3月4日 佐倉市議としての最後の議会質問が終わりました。
その中で、化学物質過敏症対策についての取組みは、大きく前進。
特に、給食エプロンの個別対応を教育委員会が認めたことは大きな成果です。
成果
1、「障がい者差別解消法」の対象となる事を確認しました。
すでに宮城県名取市議会の議会質問で確認されていて、市長も「しっかりと啓発していきたい」と答弁していることが分かったことを事前に伝えておいたところ、平成29年の第193回国会の分科会で答弁があったとの答弁でした。
過敏症患者は学校や災害時の避難所で特別な対応を願いやすくなった、という事です。
更に対応の改善を求めていきます。
2.化学物質過敏症の相談窓口は、佐倉市健康管理センター3カ所で対応しているとのこと。
これまで、12年間化学物質過敏症問題を取り上げてきたので、担当課にとっても理解が進んでいたことが分かりました。
ただ、過去2年間で相談件数は1件とのこと。周知が不足しています。
3.「香料自粛のポスター」を貼りだして周知はこれまでも行われていましたが、
昨年8月、バージョンアップしたポスターを公共施設はもちろん、学校、幼稚園、保育園にも依頼したとのこと。「香料自粛のお願い」ポスター
昨年の議会質問では、中学校の公開授業に参加した時のエピソードを紹介して、いかに教室内が汚染されているかを指摘しました。
私はもちろん教室内に入ることはできませんが、
CS患者ではなかった友人は途中で具合が悪くなって、真っ青な顔で教室から出てきました。
その時、わかったのは中学校の先生方が香料自粛のポスターがあることをご存じなかったのです。
4.教育委員会として保護者あてに「香料についてのお願い」という手紙を出して欲しい、と要望しましたが、「保健だより」で伝えている、とのこと。
一番は家庭での理解が進むことです。
長野県安曇野市、宮城県多賀城市の教育委員会はお手紙を出して対応しました。
教育委員会の腰が重い。
一番影響の出ている学校での対応が進まないと、教室に入れず、学校に行けない子が増えます。
5.一番改善してほしい給食エプロン問題は、「個別対応する」との答弁がありました。
給食のエプロンを持ち帰って洗濯して返す、という今のエプロン管理。
香料が付いたエプロンを持ち帰られるだけで、家中が香料で息苦しくなるという感想を持っている人は意外に多いのです。
何とかならないか、とこれまで取り上げてきたが、頑なに教育委員会はこれまで通りを繰り返すのみ。
それで「自前のエプロン対応をしてほしい」と提案したところ、「個別対応する」と改善に向かいました。
憲法に保障されている教育を受ける権利、幸福を追求する権利、生存する権利から考えても、しっかりと対応をしなければならないはず。
昨夜の清田のり子さんの市長選に向けた「いいね!さくら」集会で、伊藤真弁護士の憲法の話を聞いて実感しました。
議会質問はすでに録画配信されていますが、原稿を添付します。
議会質問の参考にしてください。
化学物質過敏症問題について
1) 深刻化する香害問題について
私も入り活動している「生活環境を健康にする会」は化学物質過敏症患者と支援者の会です。
千葉県をはじめ行政に化学物質過敏症の深刻さを訴え、改善に取り組むよう具体的な提案を行ってきました。
日本では化学物質は67000種類以上が使われており、化学物質過敏症は現在人口の7.5% 950万人が発症しているとテレビ報道で言われていました。2012年の全国調査では正式診断された人は人口の1% 100万人と言われていました。更に増えたのか、学校に行けない、進学も就職もできないなど、社会に出れない状況に陥っています。上越市で行った調査では化学物質過敏症の兆候のある児童生徒の割合は高学年になるほど高くなる傾向で、小学生で10%中学生で15%という事です。
2月15日発行の広報さくらの消費者コーナーは、柔軟剤について取り上げていました。柔軟剤のにおいに関する相談が多く寄せられているという事で、中には体調不良を申し出るような事例もある、と紹介しています。しかし、使いすぎに注意しましょうというのが結論では問題解決にはなりません。
メーカーは香料の成分を公表していませんが、この香料を封入しているマイクロカプセルにはイソシアネートが使われています。腹痛、咳、吐き気、息切れ、皮膚障害、目の痛み等の症状を引き起こしますが、ベンゼンの100倍の毒性があると言われており、欧米では厳しく規制されている成分です。他にシアン化水素、トルエンなどが検出されています。香料に至っては3000成分もあります。国際的な業界団体IFRAは、内76は使用禁止、105成分は使用制限をかけていますが、大部分は使い放題です。増え続ける香害に対応するため所沢市議会、吉川市議会、名取市議会、さいたま市議会が意見書を採択し国へ提出しています。
① 障がい害者差別解消法の観点から質問します。この法律では国や自治体、会社、商店などに対して正当な理由無く差別することを禁止し、障害のある人からバリアを取り除くよう求められた時には、対応することを定めています。化学物質過敏症患者はこの法律の対象になると考えます。ご見解を伺います。
すでに宮城県名取市議会での質問では化学物質過敏症が「障がい者差別解消法」の対象となる事を確認して、市長からは「しっかり啓発していきたい」という答弁がありました。
認められると、過敏症患者は学校や災害時の避難所で特別な対応を願い出やすくなった、ということです。
② 化学物質過敏症に関して相談の有無とその対応について伺います。
➂ 特に成長期の子どもにとって柔軟剤使用は危険です。学校の教室内はニオイに満ち溢れ、学習に集中できない、教室に入ると具合の悪くなる児童、生徒がいます。
新潟県上越市では2006年度に化学物質過敏症の児童生徒のための特別支援学級を小中学校に1学級ずつ設置しました。
山梨県北杜市では2016年「化学物質過敏症相談窓口」を設置しました。
相談窓口の設置はハードルが高いのは承知しています。岐阜市ではHPで化学物質過敏症について相談を受け付ける病院等の情報提供を行っています。相談窓口の設置や何らかの形での情報提供は心強いものです。是非佐倉市でも取り組んでいただきたいと思います。ご見解を伺います。
➃ 佐倉市では香料自粛のお願いのポスターを作成しています。学校、幼稚園、保育園等公共施設でポスターを貼りだして啓発をしていただいているとのことですが、実施状況について伺います。
⑤ 長野県安曇野市は昨年7月に宮城県多賀城市の教育委員会は12月に保護者あてに「香料についてのお願い」というお手紙を出しました。家庭での理解が必要です。ぜひ、保護者に情報を提供していただきたいと思いますが、ご見解を伺います。
⑥ 給食エプロンの洗濯が各家庭にローテーションされていますが、臭いに悩まされているケースがあります。強い香料のエプロンと一緒に洗濯すると、自宅の洗濯ものにまで臭いが移ってしまうので困っている声を聞きます。いっそ、自前のエプロンにしたらどうでしょうか。抜本的な改善をしなければなりません。ご見解を伺います。
その中で、化学物質過敏症対策についての取組みは、大きく前進。
特に、給食エプロンの個別対応を教育委員会が認めたことは大きな成果です。
成果
1、「障がい者差別解消法」の対象となる事を確認しました。
すでに宮城県名取市議会の議会質問で確認されていて、市長も「しっかりと啓発していきたい」と答弁していることが分かったことを事前に伝えておいたところ、平成29年の第193回国会の分科会で答弁があったとの答弁でした。
過敏症患者は学校や災害時の避難所で特別な対応を願いやすくなった、という事です。
更に対応の改善を求めていきます。
2.化学物質過敏症の相談窓口は、佐倉市健康管理センター3カ所で対応しているとのこと。
これまで、12年間化学物質過敏症問題を取り上げてきたので、担当課にとっても理解が進んでいたことが分かりました。
ただ、過去2年間で相談件数は1件とのこと。周知が不足しています。
3.「香料自粛のポスター」を貼りだして周知はこれまでも行われていましたが、
昨年8月、バージョンアップしたポスターを公共施設はもちろん、学校、幼稚園、保育園にも依頼したとのこと。「香料自粛のお願い」ポスター
昨年の議会質問では、中学校の公開授業に参加した時のエピソードを紹介して、いかに教室内が汚染されているかを指摘しました。
私はもちろん教室内に入ることはできませんが、
CS患者ではなかった友人は途中で具合が悪くなって、真っ青な顔で教室から出てきました。
その時、わかったのは中学校の先生方が香料自粛のポスターがあることをご存じなかったのです。
4.教育委員会として保護者あてに「香料についてのお願い」という手紙を出して欲しい、と要望しましたが、「保健だより」で伝えている、とのこと。
一番は家庭での理解が進むことです。
長野県安曇野市、宮城県多賀城市の教育委員会はお手紙を出して対応しました。
教育委員会の腰が重い。
一番影響の出ている学校での対応が進まないと、教室に入れず、学校に行けない子が増えます。
5.一番改善してほしい給食エプロン問題は、「個別対応する」との答弁がありました。
給食のエプロンを持ち帰って洗濯して返す、という今のエプロン管理。
香料が付いたエプロンを持ち帰られるだけで、家中が香料で息苦しくなるという感想を持っている人は意外に多いのです。
何とかならないか、とこれまで取り上げてきたが、頑なに教育委員会はこれまで通りを繰り返すのみ。
それで「自前のエプロン対応をしてほしい」と提案したところ、「個別対応する」と改善に向かいました。
憲法に保障されている教育を受ける権利、幸福を追求する権利、生存する権利から考えても、しっかりと対応をしなければならないはず。
昨夜の清田のり子さんの市長選に向けた「いいね!さくら」集会で、伊藤真弁護士の憲法の話を聞いて実感しました。
議会質問はすでに録画配信されていますが、原稿を添付します。
議会質問の参考にしてください。
化学物質過敏症問題について
1) 深刻化する香害問題について
私も入り活動している「生活環境を健康にする会」は化学物質過敏症患者と支援者の会です。
千葉県をはじめ行政に化学物質過敏症の深刻さを訴え、改善に取り組むよう具体的な提案を行ってきました。
日本では化学物質は67000種類以上が使われており、化学物質過敏症は現在人口の7.5% 950万人が発症しているとテレビ報道で言われていました。2012年の全国調査では正式診断された人は人口の1% 100万人と言われていました。更に増えたのか、学校に行けない、進学も就職もできないなど、社会に出れない状況に陥っています。上越市で行った調査では化学物質過敏症の兆候のある児童生徒の割合は高学年になるほど高くなる傾向で、小学生で10%中学生で15%という事です。
2月15日発行の広報さくらの消費者コーナーは、柔軟剤について取り上げていました。柔軟剤のにおいに関する相談が多く寄せられているという事で、中には体調不良を申し出るような事例もある、と紹介しています。しかし、使いすぎに注意しましょうというのが結論では問題解決にはなりません。
メーカーは香料の成分を公表していませんが、この香料を封入しているマイクロカプセルにはイソシアネートが使われています。腹痛、咳、吐き気、息切れ、皮膚障害、目の痛み等の症状を引き起こしますが、ベンゼンの100倍の毒性があると言われており、欧米では厳しく規制されている成分です。他にシアン化水素、トルエンなどが検出されています。香料に至っては3000成分もあります。国際的な業界団体IFRAは、内76は使用禁止、105成分は使用制限をかけていますが、大部分は使い放題です。増え続ける香害に対応するため所沢市議会、吉川市議会、名取市議会、さいたま市議会が意見書を採択し国へ提出しています。
① 障がい害者差別解消法の観点から質問します。この法律では国や自治体、会社、商店などに対して正当な理由無く差別することを禁止し、障害のある人からバリアを取り除くよう求められた時には、対応することを定めています。化学物質過敏症患者はこの法律の対象になると考えます。ご見解を伺います。
すでに宮城県名取市議会での質問では化学物質過敏症が「障がい者差別解消法」の対象となる事を確認して、市長からは「しっかり啓発していきたい」という答弁がありました。
認められると、過敏症患者は学校や災害時の避難所で特別な対応を願い出やすくなった、ということです。
② 化学物質過敏症に関して相談の有無とその対応について伺います。
➂ 特に成長期の子どもにとって柔軟剤使用は危険です。学校の教室内はニオイに満ち溢れ、学習に集中できない、教室に入ると具合の悪くなる児童、生徒がいます。
新潟県上越市では2006年度に化学物質過敏症の児童生徒のための特別支援学級を小中学校に1学級ずつ設置しました。
山梨県北杜市では2016年「化学物質過敏症相談窓口」を設置しました。
相談窓口の設置はハードルが高いのは承知しています。岐阜市ではHPで化学物質過敏症について相談を受け付ける病院等の情報提供を行っています。相談窓口の設置や何らかの形での情報提供は心強いものです。是非佐倉市でも取り組んでいただきたいと思います。ご見解を伺います。
➃ 佐倉市では香料自粛のお願いのポスターを作成しています。学校、幼稚園、保育園等公共施設でポスターを貼りだして啓発をしていただいているとのことですが、実施状況について伺います。
⑤ 長野県安曇野市は昨年7月に宮城県多賀城市の教育委員会は12月に保護者あてに「香料についてのお願い」というお手紙を出しました。家庭での理解が必要です。ぜひ、保護者に情報を提供していただきたいと思いますが、ご見解を伺います。
⑥ 給食エプロンの洗濯が各家庭にローテーションされていますが、臭いに悩まされているケースがあります。強い香料のエプロンと一緒に洗濯すると、自宅の洗濯ものにまで臭いが移ってしまうので困っている声を聞きます。いっそ、自前のエプロンにしたらどうでしょうか。抜本的な改善をしなければなりません。ご見解を伺います。