラジャラと音を立てるのが聞こえて来た。
愛原「今度は何だ?」
再び暖炉の中に入る。
すると、また同じ取っ手が別の所から伸びていた。
愛原「よし、引っ張ってみるぞ」
私はそれを引っ張った。
すると、ゴロゴロと目の前で何か引きずる音がした。
暖炉の向こうの壁は引き戸になっていて、それが開いたのだ。
開くと同時に、向こう側の照明がパッと点灯する。
愛原「よし、行ってみよう」
リサ「うん」
そこへ屈みながら入ると、エレベーターになっているのが分かった。
反対側にも扉がある。
しかし、先ほど乗ったエレベーターと違い、格子状の扉になっているわけではない。
普通の鉄扉であった。
ボタンを見ると、今いる3階と地下3階しかボタンが無い。
愛原「地下3階があるのか?」
私はそのボタンを押した。
すると、今入ってきた小さな扉が閉まり、エレベーターが動き出す。
愛原「一体、どこへ連れていかれるんだろう?」
リサ「多分、研究施設だろうね。ハンターとかいたりして?」
愛原「いやいや。ここもBSAAが訪れているはずだぞ?地下の研究施設だって、捜査されているはずさ」
リサ「それもそうか」
オーナーはTウィルスを研究していたというから、まあ、いるとしたらハンターかタイラントか。
あいにくと武器は持って来てはいないが、ハンターくらいならリサが簡単に勝つし、日本製のタイラントは日本版リサ・トレヴァーの命令で動くことを前提として製造された為、リサの命令なら何でも聞くから危険は無い……はずだ。
愛原「着いた」
ガコンと古いエレベーターならではの振動付きで停止した。
そして、チーンというベルと共に、反対側のドアが開く。
愛原「これは……」
エレベーターの明かりに照らされた先は真っ暗だったが、少なくとも研究施設ではないことが分かった。
本棚がズラリと並んでいることから、書庫、資料室のようである。
愛原「電気は点くかな?」
リサ「このスイッチ?」
愛原「それだ」
古めかしい上下に操作するタイプのレバーを、リサは下にガチャンと動かした。
すると、この空間の照明がパッパッと点灯する。
エレベーターの照明も含めて、ここの照明も蛍光灯だった。
停電したり、断線しているわけではないことから、今も使用されているのだろうか?
私達はこの書庫を探索することにした。