[9月23日13時30分 天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校・美術室]
美術教師(👩)「ふーむ……」
美術部顧問が桜谷の完成した作品を精査する。
リサの美術教科担任の教師ではないが、プロの画家でもあり、個展を開くこともあるという。
美術教師「高校生とは思えない絶妙な表現と、禍々しさの中にも可愛げを感じるこのタッチ……。うん、これならコンクールでも十分に通用すると思うわ」
桜谷「ありがとうございます!」
美術教師「本当に凄いわね。まるで、えーと……」
リサ「愛原リサです」
美術教師「そうそう。魔王に扮した愛原さんが、絵の中から今にも出てきそうよ」
リサ「サクラヤの絵の具に混ぜたわたしの血……」
桜谷「リサ様!」
リサ「おっと!」
美術教師「ん?なに?」
桜谷「な、何でもありません!」
美術教師「1点だけ分からない所があるんだけど、黒いマントとこの禍々しいデザインの杖は、確かに魔王って感じだけど、どうして服は体操服とブルマなの?」
リサ「わたしの好きなマンガの主人公、それも魔王なんですけど、それが体操服にブルマだからです」
美術教師「そ、そうなの?でも、それなのに、本当の魔王に見えてくるから不思議だよねぇ……」
桜谷「『見える』じゃなくて、本当の魔王様……」
リサ「サクラヤ!」
桜谷「あっ、ごめんなさい!」
美術教師「なに?何なの、あなた達?さっきから?」
桜谷「な、何でもありません!」
リサ「こっちのこと」
美術教師「まあいいわ。この作品は、しばらく美術室に展示しておきましょうね」
桜谷「ありがとうございます」
リサ「それと先生、ちょっと聞きたいことが……」
桜谷「なに?」
リサ「美術準備室に、面白い絵を見つけた。誰が描いたか知ってる?」
桜谷「面白い絵?そんなのあったかしら?」
リサ「うん」
リサは2人を美術準備室に案内した。
リサ「これ!この絵!」
美術教師「こ、これは……!」
リサは先ほど見た怪奇絵を2人に見せた。
校庭で体操服にブルマを着用した東京中央学園の女子高生達が、校庭の地面から現れた青紫色の手の集団にエロ攻撃をされている絵である。
桜谷「うわ、エッロ……!」
美術教師「み、見てはいけません!」
リサ「他にも、こんなのとか……」
リサは旧校舎の階段に現れるという、目玉の化け物を描いた怪奇画も見つけた。
階段を何も知らずに昇り降りする女子生徒。
木造の旧校舎が現役で使われていた頃を描いたものなのか、男子生徒の制服は学ランで、女子生徒はセーラー服である。
階段に潜む目玉のお化けが、女子生徒のスカートの中を覗き込むという絵であった。
怪奇画なので、絵のタッチは不気味だが、しかしその中にエロ要素も含まれている。
美術教師「も、持って帰るように言ったはずなのに!」
リサ「この学校にいる人の作品ですか?」
美術教師「もう、卒業生よ。何年も前も。今はプロの怪奇画家として活動しているはずよ」
桜谷「内容はともかく、さすがプロレベルと言える作品なのに、ここに置いて埃被らせるなんて、何だか勿体ないですね」
リサ「うん!ネットで売れば、いくらかにはなる!」
美術教師「あの人、『是非とも展示して、この学園で起きている危機を伝えて欲しい』なんて言ってたんだけど、さすがに内容がね……」
主に女子生徒ばかりを描いていて、それが学園に巣くうお化け達にセクハラされている内容なものだから……。
リサ「原因となった特異菌は、既にBSAAが排除したから、もうこんな怪奇現象は起こらないしね」
その為、今現在も進行形で起きている“学園の七不思議”の殆どが、リサが原因である。
リサが卒業した時、この学園は本当の意味で怪奇現象から解放されることになるだろう。
リサ「何て名前の人ですか?それと、この絵、もらいたいです」
リサは校庭で手の化け物にセクハラ攻撃される、体操服にブルマの女子生徒達の絵を手に取った。
美術教師「ダメよ。これはあの……南原君の作品だから。連絡して、返却します」
リサ「ぶー……」
美術教師「どうしても欲しかったら、南原君に聞きなさい」
桜谷「プロの作品だから、きっと高いよ?」
リサ「むー……」
美術教師「いや、それは大丈夫でしょ。ここに置きっ放しにして行くくらいだから」
本当はこの学内にて展示希望として置いて行ったのであるので、放置というわけではないだろうが。
リサ「他にもありますか?」
美術教師「他にもあると思うけど、私がここに赴任する前の話だから、探すのが大変なのよ」
リサ(もしかしたら、“トイレの花子さん”の絵とかもあるかもしれない)
しかし、今日探すのは無理だった。
さすがに今日は、美術教師に追い出されてしまったからだ。
リサ(“花子さん”とエロって関係あるかなぁ……)
聞いている話の中では、“トイレの花子さん”にエロ描写は無い。
桜谷「リサ様、あの絵のことなんですけど……」
リサ「それがどうした?」
桜谷「リサ様も再現できますか?」
リサ「そのまんま再現はムリ。あれは特異菌が見せた幻覚。絵の中の女の子達は、その幻覚に現れたクリーチャーに襲われているに過ぎない」
そこまで言って、リサは……。
リサ「寄生虫とか使えば再現できるとは思うけど、まんま虫だからね」
リサは口の中から、芋虫のようなものをペッと吐き出した。
地面に落ちると、触手のような物を伸ばすことができる。
この触手に絡めて相手を転倒させたり、スカートめくりくらいはできるだろう。
だが、無数の手が現れてセクハラ攻撃をするには、寄生虫が1匹や2匹では足りない。
リサ「再現は無理」
リサは寄生虫を踏み潰した。
桜谷「そうですか」
リサ「うーん……マジであの絵、欲しい」
桜谷「調べて問い合わせてみましょう」
リサ「うん」
2人は学校を出ると、上野駅前のファストフード店に入り、そこで遅い昼食を取って解散した。
美術教師(👩)「ふーむ……」
美術部顧問が桜谷の完成した作品を精査する。
リサの美術教科担任の教師ではないが、プロの画家でもあり、個展を開くこともあるという。
美術教師「高校生とは思えない絶妙な表現と、禍々しさの中にも可愛げを感じるこのタッチ……。うん、これならコンクールでも十分に通用すると思うわ」
桜谷「ありがとうございます!」
美術教師「本当に凄いわね。まるで、えーと……」
リサ「愛原リサです」
美術教師「そうそう。魔王に扮した愛原さんが、絵の中から今にも出てきそうよ」
リサ「サクラヤの絵の具に混ぜたわたしの血……」
桜谷「リサ様!」
リサ「おっと!」
美術教師「ん?なに?」
桜谷「な、何でもありません!」
美術教師「1点だけ分からない所があるんだけど、黒いマントとこの禍々しいデザインの杖は、確かに魔王って感じだけど、どうして服は体操服とブルマなの?」
リサ「わたしの好きなマンガの主人公、それも魔王なんですけど、それが体操服にブルマだからです」
美術教師「そ、そうなの?でも、それなのに、本当の魔王に見えてくるから不思議だよねぇ……」
桜谷「『見える』じゃなくて、本当の魔王様……」
リサ「サクラヤ!」
桜谷「あっ、ごめんなさい!」
美術教師「なに?何なの、あなた達?さっきから?」
桜谷「な、何でもありません!」
リサ「こっちのこと」
美術教師「まあいいわ。この作品は、しばらく美術室に展示しておきましょうね」
桜谷「ありがとうございます」
リサ「それと先生、ちょっと聞きたいことが……」
桜谷「なに?」
リサ「美術準備室に、面白い絵を見つけた。誰が描いたか知ってる?」
桜谷「面白い絵?そんなのあったかしら?」
リサ「うん」
リサは2人を美術準備室に案内した。
リサ「これ!この絵!」
美術教師「こ、これは……!」
リサは先ほど見た怪奇絵を2人に見せた。
校庭で体操服にブルマを着用した東京中央学園の女子高生達が、校庭の地面から現れた青紫色の手の集団にエロ攻撃をされている絵である。
桜谷「うわ、エッロ……!」
美術教師「み、見てはいけません!」
リサ「他にも、こんなのとか……」
リサは旧校舎の階段に現れるという、目玉の化け物を描いた怪奇画も見つけた。
階段を何も知らずに昇り降りする女子生徒。
木造の旧校舎が現役で使われていた頃を描いたものなのか、男子生徒の制服は学ランで、女子生徒はセーラー服である。
階段に潜む目玉のお化けが、女子生徒のスカートの中を覗き込むという絵であった。
怪奇画なので、絵のタッチは不気味だが、しかしその中にエロ要素も含まれている。
美術教師「も、持って帰るように言ったはずなのに!」
リサ「この学校にいる人の作品ですか?」
美術教師「もう、卒業生よ。何年も前も。今はプロの怪奇画家として活動しているはずよ」
桜谷「内容はともかく、さすがプロレベルと言える作品なのに、ここに置いて埃被らせるなんて、何だか勿体ないですね」
リサ「うん!ネットで売れば、いくらかにはなる!」
美術教師「あの人、『是非とも展示して、この学園で起きている危機を伝えて欲しい』なんて言ってたんだけど、さすがに内容がね……」
主に女子生徒ばかりを描いていて、それが学園に巣くうお化け達にセクハラされている内容なものだから……。
リサ「原因となった特異菌は、既にBSAAが排除したから、もうこんな怪奇現象は起こらないしね」
その為、今現在も進行形で起きている“学園の七不思議”の殆どが、リサが原因である。
リサが卒業した時、この学園は本当の意味で怪奇現象から解放されることになるだろう。
リサ「何て名前の人ですか?それと、この絵、もらいたいです」
リサは校庭で手の化け物にセクハラ攻撃される、体操服にブルマの女子生徒達の絵を手に取った。
美術教師「ダメよ。これはあの……南原君の作品だから。連絡して、返却します」
リサ「ぶー……」
美術教師「どうしても欲しかったら、南原君に聞きなさい」
桜谷「プロの作品だから、きっと高いよ?」
リサ「むー……」
美術教師「いや、それは大丈夫でしょ。ここに置きっ放しにして行くくらいだから」
本当はこの学内にて展示希望として置いて行ったのであるので、放置というわけではないだろうが。
リサ「他にもありますか?」
美術教師「他にもあると思うけど、私がここに赴任する前の話だから、探すのが大変なのよ」
リサ(もしかしたら、“トイレの花子さん”の絵とかもあるかもしれない)
しかし、今日探すのは無理だった。
さすがに今日は、美術教師に追い出されてしまったからだ。
リサ(“花子さん”とエロって関係あるかなぁ……)
聞いている話の中では、“トイレの花子さん”にエロ描写は無い。
桜谷「リサ様、あの絵のことなんですけど……」
リサ「それがどうした?」
桜谷「リサ様も再現できますか?」
リサ「そのまんま再現はムリ。あれは特異菌が見せた幻覚。絵の中の女の子達は、その幻覚に現れたクリーチャーに襲われているに過ぎない」
そこまで言って、リサは……。
リサ「寄生虫とか使えば再現できるとは思うけど、まんま虫だからね」
リサは口の中から、芋虫のようなものをペッと吐き出した。
地面に落ちると、触手のような物を伸ばすことができる。
この触手に絡めて相手を転倒させたり、スカートめくりくらいはできるだろう。
だが、無数の手が現れてセクハラ攻撃をするには、寄生虫が1匹や2匹では足りない。
リサ「再現は無理」
リサは寄生虫を踏み潰した。
桜谷「そうですか」
リサ「うーん……マジであの絵、欲しい」
桜谷「調べて問い合わせてみましょう」
リサ「うん」
2人は学校を出ると、上野駅前のファストフード店に入り、そこで遅い昼食を取って解散した。