報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

小説の途中ですが、ここで登山のもようをお伝えします。

2015-11-30 22:43:49 | リアル旅行記
水木しげるさん死去、93歳 多臓器不全 「ゲゲゲの鬼太郎」の作者

 まず、水木しげる先生に、謹んでご冥福をお祈り致します。
 顕正会の浅井会長に恨みのある皆様、あとおよそ10年の辛抱です!

 平日に登山する機会を得た私であるが、東京駅までは普段通りの通勤ルート、しかも同じ電車ということもあって、何だか本当に通勤先へ向かいそうな錯覚に陥ったものだ。
 しかも日帰り登山では、荷物も通常の通勤バッグで事足りるし、スーツ着用で行くのが私の習慣とあっては尚更だ。
 どうも顕正会からの名残りなのか、行事に参加する時はスーツ着用でないと落ち着かないのだ。
 私の紹介者も、
「顕正会員は行事がある時、全員がスーツでビシッと決めているところだけは素晴らしい」
 と、褒めていた。
 洗脳された状態なら、服装に関する指導なんてチョロイものだ。
「浅井先生がスーツで決めておられるのだぞ!ああっ!?オメーはよー、先生の御心が分かんねーのかよっ、ああっ!?」
 なんてサトー様みたいな指導を隊長からされたら、そりゃスーツくらい着てくるわw
 しかしそのサトー様も最近の顕正新聞に写っていたが、かなり老け込んだ様子だ。
 その外見で、まだケンショーブルーやってるとしたら、ある意味で大功徳だ。
 武闘派達は顕正会の全てを否定したがるが、法華講よりも優れている部分だってちゃんとあるわけである。
 はっきり言って、元顕達が団結したら、妙観講より凄いんじゃないかな?
 少なくとも、うちの支部は負けると思う。
 いや、だってねぇ……。

 東京駅で朝マックしてたら、妖怪ウォッチのテーマソングが流れてきたが、マックでそのキャンペーンをやってるからか。
 休日ならまだしも、平日の朝、大人のサラリーマン達がクールに朝マックしている中、そのBGMは物凄いミスマッチだったがな。

 私が往路でお世話になったのは、8時10分発、富士急静岡バス“やきそばエクスプレス”1号。
 御開扉の無い日は富士宮営業所止まりだが、御開扉がある時は大石寺バスターミナルまで延長運転してくれる。
 懸念していた朝鮮車、ヒュンダイのユニバースではなく、旧式とはいえ、三菱ふそうがやってきたのでホッとする。

 
(つまり、これ。旧式ではあるが、各バス会社でも、まだまだ現役である)

 だが、ドア横の行き先表示器がプレート式(サイドボード式)なのだが、『大石寺』のプレートは無いらしい。

 
(これでは富士宮営業所から先が、まるでミステリーツアーのようだ)

 一応、フロント下の部分のLED表示ではちゃんと大石寺と書かれていたので大丈夫。
 車内はさほど混雑していなかったが、私の隣には兄ちゃんが座って来た。
 大石寺までは行かないだろうなと思っていたが、案の定、富士宮駅で降りていった。

 尚、足柄サービスエリアで休憩した際、そこでとんでもないものを見つけてしまった。
 詳細は、実際に足柄サービスエリアの下り線SAに行くべし。
 私の場合、そのテーマソングを聴いた時点で、つい右手がパチンコ台のハンドルをガチャガチャする仕草になってしまったくらいだ。
 エヴァと言ったら、500系とCRだろうが!ねえ?ポテンヒットさん?

 バスは15分遅れで、大石寺に到着。
 降り際、どこかの支部の婦人部のオバチャンが、帰りのバスで、窓側席が空いていないか運転手に聞いていたが、運転手は困った顔で首を横に振っていた。
 空いていないのではなく、空いているかどうか分からないのだ。
 当たり前だよ。
 そんなん、営業所に電話して聞きなって。
 因みに、私はもう既に帰りの足は確保している!

 登山事務所までは私の足でも5分以上は掛かるな。
 そこは山門入り口さんのツッコミ所でもある。
 入ってみたら、お坊さんのいるカウンターの前に、ラインが引いてあった。
 ちゃんと並び方まで書くようになったのね。
 まあ、ガラ空きでしたが。
 珍しく、布教講演の案内をされなかったと思ったら、会場が了成坊ですって。
 いやいやいや、ここから塔中坊まで何分掛かると思ってw
 素直に総坊か広布坊とかでやってくれたらいいのに……。
 もしくは、百歩譲って大講堂。
 ……というわけで、バックレ決定!
 どうせ、平成33年の御命題とやらの話しかしないんだろうしな。

 この時期、天候が良いと富士山がきれいによく見える。
 雪の被り具合もちょうど良い。
 絵葉書みたいな写真が撮れそうだが、それは他の登山者の人がブログにアップするだろうから、私のブログではバスの写真を中心とする。
 平日は海外信徒達が登山してくるのは、もはやベタな法則か。
 昔は静かだったんだけどねぇ……。
 それにしても、何で私が登山する度にアジア系しか来ないんだ?
 それも、だいぶ年配者が多いなぁ……。
 もっと欧米から来ないものかね?どうせなら……。
 うちのイリーナみたいな美魔女や、マリアンナみたいなロリ顔美女みたいなのは……え?創価学会インターナショナルに行けって!?

 昼食は“なかみせ”で取る。
 平日はカレーが無いので、豚汁定食を注文する。
 ここの豚汁も、かなりいけるよ。
 芙蓉茶寮に対抗しうる店だと、私は常に推させてもらっている。
 平日は空いているので、ゆっくり食事は可能だ。
 まあ、関西系のオバちゃん信徒が、冷たいそばが無いので文句言ってましたがw
 だったら境内一周マラソンして、その分厚い脂肪落としてこいwww
 私は寒くて震えながら、境内を歩いていたんだがな。
 しっかし、やっぱ私は独身で良かったかも。
 一緒にいた旦那さんが、オバちゃんの無理難題な注文を抑えるのに必死でしたが。
 歳取る度に劣化していって、更にその取扱いに要注意しなければならなくなるとは……。
 ポテンヒットさん、お疲れさまです。
 法華講で信心していてもそれなんだから、本当に法統相続って必要なんだろうか?

 食事の後は売店という名の仲見世商店街を回って、色々と買い込む。
 ブログでも書いたが、日蓮正宗に興味を持ってくれた一般人の方に、更に興味を持ってもらうべく、リーフレットやら資料やらをここで調達することにした。
 が、探してみると、あんまり一般人に見せられるようなものって意外と無いんだよねぇ……。
 学会員でもない一般人に、学会の間違いを指摘しているリーフレットあげてもしょうがないからね。
 それにしても、対学会用のリーフレットは何種類もあるのに、対顕正会が1つも無いとは……困ったものだ。
 もしあったら、私が知っている現役顕正会員全員にポスティングしてやるんだがな。
 取りあえず一般人の視点なら、『大石寺ってこんな所』とか、『日蓮正宗ってこんな宗派』『日蓮正宗と日蓮宗の違い』『日蓮正宗の教義って何?』みたいな所になると思うので、それに沿ったものを調達することにした。
 調達はしてみたものの……。
 やっぱ、何か表現が難しいなぁ……。
 宗教なんてド素人の人でも、もっと分かりやすくできないものか……。
 え?そこを上手く説明するのが、信徒の役目だろうって?
 信徒の役目なのか?

「安心してください。日本人ですよ!」
 台湾人信徒の対応に苦労されていた、とある土産店で私が放った一言。
 てか、もう少し日本語勉強してから来てくれよな。
 今度は実家への“普段着の折伏”の一環で、ここで買った土産を宅急便でポスティングしよう。
 一番良いのは同じ法華講員と結婚して、それを機にうちの家族ごと折伏するっていう手が使えることなんだけど、この分だと今生では叶いそうにないし、そもそもやっぱ同じ法華講員と結婚しても余計苦労しそうなので、とどのつまり自力で折伏することを考えている。

 御開扉の様子はいつもの通り。
 特に変わったことはなかった。
 次!いつもならバスを見送りに行くところだが、たまには宝物殿にでも行ってみようかと思った。
 何か、奉安堂からのアクセス風景が、“バイオハザード”……いや、“DEMENT”?“シャイニング・ヒル”みたいな感じ?
 いや、宝物殿って元は学会の施設だったじゃない?
 何だか、ホラーゲームのダンジョンみたいな感じがするんだよなぁ……。
 ゲームのやり過ぎかなぁ……?
 展示内容とかについては、正直感動した。
 いや、涙が出るほどではなかったのだが、実は竜の口法難のことで、ネタ帳にこんなことが書いてあった。
 『敷島と平賀、タイムマシンで竜の口上空に現れる。→光の球の正体はタイムマシンが放つライトだった』『稲生ユウタ、魔法修行中にタイムスリップしてしまい、竜の口に迷い込む。→魔法発動の際に発せられる光が正体』
 ……これ、小説化しちゃって大丈夫……でしょうか?
 だけど、展示の内容的には、信徒だけに公開ってのも勿体ない気がしたな。
 まだ未入信だけども、新願者の人にくらいだったら公開してあげても良いのではないかと思った。

 見学の後で時間調整しに、売店に戻る。
 道すがら、こんなものを発見。

 

 あれ?何だろう?私、ストライキでもやろうかと思ったら、先に釘を刺されてしまったな。
 マイク持って、『我々はァ!功徳をォ!要求するぅーっ!!』なんて……しちゃダメってか。
 でもマジで天候に関して御加護が無かったことが続いたことがあって、その時はわざと朝の勤行で初座を省いてやったことがあったがね。
 勤行してやってんのはこっちだぞ、この野郎!みたいなw

 六壺の勤行は結構、海外信徒(といっても台湾人がほとんど)で賑わっていた。
 おまいら、宿坊での勤行はいいのかよと思ったが。
 私の数珠の掛け方が粗雑だったらしく、隣に座った添書登山の日本人の婦人部員の方が優しく数珠の掛け方から教えてくれた。
 顕正会だと、形しか教えてくれないからね。
 あとは、六壺にまします御本尊の謂われとかも教えてくれたな。
 日興上人の御本尊なんだってね。
 知らずに今まで手を合わせていた私は、やはり不良信徒だったか。

 帰りのバスは当たりだったな。
 新型の日野セレガだ。
 やっぱり、バスは国産に限るね。
 道路も空いていたし、私の席が相席になることもないほどに空いていたのだが、それでも定刻より10分ほど遅れての到着だったかな。
 天候にも恵まれていたし、さすがは今朝、初座をストっただけのことはあるな。はっはっはー!

 良い信徒の皆さんは、マネしないでねw
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“大魔道師の弟子” 「魔の者からの贈り物」

2015-11-29 21:42:52 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[10月26日19:00.マリアの屋敷1F・食堂 稲生勇太、マリアンナ・スカーレット、イリーナ・レヴィア・ブリジッド]

 イリーナの元に“クイーン・アッツァー”号の絵画が送られて来たのは、全くの偶然だった。
 クレア師の死亡現場を訪れたイリーナが見たのは、変わり果てた旧友の姿である。
 水晶球で過去の出来事を追って行くと、クレア師が“魔の者”と相討ちになったことが分かった。
 弟子のジェシカが“魔の者”に取り込まれたことから、瀕死の重傷を負いながらも、最後の力を振り絞って“クイーン・アッツァー”号の中に閉じ込めたらしい。
 その絵は冥界鉄道公社との損害賠償の話し合いの後で焼却処分する予定だったが……。
「あのクソ船長がフライングしやがったわけだから、賠償の話はナシだわ。自業自得ってことで。とっとと焼却処分してやろうかと思ったけど、逃げられたみたいね」
「な、なるほど……。その絵が再び現れる恐れは?」
 稲生が聞くと、イリーナはワインを口を運びながら、
「当然ある。だから稲生君、船の絵を見たら絶対に触らないように」
「わ、分かりました」
「師匠、飲み過ぎですよ」
 稲生が頷いた直後に、マリアが師匠に苦言を呈した。
「たまには飲ませてよ〜」
(いつも寝てるくせに……)
 マリアは師匠の言動に呆れた。
 一瞬、イリーナの契約悪魔が“嫉妬”のレヴィアタンから、“暴食”のベルゼブブに替わったのかと思ったくらいだ。
「まあまあ、マリアさん。クレア先生が殺されて辛いのに、僕も随分と御心配をお掛けしましたから」
 稲生がイリーナの肩を持つと、
「ただでさえ使用期限が迫ってるのに、体を酷使したら大変ですよ」
 と、マリアは言い放った。
「そうよねぇ……」
 イリーナはグラスのワインを飲み干した。
「このくらいにしておくわ。じゃ、私はベッドに潜り込んで泣いてるからね」
「……素直過ぎて、何て答えたらいいか分かりません」
「……あ、えーと……誰か、イリーナ先生をお部屋までお連れして」
 マリアが呆れた様子で反応している中、稲生が人形に命じた。
 メイド人形が素直に稲生の言う事を聞いて、イリーナの前と後ろに立った。
「……じゃあ、おやすみね」
「おやすみなさい」
 イリーナは、奥の部屋に続く廊下に出る方のドアに向かった。
 その先にある階段を登れば、イリーナの部屋は近い。
「あ、そうそう」
 ドアの前まで来たところで、イリーナは目を細めた状態で振り向いた。
「マリアの再登用(再・免許皆伝)なんだけど、“魔の者”の騒動が落ち着くまで延期だってさ」
「そ、そうなんですか?」
「最初はユウタ君まで行方不明になったから延期だったんだけど、さっきダンテ先生に問い合わせたら、そうだってさ」
「す、すいません、マリアさん!僕のせいで……」
「いや、ユウタのせいじゃない。師匠!それじゃ、ユウタが悪いみたいじゃないですか!」
「あー、そうだねぇ……。ユウタ君も被害者だからね、言い方悪かったらゴメンねー」
「い、いえ、別に……。ご迷惑お掛けしたのは事実ですし……」
「だから、ユウタは悪くないって」
「それじゃね」
 イリーナは今度こそ、食堂を出て行った。

[同日21:00.天候:雨 マリアの屋敷2F東側 稲生勇太]

 稲生は入浴の後で部屋に戻る最中だった。
 先述した通り、稲生が自室として割り当てられた部屋には、シャワーとトイレしか無い。
 バスタブに浸かりたければ、共用のバスルームを使用するしかない。
 それは2階の東西に1ヶ所ずつあるのだが、東側部分に住んでいるのは稲生だけなので、事実上、稲生専用であった。
 もちろん、来客があって宿泊する場合にはこの限りではない。
 マリア的には、同性の宿泊者を自分と同じ西側、異性の宿泊者は反対側の東側を割り当てるようだ。
 大師匠ダンテが泊まる場合も、東側にVIPルームがある。
「やっぱり、湯船に浸からないと落ち着かないね」
 稲生は一緒に歩くメイド人形のダニエラに話し掛けた。
 必要なことしか喋らず(しかも抑揚の無い口調)、笑みを浮かべる時もニイッと歯を見せるだけの無愛想なメイドであったが、最近は稲生が話し掛けると、口角を上げるくらいの反応をするようにはなった。
 因みに今回はダニエラがたまたまいるだけで、別に稲生の専属メイドとかいうわけではない。
 ただ、稲生自身、マリアの人形を使えるようにまでなったということだ。
「お着替えは……既に、ご用意してございます。稲生勇太さん」
「ありがとう。何かあったら呼ぶよ」
「……かしこまりました……」
 稲生より背が高く、スタイルもイリーナ並みに良いダニエラであるが、やはり機械的な動きや反応などから、人形なのだと分かる。
 稲生は部屋の中に入ると、ベッドの上にダニエラが畳んでくれたと思われる着替えを確認し、シャワールームに入った。
 トイレと一緒になっている。
 入って左手にシャワーがあるが、一応、トイレとの間には仕切り戸がある。
 そこで稲生、トイレを見て気づいた。
「あっ、そうだ。ダニエラさん!」
「……お呼びでございますか……?」
 スーッと足音も無く入って来る。
「トイレットペーパーが切れそうなので、新しいのを持って来てもらえますか?」
「かしこまりました……」
 ダニエラは頷くと、やっぱり足音も無く部屋を出て行った。

 ゴッ!
 ……バタッ!


「? ダニエラさん?」
 外で何か鈍い音がした。
 そして、何かが倒れた音。
 稲生がドアを開けて外の廊下を覗き込むと、ダニエラが倒れていた。
「ダニエラさん!?どうしました!?」
 稲生がダニエラの前にしゃがみ込むと、廊下の明かりを影に映る1人の人影。
 それは何か鈍器のようなものを高く振り上げ……。
「!!!」

 ゴッ!

「……!!」
 稲生の頭に衝撃が走り、目の前が真っ暗になった。
「うふふふふふふふふ……」
 倒れた稲生の後ろに立つ者は……。

[期日不明21:32(または09:32).場所不明 天候:不明 稲生勇太]

「う……」
 稲生が目を覚ますと、そこは稲生の部屋ではなかった。
「ここは……?」
 天井には煌々と明かりが灯っていた。
 稲生はパイプベッドに寝かされていた。
(病院?)
 そう思ったのは、無機質な室内にクレゾールの匂いが立ち込めていたからだ。
(一体どうして……?僕は……)
 稲生は起き上がった。
 ベッドの下には、稲生が履いていた靴があった。
 洋館は土足で歩き回るもので、部屋の中だけはスリッパにしていた。
 つまり、ホテルの部屋と同じだ。
 稲生は風呂の後でマリアの部屋を訪れるつもりでいたので(変な意味ではないぞ!)、靴のまま部屋に入っていたことを思い出した。
 その靴を履いて、部屋の外に出てみる。
「?」
 出た先も病院のようだった。
 病院の診察室のようだ。
 ということは、稲生が寝ていた場所は処置室か何かか。
「あの、すいません」
 稲生が誰かいないか声を掛けてみた。
 すると、
「やあ……。気が付いた……かね?」
「!?」
 診察室で医師が座る椅子が、稲生の方に向かってクルッと回った。
 そこに座っていたのは、まあ、医者であるのだろう。
 あろう、というのは普通に医者だと認識できない状態だったからだ。

 それは何故かというと……。
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“大魔道師の弟子” 登場人物紹介 

2015-11-28 19:54:38 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
 サンモンド・ゲートウェイズ:

 稲生勇太が迷い込んだ幽霊客船クイーン・アッツァー号の同型の姉妹船で、スターオーシャン号の船長を名乗る人物。
 冬用の船長服を着用しているが、浅黒い肌をしていることから、黒人であるらしい。
 船長でありながら盲目に近いほどの弱視であり、外部からは本人の目が視認できない(まるで白いサングラスのような)分厚いレンズの眼鏡を掛けている。
 正体はダンテ一門とは別門の魔道師で、クイーン・アッツァー号の地縛霊達が持つソールピースを集めることを目的として、稲生に協力を持ち掛けた。
 イリーナとは深い因縁があるもようで、稲生を船に招き入れて危険な目に遭わせたことにクレームを付けられた。

 イリーナが免許皆伝を受ける前に出奔した際、世話になっていたことがある。
 実は本当に船乗りで、出奔中のイリーナを自身が船長を務めている客船に乗せていたことがあった。
 魔道師になった後は冥界鉄道公社の役員となり、冥鉄連絡船の総責任者になっている。
 自身が船長を務めるスターオーシャン号も、人間界の船会社の倒産により廃船になった所を冥鉄船舶事業部で引き取ったもの。
 同型の姉妹船クイーン・アッツァー号が“魔の者”に乗っ取られたことで、手をこまねいていた(当然、次に狙われるのはスターオーシャン号の為)。

 ソールピースを集めることで、“魔の者”に対抗する魔法具を作ろうとしていた。
 自身は船長という職務柄、自身の管理する船から離れることができないため、それができる魔道師を探していた。
 たまたま迷い込んできた稲生に白羽の矢を立て、協力を依頼する。
 冥界鉄道公社の役員であるが、本業の鉄道事業本部と船舶事業部は相互の人事交流が無いため、鉄道事業本部に顔は利かない。
 幽霊電車の正体が冥鉄電車であるなら、幽霊船(客船)は冥鉄連絡船ということに。
 あくまで冥鉄は彼岸と此岸を結ぶ鉄道会社であり、魔界へは一部列車が乗り入れしているだけという設定の為、船舶事業部が基本的に魔界に行くことはない。
 サンモンドは人間だった頃に培った船乗りのスキルを、魔道師になった後も活かしたいと考えていた。
 冥界鉄道公社より船舶事業部の拡充が決定し、それに伴う役員登用試験を受けて合格した。
 つまり、稲生が乗り込んだ2隻の船は、冥鉄が保有・運行する“幽霊船”だったわけである。
 そのうちの一隻が“魔の者”に乗っ取られたことで、冥鉄の信用度が落ちているらしい。

 物語が進んで行くと、実はこの2隻の他に、もう1隻、別の幽霊船の存在があるかも……。

 稲生に協力を求めながら、あくまで任意の傍観者ぶろうとするのは、他門の魔道師として越権行為にならないようにしているため。
 しかし乗っ取られた船を取り返す為とはいえ、“魔の者”を退治しなくてはならないという方針は稲生達と変わらない。

 クイーン・アッツァー号の名前のモデルは【お察しください】。
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“大魔道師の弟子” 「元の場所へ」

2015-11-28 15:13:21 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[期日不明 時刻不明(昼間) マリアの屋敷2F・イリーナの部屋 稲生勇太&イリーナ・レヴィア・ブリジッド]

 気がつくと、稲生はクイーン・アッツァー号の絵の前にいた。
「……?」
「ユウタ君、お帰りなさい」
「はっ?!」
 背後から聞き覚えのある声がして振り向くと、そこにはイリーナがいた。
「イリーナ先生!?」
「マリアからね、ユウタ君が行方不明になったって大騒ぎされたのよ」
「ぼ、僕が行方不明ですって!?僕はほんの少しの時間、どこかに……クイーン・アッツァー号という船にテレポートしてしまったようですが……」
「やっぱり、この絵の中に引きこまれていたか」
 イリーナは、いつもの穏やかな顔ではなく、細目を少し開けていた。
「あなたがこの絵の中にいた時間は、ほんの数時間くらいかしら?」
「多分……」
「はい、これ、あなたのスマホ」
 イリーナはポンと稲生のスマホを投げて寄越した。
 受け取った時、電源ボタンに触ったこともあってか、モニタにホーム画面が映り出す。
 そこに表れた日付と時間。
 時間は14時13分を指していた。
 しかし、日付が……。

『2015年10月26日』

「はあーっ!?」
 まるまる1ヶ月であった。
「この絵の中の世界と、こことは次元が違う。つまり、時間の流れ方が違うのね。浦島太郎の世界と同じ。あなたは数時間だけいたつもりだろうけど、実際ここでは1ヶ月経ってた」
「……!……!?」
 稲生は信じられないという顔をした。
「信じなさい。現実なんだから」
「どうして僕が船の中にいると……?」
「推理するしか無かったわよ。この屋敷から勝手に出ようとすれば、すぐに分かる。何だかんだ言って、人形達が見ているからね。私もしばらく留守にしていたこともあったし、この部屋で寝ることも無かったから、気づくのも遅くなった」
「気づくのも?」
 稲生が首を傾げた。
 すると、イリーナが手持ちの魔道師の杖を持ち上げた。
 カーテンが勝手に閉まり、外が暗くなる。
 すると、絵の中の船が、稲生が引き込まれる前とその後で違いがあった。
 船橋部分の明かりが点灯している。
 確かに稲生が点灯したものだ。
「3日前、久しぶりにここで寝ようとして、何だか絵が明るいのに気づいてね。いや、船の明かりが灯るなんて仕掛け、魔道師が持つ絵画なら当たり前なんだけど、アタシ、たまたまそれが点く瞬間を見たからね」
 マリアの屋敷には、他にもさり気なく風景画などが飾られていたりするが、確かにその絵が動く所を稲生も見たことがある。
 動いている最中は触らないようにという注意を受けた記憶はあるが、この船の絵に触った時、船は動いていなかったようだが、実は動いていたのか。
 そうだよな。
 船橋に行った時、船は自動航行システムが作動していたのだから。
「もしかしたらユウタ君、この絵の中にいたりしてと思ったわけ」
「その通りでした」
 稲生は項垂れる様子で頷いた。
 イリーナが外側から魔法を駆使して、何とか稲生を呼び戻したらしい。
「戻ってきたばかりで何なんだけど、早速その船の中で見聞きしたことを教えてちょうだい」
「……はい」

[10月26日14:30.マリアの屋敷1F食堂 稲生勇太&イリーナ・レヴィア・ブリジッド]

 人形達が入れてくれたお茶とお菓子のセットに手を付ける。
 何だかとても喉が渇き、空腹感があった。
「お茶のお代わり、あるからね」
「はい。……あの、マリアさんは?」
「ユウタ君が見つからなくて、部屋で不貞寝してるわ」
「不貞寝!?」
「人形達には教えたから、そのうちここに来るでしょう」
 大きなテーブルで、1度に十数人が喫食できそうな長方形のテーブルだが、普段は稲生とマリア、それにたまにイリーナが加わるだけだ。
 稲生が絵の中に引き込まれた経緯と船の中での出来事を話しているうちに、段々とイリーナの顔は険しくなった。
「なるほどね……!そうなの……!」
 明らかにイリーナの目が大きく開きつつある。
 明らかに怒りのオーラが漂っているようだった。
(まずい!やっぱ僕、怒られる!?)
 と、その時、エントランスに出るドアとは反対側のドアから、マリアがやってきた。
「ユウタ君……!」
 急いで来たのか、ワンピース型の寝間着のままだ。
「マリアさん、すいません!何か急に……。!?」
 マリアが泣きながら稲生に抱きついて来た。
「良かったよぅ……!」
「御心配、おかけしました……」
 弟子達の涙の再会を見届けることなく、明らかに不機嫌な顔をしているイリーナはガタッと席を立ち、エントランスホールに出る方のドアを開けて出て行った。

[同日15:00.マリアの屋敷2F・イリーナの部屋 イリーナ・レヴィア・ブリジッド]

「あーっ、ちくしょうっ!逃げられた!!」
 イリーナは大きく目を見開いた。
 室内にはそれまであったはずのクイーン・アッツァー号の絵が、最初から無かったかのように消えていた。
 そして水晶球を出すと、そこに向かって怒鳴りつけた。
「アタシのシマ荒らした上に、弟子まで危険に遭わせやがって!大したタマね!え!?」
{「果てさて、何のことかな?私は船長としての責務を執行しただけだが……」}
 水晶球に映ったのは、サンモンド船長。
「なーにが船長よ!いい!?2度と余計なことしないで!もしまたやったりしたら……!」
{「おいおい、勘違いしては困る。恐らくキミは直弟子のことを言っているのだと思うが、彼が乗り込んだ船は“クイーン・アッツァー”号の方だぞ?」}
「はあ!?」
{「私が管理している船は同型ではあるが、姉妹船の方だ。そこを勘違いしないでくれたまえ」}
「あのね!」
{「それより、こっちも困るよ。彼には使命があるというのに、勝手に船から降ろされては……」}
「うるさい!何が使命よ!金輪際、関わらないでちょうだい!」
 そう言って、イリーナは水晶球の通信を切った。
{「おいおい、それよりクイ……」}
 サンモンドは更に何か言いたそうだったが、イリーナに切られてしまった。
 この2人、顔見知りのようだが、一体何があったのだろうか?

[同日18:00.マリアの屋敷1F・食堂 稲生、マリア、イリーナ]

 3人で夕食を囲む。
 さすがにマリアも、寝間着からいつもの服に着替えて来ていた。
「イリーナ先生、あのサンモンド・ゲートウェイズ船長って……」
 稲生が聞くと、イリーナはナイフとフォークの手を止めた。
「魔道師さんですか?」
 稲生の質問に、イリーナはナイフとフォークを置くと、ワインに手を伸ばした。
「ええ、そうよ。だけど、ダンテ先生の弟子ではない」
「ということは、他門の魔道師さんですか」
「そう。といっても、表舞台に出ることはないけどね」
「師匠、魔道師自体、表舞台に出ることはないですよ」
 マリアが苦笑いを浮かべるような顔になって言った。
「だからぁ、魔道師の世界においてもなかなか人前に現れないってことよ。アタシらは何だかんだ言って、他の魔道師と交流があるじゃない?」
「まあ、そうですね」
 マリアの反応に、稲生はエレーナやポーリンの姿を思い浮かべた。
「とにかく、あいつは私利私欲で動くヤツだから、ユウタ君も気をつけなさいよ」
「は、はい。あの、それで“魔の者”についてはどうなりました?僕が1ヶ月留守にしている間、何か動きは?」
 それにはマリアが答えた。
「全く無い。あまりにも無いものだから、色々なデマが流れたよ。ジェシカの行方も、全くとして知られることもなかったし」
「では、あの船の中で会った人が……」
「『呪われた絵』だね。正しく」
 イリーナはワイングラスを置いてポツリと言った。
 空になったグラスに、メイド服姿で人間形態になった人形が、徐にワインのボトルを持って来てイリーナのグラスにワインを注いだ。
「あの絵が消えたということですが……」
「正に、あの絵自体が“魔の者”そのものと言っていいでしょう。もし見かけたら直接触らず、私に言ってちょうだいね。すぐに処分するから」
「はい。でも何であの絵が、先生の部屋にあったのでしょう?」
 稲生が疑問を投げかけると、マリアも同調した。
「そうそう、私も気になってた。前からありましたか?あの絵……」
「あの絵はねぇ……」

 イリーナは新しいワインに口を付けながら、その経緯を語り出した。
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“大魔道師の弟子” 「サンモンド・ゲートウェイズ」

2015-11-28 02:44:22 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[期日不明 時刻不明(夜間) 天候:晴 クイーン・アッツァー号(船橋) 稲生勇太]

 幽霊や化け物が徘徊し、または佇む超大型船。
 24時間船員が詰めているはずの船橋でさえ、誰もいない。
 行き先不明のオートパイロットで航行している様が、却って幽霊船を彷彿とさせる。
 船長室で見つけた本が、また稲生の手から離れてフワリと浮いた。
「船橋内にある、その天の川のレリーフ。そこに本を翳すんだ。船内には至る所に、このレリーフがある。船橋区画では、この船橋内だ」
 本から、この船の姉妹船スターオーシャン号の船長を名乗る男の声がした。
 稲生がそのレリーフの前に近づくと、また貧血のような症状が彼を襲った。

[期日不明 時刻不明(夜間) 天候:晴 スターオーシャン号(プロムナード→船橋区画) 稲生勇太]

 スターオーシャン号も幽霊船なのだろうか?
 それとも、ただ単に誰も乗っていないだけか?
 気が付くと、稲生はプロムナードのバックヤード通路にいた。
 観音開きのドアの向こうがプロムナードになっているようだが、舵輪の絵が書いてある鉄扉は施錠されていて開かなかった。
 しょうがないので反対側に行くと、エレベーターが1機あった。
 そこには、『船首甲板、船橋へ』と書かれたプレートが貼ってある。
 もしかして、これがクイーン・アッツァー号では動かなかったエレベーターだろうか?
 ボタンを押してみると、これは作動した。
 ドアが開くが、中は何の変哲も無い。
 豪華客船のエレベーターにしては地味なのは、これが業務用エレベーターであるからか。
 乗り込んで、どこのフロアへ行こうかと思ったが、
「私は船長室で待っている。まずは、船橋区画へ来なさい」
 と、本からあの声がした。
 稲生は、このエレベーターが向かう最上階の船橋のボタンを押した。

 エレベーターのドアが再び開いて外に出ると、そこはクイーン・アッツァー号と全く同じ造りになっていた。
 違うのは廊下の明かりが点いていなくて、非常灯と窓からの月明かりだけという点だ。
 しかし、化け物や幽霊の気配は全くない。
 それどころか、生きている人間の気配すらない。
 ……船長室を除いては。
 稲生がドアの外から様子を伺っていると、中から、
「鍵は掛かっていないよ。安心して入ってきなさい」
 という男の声がした。
 本から聞こえてきた男の声と一緒だ。
「し、失礼します!」
 稲生がドアを開けると、確かに見覚えがある船長室だった。
 ただ、机の配置などのソフト面においては若干の差異が見られる。
 まるで大企業の役員室みたいに、ドアに向かって船長が座る机の配置になっている。
 応接セットや、本棚の奥に執務机のあったクイーン・アッツァー号のそれとは違う。
「やあ、ようこそ。いらっしゃい。スターオーシャン号へ」
 机の上で手を組む船長は、稲生に優しく語り掛けた。
 しかしバリトンボイスや、黒い船長服などが威圧感を漂わせている。
 黒人なのだろうか、顔は浅黒く、頭髪も黒い。
 船長室内も薄暗いので、これで制帽を被れば999の車掌さんみたいになるのではないか。
 バスケの選手みたいに髪を短く刈り込んでいる。
 メガネを掛けているが、まるで白いサングラスのように透明感が無く、船長の目がよく見えない。
「改めて自己紹介しよう。私はサンモンド・ゲートウェイズ。このスターオーシャン号の船長を務めている者だ」
「ぼ、僕は稲生勇太です」
「どうだね?船の旅は?なかなか楽しそうじゃないか」
 サンモンドはそんなに表情は変えないものの、口元だけは笑みを浮かべていた。
「楽しむなんて……。ていうか、どうしてあなたがそれを知ってるんです!?」
「そう構えなくても良い。私には、少し変わった力があるだけだ。……そう、キミと同じようにね」
「僕と……同じ?」
「私は目が殆ど見えなくてね。代わりに作ったのが、その本だ。……そう、いまキミが持っている本だよ。その本は世界を巡り、私はそこから世界を見ることができる。……今回、私はキミの船旅のお伴をさせてもらうことになったわけだ。フフフフ……」
「ど、どういうことですか!?この本を作った!?船長さんなのに目が見えない?……一体、何が何だか……!」
「まあまあ」
 混乱する稲生に向かって、サンモンドは右手を稲生に向かって挙げた。
 稲生を落ち着かせる為だったのだろうが、その時に何か気づいたようだ。
「……ほう。どうやらキミは、面白い物を持っているようだね?」
「面白い物?」
「キミが見つけた球のことだ。……そう、それだ。今のところ、2つかな?それを私に譲ってはもらえないだろうか?」
「これは何ですか?船員さんの……クイーン・アッツァー号の船員さん達の幽霊が残していったものですが……」
「それは、そうだね……。簡単に言えば、ある種のエネルギー体とでも言おうか。私は勝手に、『ソウルピース』と呼んでいるがね」
「ソウルピース……」
「魂のかけら、となるのかな」
「魂のかけら……」
「私にはある目的がある。その為には、それが必要なんだ。もちろん、それなりの謝礼はしよう。必ず、キミの役に立つはずだ。……どうだろう?了承しては、もらえないかな?」
「それは……その目的とは何ですか?」
「あいにくと、まだそれは現時点では何も言えない。強いて挙げれば、『何かを作る材料にする』といったところかな」
「何かを作る……」
「もちろん、それで私の作ったものは、キミの迷惑になるものではない。……恐らくな。場合によっては、それをキミに譲る機会もあるかもしれない」
 稲生は目の前にいる盲目の船長について、何かモヤモヤしたものがあった。
 そして、そのモヤモヤが晴れそうで晴れない。
 稲生は、そのソウルピースを渡した。
「助かるよ。では、代わりにこれを持って行きなさい。これは私が作り上げた、特別な道具だ」
 稲生が受け取った道具。
 それは、白く透明なパワーストーンのようなもの。
 首から下げるタイプのようだ。
「微弱だが、“魔の者”からの攻撃を払い除ける力がある」
「“魔の者”!?あなたは……!?」
「どうだい?今のキミには、必要なものだろう?何しろ、この“スターオーシャン”と違い、“クイーン・アッツァー”は“魔の者”の住処だからな。フフフフフ……」
「も、もしかして、あなたは魔道師さんですか!?」
「私の正体については、キミの想像に任せる。そして、その本を持っている限り、ここへはいつでも来られる。“クイーン・アッツァー”号には、まだまだキミの救いを待っている者達がいる。また来るといい。待っているよ」
「……失礼します」
 稲生は踵を返して、船長室を出ようとした。
「おっと。大切なことを忘れていたよ。キミに、これを渡しておこう。これは、キミの船旅の命運を握るものだからね」
 稲生に渡されたのは、六角形の星型のブローチ。
 その真ん中には、青い宝石が右半分だけ収まっている。
「これは……?」

 だが、また稲生は目の前が暗くなった。
 どうやら、“クイーン・アッツァー”に戻れということか。
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