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報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「リサの牙抜き」 前日

2023-11-08 20:40:33 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月27日17時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家]

 私は今、車で東京中央学園上野高校から帰って来たところである。
 臨時のPTA役員会があったので、会長代行として参加してきたところだ。
 こういう時、自営業で、しかも人を雇っている場合は有利である。
 学校には高橋に迎えに来てもらった。

 愛原「ただいまァ」
 リサ「先生、お帰り。学校どうだった?」
 愛原「オマエが保護者みたいな聞き方するなよw」

 事務所には、リサが1人で留守番していた。
 夕食はパールが作るから、高橋もいない場合はリサが留守番することになる。
 尤も、今日は来客の予定は入っていないし、電話番くらいならリサにもできる為。
 まあ、小林少年みたいに勝手に仕事の依頼を受けてくれなければ良い。

 愛原「電話とか来客とかあった?」
 リサ「間違い電話1件と、善場さんからの電話が1件」
 愛原「善場主任から?」
 リサ「明日の件、よろしくお願いしますだって」
 愛原「それだけか?」
 リサ「うん」
 愛原「善場主任もマメな人だな」
 リサ「そだねー。で、学校は?」
 愛原「明日から再開だってさ」
 リサ「明日!?」
 愛原「また土曜日、臨時登校日だよ」
 リサ「わたしはどうするの?」
 愛原「オマエは休むしかないだろ。他にも明日、歯医者の予約とか、塾があるコは休むってよ。元々、学校は休みだったんだからな」
 リサ「ふーん……」

 私が学生の頃も、受験勉強の為に、学校の授業よりも塾の方を優先していた同級生とかがいたが、今も昔も変わらんもんだな。
 東京中央学園がガチの進学校なら、そこまでする家庭もなかなかいないのだろうが、この学園は底辺校ではないが、かといって有名進学校か?と聞かれると、ちょっと微妙な所がある。
 少なくとも、進学校としては有名ではないだろう。
 まあ、中間校といったところか。
 学力そのものは、日本版リサ・トレヴァー『1番』に乗っ取られた聖クラリス女学院には劣る。
 比較的勉強が好きだった『1番』のおかげで学力が上がったというのは皮肉中の皮肉だろう。
 日本版リサ・トレヴァーは概して独占欲が強く、リサもまた日本式プラーガを使って、東京中央学園のスケバン長になろうとしている。
 東京中央学園がまだ幸いなのは、そこは共学校であるということ。
 リサは私以外の男性を嫌悪しているので、例え寄生虫と言えども、男にはあまり寄生させたくないらしい。
 その為、男子生徒がいる以上、女子生徒しかいない聖クラリスのように、乗っ取られる心配は無いわけである。
 もっとも、リサの見た目の可愛さと持ち前の主導権掌握力に絆される男子生徒も多数いるのだとか。

 愛原「もう3学期だってのに、まだ授業の遅れとかあるんだな」
 リサ「多分、採点した実力テストを早く返して、答え合わせしたいだけだと思うよ」
 愛原「そうかな?」
 リサ「現国の教科書も、もう終盤に差し掛かってるからね」
 愛原「そうか」
 リサ「で、必ず教科書の中身全部やるわけじゃないから」
 愛原「それもそうだな」

 日本の学習指導要領の関係なのかもしれないが、確かに教科書の途中途中を飛ばして授業とかしていたな……。

 リサ「だからまあ、休んでも大丈夫。そして何より……」
 愛原「ん?」
 リサ「土曜日は食堂やってない」
 愛原「そっちか!」
 リサ「注文したブルマは、月曜日に届くから……」
 愛原「やっぱり1週間くらい掛かるんだな」
 リサ「上の体操着とか、短パンと違って受注生産らしいからね」
 愛原「……だろうなぁ」
 リサ「やっぱり紺色のブルマは、テニス部とかダンス部とかのアンスコ用みたいだよ」
 愛原「やっぱりか」
 リサ「他にも、運動部がオーバーパンツ用に買ったりとかしてるみたい」
 愛原「一応の需要はあるわけか……」

 激しい運動をする時、実は布面積は少ない方が良いというのは知られている。
 今でも女子陸上選手が、セパレート型のユニフォームを着るのはこの為である。

 愛原「明日届くってなったらどうしようかと思ってたよ」
 リサ「そうなると明日、学校には行かないといけないわけね。で、当然制服を着ていかなきゃいけないから、その足で歯医者か……。制服が血だらけになる?」
 愛原「いや、ちゃんと血は吸引しながら抜くから、そういう心配はしなくてもいいだろうけど、焼肉とか食べるんだったら、匂いが染み付いてもいいよう、私服の方がいいよな」
 リサ「確かに」
 愛原「とにかく、学校には明日、リサは休むということにしてるよ。幸い、さっきも言った通り、何人かの親御さん、お子さんが歯医者とか、他に通院とかで休ませるらしいから」
 リサ「普通の人間が休むならいいけど、わたしみたいなのが歯医者で休むってアリなのかな?」
 愛原「まあ、ウソではないからな」
 リサ「確かに」

 リサは頷いた。

 リサ「学校は綺麗になってた?」
 愛原「清掃の費用が大変だったらしい。職員用トイレ以外のトイレが殆ど汚れてたから。中には、男子トイレに駆け込んだのもいたらしい」

 するとリサ、目を丸くした後、ニヤッと笑った。
 明日、抜く予定の牙が覗く。
 これは絶対、良からぬことを考えている顔だ。

 愛原「リサ、変なことはするなよ?」
 リサ「もちろんだよ~。あっ、わたし、夕食まで部屋に戻るねぇ~」

 リサはそう言って、エレベーターに乗って行った。
 嫌な予感しかしないが、案の定その通りだった。
 これは後で分かったことだがリサのヤツ、『魔王軍』のネットワークを使って、その時の状況を撮影していた男子生徒を検索したらしい。
 『魔王軍』のメンバーの中には、1年生男子の弟を持つコがいて、そいつに当たったら、激しい下痢と嘔吐の症状を訴えて男子トイレに駆け込んできた女子生徒をスマホで撮影したのがいたという。
 そして、その画像を押収して、『この画像を拡散されたくなかったら、お前もブルマを穿け(つまり、魔王軍に入れ)』と迫る目的があったようである。
 リサにとっては他人の災難も、自己の欲望を満たす為のネタにしか過ぎないところは、やはり鬼型BOWか。
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沖縄旅行レポ。最終

2023-11-08 14:49:34 | 日記
 最終日3日目の朝は6時半に起きた。
 母親から遅いと言われた為、父親と2人で相談し、この起床時間にした次第。
 朝の身支度も終わった7時過ぎ、母と伯母の部屋に内線電話入れてみたら、

 「今日は早いじゃん!?どうしたの?」

 だって。
 いや、昨日、遅いと言われたからなんだが……。
 このことを父親に言うと、苦笑するだけであった。
 再び1階のレストランにて、バイキング形式の朝食を取る。
 メニューは微妙に昨日と変わっていたようだが、私は大して取った物は変わっていない。
 オムレツコーナーで、オムレツを焼いてもらうというのも同じ。
 ただ、今回は具の中に、ベーコンと刻んだゴーヤーを入れてもらったが。
 基本的に、ホテルでは私はパン食。
 今日は首里城でも見に行こうかという話になる。
 この分じゃ、沖縄名物のステーキは食えそうにないな。
 もちろん、朝食会場ではそんなものは出てないし。
 高齢家族と行動すると、こういうことになる。

 

 

 

 首里城見に行くったって、修復作業中だで?
 うちの父親は、どらかというと万座毛に行きたかったようだし、私もそちら派であった。
 万座毛の方がホテルから近いので、ゆっくり見れるのではと思った。
 どさくさに紛れて、ステーキ食えるかもしれない。
 だが、そうはいかなかったようだ。
 弟達は新婚旅行の為に、別行動。
 弟の嫁さん家族もまた、別行動である。
 だから気兼ねないのかもしれないが、伯母の旦那さん、つまり義伯父って言って良いのか?……の、愚痴がパない。
 私自身もまた独身だから、気を使わなかったのかもしれないが。
 伯母はあまり、子供達に結婚してほしくなかったのかもしれない。
 その願いを叶えたのが従兄である。
 まあ、その妹である従姉はさっさと20代前半で結婚して、もはやお子さん3人いる状態だが。
 伯母としては、もうそれで十分ということなのかも。
 陰で旦那さん、こんな悪口言われるんだから、そりゃこっちとしてはメリットは感じられないよ。
 孫の顔見せの使命は、弟達が果たしてくれるみたいだから、私はどうでもいいって感じ。
 いや、ほんとほんと。
 このように、長男が結婚していないと、『長男ならではのデメリット』は、次男以下へと矛先が行く。
 まあ、弟達、頑張ってくれや。
 因みに首里城では、守礼門も撮ったのだが、うちの年寄り達が写り込んでいたので、ここではカット。

 

 尚、ホテルの売店では、仙台の親友に土産を買って送ったが、私もここでのど飴を買った。
 東京では、これから乾燥のシーズンに入るからと買ってみた。

 

 那覇空港からはスカイマークで羽田に向かう。
 尚、レンタカーを返却して、送迎バスで那覇空港に向かった。
 最後に空港内のレストランで昼食でも食べようかとなったのだが、やはり年寄り連中はこの期に及んで中華料理を食べたがった。
 中華……というか、ラーメンと餃子は初日に、食べたんだがな。
 味は……年寄り連中には合わなかったようだ。
 私はラーメン以外の物を食べたが、どうも、らあめん花月嵐の方が美味いようである。
 だから、当たりハズレの無いステーキで締めた方が良かっただろうに。
 『老いては子に従え』が辞書に無い連中だ。
 さて、保安検査場から先は搭乗口が異なるので、そこから私のターン……というか、一人旅。
 あー、やっぱり家族旅行より一人旅の方がいいわ~。

 

 私が乗ったのは往路と同様、最前列席。
 スカイマークでは、フォワードシートという。
 1000円追加すれば乗れる席だ。
 写真の通り、前が広い。
 シートそのものはエコノミークラスのそれなので、リクライニングはあまりできず、また、横幅もそんなに広いわけではないが、低身長の私には十分過ぎるシートピッチであった。

 

 地上の係員が、こんなイキな見送りをしてくれる。

 

 スカイマークでは機内食の販売はしていないものの、ジェットスターと違い、コーヒーなどの無料サービスはある。
 他にも、キットカットも無料で付いてくる。
 右側のスカイマーク限定のミネラルウォーターは、フォワードシート限定でのサービス。
 私はそれをチョイスしたが、他にもコーラやスープなどもチョイスできる。
 ジェットスターとの共通点は、やはりオーディオサービスもモニタも無く、離陸前の機内安全ビデオは流れない。
 但し、スカイマークの方は自動放送が流れていて、CAがそれに合わせて酸素マスクや救命胴衣の使い方をパフォーマンスするというものだった。
 自動放送の有無は、ジェットスターとの違いかな。
 あと、名実ともにLCCのジェットスターと、厳密に言えばそれに分類されないスカイマークとの違いは客層にも表れている。
 ジェットスターの方は学生などの若年層、または金の無い(失礼!)年寄りが多かったのに対し、スカイマークの方は、それよりは中間層のビジネス客や、私のような一人旅、そして家族連れが多かった。
 航空会社によって、こうも客層が変わるのも面白い。
 高速バスの世界も、似たようなものかな?

 

 窓から見える富士山。
 ……やっぱ写真じゃ見えねーなw

 離陸は比較的スムーズだったものの、羽田空港には20分近く遅れて着陸。
 これは羽田空港の混雑が原因である。
 だが、おかげで東京上空のちょっとした遊覧飛行が楽しめて良かったかもね。
 飛行機の揺れは、おかげさまで殆ど無かった。
 往路のジェットスターが新幹線くらいの揺れだったとしたら、復路はそれ以下。
 いつもこうなら、むしろ鉄道よりも快適かもしれない。

 

 因みにジェットスターもスカイマークも、最前列席をチョイスすることのメリットはもう1つある。
 それは優先搭乗権を手にすることができるというわけだ。
 ファーストクラスやビジネスクラスのある機種なら、それが平然と行われているが、エコノミーしかないLCCでは優先搭乗権は、鉄道やバスなどで優先席に座れる乗客がその対象となるのだが、プラスして最前列席をチョイスした客も含まれる。
 あくまでジェットスターや、スカイマークでの話。
 最前列席が広い席になっているわけではないソラシドエアとかは、対象外かもしれない。
 なので私はすぐに乗れたし、すぐに降りることができた。
 で、その足で、バス乗り場に向かう。
 今回乗るのは、浦和行き。
 私の家の最寄り駅である蕨駅に行くバスは無いし、次に近い所まで行く川口駅行きは区間運休で赤羽駅までしか行かない。
 そこで蕨駅から2駅先の、浦和行きに乗った。

 

 チケットはターミナル内のチケットカウンターで購入。

 

 

 バスは前回、スカイマークのチケットを取りに行った帰りに乗った東京空港交通ではなく、国際興業バス。
 内装はやや違えど、トイレ、WiFi、充電コンセント付き。
 前者はUSBタイプだったのだが、後者は普通のコンセントのようだ。
 因みに、ジェットスターやスカイマークにも、充電コンセントはあった。
 尚、時間帯も相俟ってか、首都高では渋滞に巻き込まれ、浦和駅到着は遅れた。
 どうも今回は、道路交通においては大きな加護は無かったらしい。
 まあ、事故に遭わなかっただけでも良いか。

 随分と慌ただしい沖縄旅行であった。
 弟達は週末まで新婚旅行を行うそうだが、今度は私も一人旅か、もしくは気の合う友人とゆっくり、もう1度行ってみたいと思った。
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