[10月26日16:15.天候:曇 魔界王国アルカディア王都アルカディアシティ北西部 アルカディア学園]
エレーナは妹弟子のリリアンヌを連れて、師匠ポーリンと会談を行った。
そしてその足で、リリアンヌが中等教育を受けているアルカディア学園に足を運んだ。
ここは魔道士だけは全寮制の中高一貫校である。
エレーナの知り合いが教員として何人か潜り込んでいるので、会いに向かったのだが……。
エレーナ:「警備の為、行く途中途中に魔法の鍵が掛かっているとあいつは言っていたけども……」
リリアンヌ:「フフフ……ただの鍵ではないです」
エレーナ:「それくらいは想定内だ。『ガーゴイルにいくら渡せば開けてもらえるか計算せよ』的なものを想定していたんだけど、これは想定外だったな……」
まず職員室に行く為のドアを開けるのに、クイズに答えなければならない。
エレーナに出題されたのはこちら。
『デデン♪ ポテンヒットさん原作の“ケンショーレンジャー”シリーズ。ケンショーグリーンは横田理事、それでは現在のケンショーブルーこと、サトー様の現在の役職は?』
エレーナ:「これ、出題相手間違えてねーか?隊長か何かだろ、どうせ?」
ピンポンピンポーン♪
ガチャ。
リリアンヌ:「フフフ……正解したらチャイムが鳴って、自動でドアが開きます」
エレーナ:「半開きかよ。まあ、自分で開け閉めすりゃいいだけの話だけどな」
廊下が続く。
リリアンヌ:「職員室はあの部屋です。その前にちょっとトイレ……」
エレーナ:「おー、行ってこい。……いや、私も行こう」
しかし、トイレのドアにも鍵が掛かっていて……。
『デデン♪ 「事の一念三千」について説明しなさい』
エレーナ:「知るか!てかぜってー出題相手間違えてんだろ!!」
リリアンヌ:「フフフ……きっとカントクも答えられません……」
雲羽:「ギクッ!」( ゚Д゚)
エレーナ:「パスだ、パス!……って、パスしたらペナルティとかは無いんだろうな?」
リリアンヌ:「パスのペナルティはありませんが、間違ったらあります」
エレーナ:「マジか」
『デデン♪ 大石寺境内に現存している創価学会寄進の建造物、総一坊・総ニ坊と大講堂、あと1つは?』
エレーナ:「稲生氏への問題だろ、これは?!ちょっと待て!稲生氏に連絡してみる!」
ブブーッ!
ガコン!(天井に穴が開く)
ガーン!(ブリキのタライが落ちて来て、エレーナの頭に直撃)
エレーナ:「くっ……くかっ……!これ……なかなか答えられなくて、漏らすヤツとか出て来るだろ!」
リリアンヌ:「そういう時は答えられる人を連れて来ます。……てか、先輩、早く答えてくれないと、私が漏れそうです……」
エレーナ:「くそっ!ここはクイズマジックアカデミーか!別の意味で!」
『デデン♪ 雲羽三部作の中で、原作が1番古い作品は何でしょう?』
エレーナ:「は?この作品じゃねーの?」
ブブーッ!
ブシューッ!(今度はガスが噴射し、エレーナとリリアンヌを包む)
エレーナ:「ゲホッ、ゲホッ!何だこれ!?……あっ!」
突然エレーナにやってくる強い尿意。
エレーナ:「しまった!催尿ガス!」
リリアンヌ:「ほ……本当に漏れそう……!」
リリアンヌはスカートの上から股間を押さえてモジモジし始めた。
『デデン♪ 雲羽三部作の主人公達が一同に会した“最終電車”。舞台となったJR線は何?』
エレーナ:「あー、これは簡単だぜ。稲生氏から聞いた。埼京線だ、埼京線」
ピンポンピンポーン♪
ガチャ。
エレーナ:「開いた!行くぞ、リリィ!」
リリアンヌ:「フヒッ!はいっ!」
2人の魔女はようやくトイレに入ることに成功した。
一瞬、まさか個室に入るのにもクイズを受けなければならないのだろうかと思ったが、さすがにそんなことはなかった。
エレーナ:「危ねぇ、危ねぇ。私まで漏らすところだったぜ……。おーい、リリィ!間に合ったか?」
リリアンヌ:「ちょ、ちょっとフライング……」
エレーナ:「なに!?」
リリアンヌ:「だ、大丈夫です。ナプキンが……」
エレーナ:「そ、そうか。(そういやこいつ、『今日は少し多い』とか言ってたな……)それにしても、何ちゅう学校だ。まさか、寮の方もか?」
リリアンヌ:「はい、そうです」
エレーナ:「マジかよ……」
トイレを済ませた後で職員室に行く。
で、そのドアを開ける際にも開錠の出題があったのだが……。
『デデン♪ 雲羽三部作、唯一の受賞作品は?』
エレーナ:「学内コンクール最優秀賞の“私立探偵 愛原学”だな」
ピンポンピンポーン♪
ハンソン:「やあやあ、よく来てくれたねぇ、エレーナ」
エレーナ:「ここはクイズマジックアカデミーか!」
ハンソン:「常に頭を回転させ、咄嗟の閃きを養う目的もあるのよ」
エレーナ:「必要か、それ?」
ハンソン:「この世界ではね。やっぱり戦士達から見れば、魔道士は頭の回転の早さも売りなのよ」
エレーナ:「こっちの世界じゃ、カネの計算が上手けりゃだいたい上手く行く」
ハンソン:「エレーナらしいわね」
リリアンヌ:「ハンソン先生、こんにちは……」
ハンソン:「リリィがエレーナを連れて来たのね?」
エレーナ:「いや、魔界に連れて来たのは私の方だぜ。ポーリン先生に呼び出されたからな?」
ハンソン:「またお説教?」
エレーナ:「うっせ!」
ハンソン:「ま、ちょっと応接室で話しましょう」
エレーナ:「リリィの評価についても聞いておきたいな」
ハンソン:「それは心配無いんだけどね」
因みにその部屋から出る場合においては、クイズの出題は無い。
また、教職員にあっては権限のある部屋に出入りする時、カードキーを使用するのでクイズに回答する必要は無い。
『デデン♪ 雲羽三部作の中で、1番古い作品を挙げよ』
エレーナ:「これの解答が分からなかったんだが?」
ハンソン:「これは“アンドロイドマスター”シリーズね。何でも作者が10代の時、テレ朝の“メタルヒーロー”シリーズやゲームの“ロックマン”シリーズに感化されて書いたものが始まりとか……」
エレーナ:「マジかよ、全然似てねーぞ!」
応接室に通される。
ハンソン:「コーヒーでいい?」
エレーナ:「魔王城じゃ紅茶出されたから、よろしくだぜ」
師匠と説教込みの会談とは違い、こちらは終始和やかに会話が弾んだという。
尚、アルカディア学園に勤務している魔道士達は、ダンテを囲む会には参加しないそうだ。
エレーナは妹弟子のリリアンヌを連れて、師匠ポーリンと会談を行った。
そしてその足で、リリアンヌが中等教育を受けているアルカディア学園に足を運んだ。
ここは魔道士だけは全寮制の中高一貫校である。
エレーナの知り合いが教員として何人か潜り込んでいるので、会いに向かったのだが……。
エレーナ:「警備の為、行く途中途中に魔法の鍵が掛かっているとあいつは言っていたけども……」
リリアンヌ:「フフフ……ただの鍵ではないです」
エレーナ:「それくらいは想定内だ。『ガーゴイルにいくら渡せば開けてもらえるか計算せよ』的なものを想定していたんだけど、これは想定外だったな……」
まず職員室に行く為のドアを開けるのに、クイズに答えなければならない。
エレーナに出題されたのはこちら。
『デデン♪ ポテンヒットさん原作の“ケンショーレンジャー”シリーズ。ケンショーグリーンは横田理事、それでは現在のケンショーブルーこと、サトー様の現在の役職は?』
エレーナ:「これ、出題相手間違えてねーか?隊長か何かだろ、どうせ?」
ピンポンピンポーン♪
ガチャ。
リリアンヌ:「フフフ……正解したらチャイムが鳴って、自動でドアが開きます」
エレーナ:「半開きかよ。まあ、自分で開け閉めすりゃいいだけの話だけどな」
廊下が続く。
リリアンヌ:「職員室はあの部屋です。その前にちょっとトイレ……」
エレーナ:「おー、行ってこい。……いや、私も行こう」
しかし、トイレのドアにも鍵が掛かっていて……。
『デデン♪ 「事の一念三千」について説明しなさい』
エレーナ:「知るか!てかぜってー出題相手間違えてんだろ!!」
リリアンヌ:「フフフ……きっとカントクも答えられません……」
雲羽:「ギクッ!」( ゚Д゚)
エレーナ:「パスだ、パス!……って、パスしたらペナルティとかは無いんだろうな?」
リリアンヌ:「パスのペナルティはありませんが、間違ったらあります」
エレーナ:「マジか」
『デデン♪ 大石寺境内に現存している創価学会寄進の建造物、総一坊・総ニ坊と大講堂、あと1つは?』
エレーナ:「稲生氏への問題だろ、これは?!ちょっと待て!稲生氏に連絡してみる!」
ブブーッ!
ガコン!(天井に穴が開く)
ガーン!(ブリキのタライが落ちて来て、エレーナの頭に直撃)
エレーナ:「くっ……くかっ……!これ……なかなか答えられなくて、漏らすヤツとか出て来るだろ!」
リリアンヌ:「そういう時は答えられる人を連れて来ます。……てか、先輩、早く答えてくれないと、私が漏れそうです……」
エレーナ:「くそっ!ここはクイズマジックアカデミーか!別の意味で!」
『デデン♪ 雲羽三部作の中で、原作が1番古い作品は何でしょう?』
エレーナ:「は?この作品じゃねーの?」
ブブーッ!
ブシューッ!(今度はガスが噴射し、エレーナとリリアンヌを包む)
エレーナ:「ゲホッ、ゲホッ!何だこれ!?……あっ!」
突然エレーナにやってくる強い尿意。
エレーナ:「しまった!催尿ガス!」
リリアンヌ:「ほ……本当に漏れそう……!」
リリアンヌはスカートの上から股間を押さえてモジモジし始めた。
『デデン♪ 雲羽三部作の主人公達が一同に会した“最終電車”。舞台となったJR線は何?』
エレーナ:「あー、これは簡単だぜ。稲生氏から聞いた。埼京線だ、埼京線」
ピンポンピンポーン♪
ガチャ。
エレーナ:「開いた!行くぞ、リリィ!」
リリアンヌ:「フヒッ!はいっ!」
2人の魔女はようやくトイレに入ることに成功した。
一瞬、まさか個室に入るのにもクイズを受けなければならないのだろうかと思ったが、さすがにそんなことはなかった。
エレーナ:「危ねぇ、危ねぇ。私まで漏らすところだったぜ……。おーい、リリィ!間に合ったか?」
リリアンヌ:「ちょ、ちょっとフライング……」
エレーナ:「なに!?」
リリアンヌ:「だ、大丈夫です。ナプキンが……」
エレーナ:「そ、そうか。(そういやこいつ、『今日は少し多い』とか言ってたな……)それにしても、何ちゅう学校だ。まさか、寮の方もか?」
リリアンヌ:「はい、そうです」
エレーナ:「マジかよ……」
トイレを済ませた後で職員室に行く。
で、そのドアを開ける際にも開錠の出題があったのだが……。
『デデン♪ 雲羽三部作、唯一の受賞作品は?』
エレーナ:「学内コンクール最優秀賞の“私立探偵 愛原学”だな」
ピンポンピンポーン♪
ハンソン:「やあやあ、よく来てくれたねぇ、エレーナ」
エレーナ:「ここはクイズマジックアカデミーか!」
ハンソン:「常に頭を回転させ、咄嗟の閃きを養う目的もあるのよ」
エレーナ:「必要か、それ?」
ハンソン:「この世界ではね。やっぱり戦士達から見れば、魔道士は頭の回転の早さも売りなのよ」
エレーナ:「こっちの世界じゃ、カネの計算が上手けりゃだいたい上手く行く」
ハンソン:「エレーナらしいわね」
リリアンヌ:「ハンソン先生、こんにちは……」
ハンソン:「リリィがエレーナを連れて来たのね?」
エレーナ:「いや、魔界に連れて来たのは私の方だぜ。ポーリン先生に呼び出されたからな?」
ハンソン:「またお説教?」
エレーナ:「うっせ!」
ハンソン:「ま、ちょっと応接室で話しましょう」
エレーナ:「リリィの評価についても聞いておきたいな」
ハンソン:「それは心配無いんだけどね」
因みにその部屋から出る場合においては、クイズの出題は無い。
また、教職員にあっては権限のある部屋に出入りする時、カードキーを使用するのでクイズに回答する必要は無い。
『デデン♪ 雲羽三部作の中で、1番古い作品を挙げよ』
エレーナ:「これの解答が分からなかったんだが?」
ハンソン:「これは“アンドロイドマスター”シリーズね。何でも作者が10代の時、テレ朝の“メタルヒーロー”シリーズやゲームの“ロックマン”シリーズに感化されて書いたものが始まりとか……」
エレーナ:「マジかよ、全然似てねーぞ!」
応接室に通される。
ハンソン:「コーヒーでいい?」
エレーナ:「魔王城じゃ紅茶出されたから、よろしくだぜ」
師匠と説教込みの会談とは違い、こちらは終始和やかに会話が弾んだという。
尚、アルカディア学園に勤務している魔道士達は、ダンテを囲む会には参加しないそうだ。