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井上荒野(著)
東京近郊のフィットネスクラブに集まる、一癖も二癖もある男と女……。
連作短編集です。
主人公が他の作品では脇役になったり、伏線となったり。
作者の書きたいことはよくわかるし、よく書けている。
でも、とりたててフィットネスクラブじゃなくてもいいような気がする。
「フィットネスクラブ」と言う設定が、少しだけお金に余裕があって、少しだけ傲慢で、
なんだか危うい雰囲気を醸し出さなくもない。
男女を描くとしたら、書道教室とかじゃなく、やっぱりフィットネスクラブなのかしら(笑)
彼女の作品は昨年、狂ったかのように読み漁った。
女のしたたかさ、男の狡さ、しかし、重ならずにはいられないもどかしさと諦め。
作者の作品は好きです。
あまりにも真髄を語るから、そこが気持ち悪い、という人もいるけれど、
人間なんて何を考えて生きているのかわからない生き物。
だからこそ、誰かがそれを教えてくれたほうがいい。
笑顔の下の狡い企み。
涙に隠れる真実の刃。
井上氏の私が好きなところは、ご飯のシーンがとても良いから。
きちんと作って美味しく食べる、
そこはとても丁寧に描写されていて、
井上氏、ご飯が好きなんだなぁと思ってしまう。
「キャベツ炒めに捧ぐ」これはちょっとした料理本。
お料理の楽しさを教えてくれます。
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mayu作、親子どんぶり。
私が掃除をしている間に、さくっと作ってくれました。