伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
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大飯原発訪問記 中島哲演住職の話を聞く 8/22

2013-08-28 17:07:58 | 原発問題
全国政策研修集会が今年は京都であり、大飯原発までを視察した。
残念ながら活断層の調査中ということで、ゲート前までしか行けなかった。

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大飯原発はウィキペディアによると、
若狭湾に突き出した半島の先端部分に位置する。
発電所から3㎞ほどの若狭湾内には、北西から南東方向に伸びる断層が存在する。
施設内にも活断層が存在する、という見方も存在する。
また、山がちの半島の先端に位置するため、大地震、津波などが起きた際には、発電所と外部を結ぶ道路が寸断され、発電所が孤立する危険があるとの指摘もある。

ということで、
大飯原発までのアクセス道路は一本しかなく、万が一地震、津波、冬の積雪時に道路が使えなかったらどうするのかという課題は解決していない。
ぜひ現場を見てみたいと思っていた。

日本の原発54機中、高浜原発4機、大飯原発4機、美浜原発3機、敦賀原発2基と「ふげん(廃炉)」「もんじゅ」が狭いエリアに建設され、原発は福島原発事故前まで稼働していた。
現在は大飯3.4号が稼働中だが、9月15日までに2機とも停止予定。



原発反対運動と原発マネーを受け入れざるを得なかった大島半島(大飯原発立地)の状況を、小浜市の明通寺住職で、「原子力発電に反対する福井県民会議」代表委員の中島哲演さんからお話を伺った。



福井県内では、行政や産業の中心である「嶺北」と県都とは離れこれといった産業もない「嶺南」とで格差があり、さらにまた「嶺南」の旧大飯町内では鉄道や国道があり町としての機能がある陸側の集落と、道路網が整備されず船で行き来するしか交通手段がない半島の漁村集落とでは格差があったという。
こうした幾重もの格差の一番最下層である、半島の先っぽの集落のすぐ近くに原発は造られた。

バスの中から青戸の大橋を見る。

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青戸の入江にかかった半島と本土をつなぐ橋で、この1.2kmの橋がほしい、町とつながって車が使える生活がほしい。
インフラ整備をしてほしい住民の願いが真の背景である。

青戸大橋から湾内を見渡す

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大飯1.2号機の建設時、400人町民は住みやすい大飯の会を作って町民運動が起こった。
4つのリアス式入江の先、素晴らしい国定公園の岬の先端に大飯原発ができた。
1979年3月稼働開始。
今もきれいな湾は豊富な漁場となっている。

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当初の町長と北電との密約では8基の原発が予定されていたため、住民運動が起こった。
しかし、金力、権力、警察の介入で住民が分断され、1.2号機の原発が見ざる言わざる聞かざるの風潮を作っていった。

2400人の住民デモに1900人の警察が導入され、3.4.5号機建設は強行突破されていった。

同時期、イギリスでは大飯原発と同規模のPWR型1機の建設時にパブリックヒアリングが300回開かれたことと対比すると大飯原発の異常さが分かる。

ここは地震、隆起陥没が今までにもおこった形跡があり、300年前江戸時代に大地震が起こった。
山が沈んで 舞鶴沖の冠島 間内神社まで津波がやってきたという伝説も伝わっている。
1586年の天正の大地震は有名で、数日間地震が起こり津波が襲ったという記述がある。
大飯から高浜にかけて(和田、高浜)には津波の伝承が残っているにもかかわらず、津波の調査を要望したが一回も行われていない。
美浜では10回ほど行っているが。
美しいリアス式海岸は地殻変動を伴った風景である。

大島半島は昔は朝鮮半島中国との接点の時代があり先進地域でもあった。
平安期以降は半島として孤立していたこともあり、流謫の地であり重文も残っている。
独特の漁村集落形態も残っていて、磯の杜遺跡など地元も見直している。
しかし、原発は地域の共同体を切り刻んでいき、心も荒廃させていった。
漁村は助け合いのつながりがあったが、そのつながりも断絶していった。

面白い逸話として、
「原発が入ってきて一番変わったことは、網本の家の玄関にかぎがかかったこと。」
たった6軒の集落だが。
原発に絡んだお金が入ってきて人のつながりが壊れたことを、一言で言い当てている。

若狭の原発反対運動に長年取り組んできた中、1968年小浜原発誘致の話が持ち上がった。
その時は、7機建設中だった。
地元の小浜市にやってくることがきまったのが1971年暮れ。
1976年福井県民会議にも参加して反対運動を広げていった。
70年代に小浜市内で2度持ち上がった関西電力の原発誘致や、04年の小浜市長選で浮上した使用済み核燃料の中間貯蔵施設誘致は、市民の根強い反対で頓挫。
小浜市は原発に不可欠な海に面した嶺南の自治体で唯一、原発立地を拒んだ自治体となった。

現在15機が立地し、世界一の原発密集地帯となってしまったが、住民が歓迎してなったわけではなかった。

大飯3、4号機が稼働すると、年間4基の炉内にたまる死の灰は広島原爆4000発分生成される。
プルトニウムは長崎原爆120発分。

10㎞圏住民として大飯町民はたったの14%で、小浜市民は75%だったが発言力はなかった理不尽さ。
3、4、5号機増設を形式的なパブリックコメントで導入し、小浜市民の声は一切聞かれなかった。

電源三法交付金〔原発マネーファシズム〕
大飯町へは3200億円。
小浜市は 隣接交付金として58億円。

若狭地域へは1700億円を県は配分したが、これは福井県の南北問題の「つけ」(15万対60万人)である。

核燃料税交付金は、5000億円中、福井県には1500億円。

もんじゅを除く14基の原発は、25000億キロワットを作り出し、50兆円のビジネスの展開してきた。

小浜市では、70年代 13000人の請願署名を集めた。
その時、保守の最大会派は反対したが、町長の英断で小浜市は原発を止めた。
68年~72年の議会構成は26人中21人は保守

大飯原発増設の賛否を問う市民投票を進める会では、全戸配布ビラを6回、街頭宣伝を行い、
中間所蔵施設の誘致について、小浜市民アンケートでは賛同署名3400人、市民14000人反対署名

定数18人 2011年6月議会 保守会派全会派をまとめて原発からの脱却を求める意見書を通した。
分裂していた反原発運動の都市部と小浜は違う。
社会党系 共産党系 公明党が反対。

全国では30地点で原発 再処理施設を阻止してきた。

311以降新たな市民運動が出てきている。
1000人規模の集会が敦賀市で2回と小出さん講演会を行っている。
北部地域の運動は起こっているが、南部が原発マネーで潤っている。
原発依存経済からどのように脱却するかが課題である。

原発に依存しなくても成り立つ経済にしていかなければならない。

全国の被ばく労働者は50万人に上る。

直ちに影響が出ない、死者は出ていない、というが、
被ばくの直接の悪影響は1割で、残りは9割は遺伝的影響である。

中島哲演住職からのお話 終わり****************

【拡散歓迎】子宮頸がんワクチン接種中止を求める署名

2013-08-21 21:50:30 | ワクチン問題
全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会では、接種中止を求める署名を始めました。
どうぞご協力をお願いします。

ネット署名並びに
署名用紙もダウンロードできます。

http://tinyurl.com/kcjz13b

締め切りは9月末。

勧奨中止を見直せという圧力がかかる中、第3回副反応検討会が開かれますが、それに間に合うよう提出したいと思います。


今までの流れ。

3月25日 子宮頸がんワクチン被害者連絡会が立ち上がり、知られなかった被害の深刻さをテレビ、新聞も取り上げたため、連絡会には続々と相談の電話、メールが寄せられた。

5月16日のワクチン分科会副反応検討会ではワクチンと被害の関係がまだはっきりしないということで、継続となった。
この時は、どれだけ被害者を出したら認めるんだ!!という怒りの声が沸き起こった。

5月25日、国会では 生活の党のはたともこ参議院議員(当時)が決算委員会で質疑して、ワクチンの効果があるというウィルス感染はたった1%未満なのに、重篤な被害がインフルエンザワクチンの副反応よりもけた違いに高いということを明らかにした。
厚労省の答弁も細胞診とHPV検査で100%大丈夫といっていた。

そんなこんなで6月14日のワクチン分科会では積極的勧奨の一時中止となった。
これから半年ほどかけて複合性局所疼痛症候群(CRPS=痛みが体中に飛ぶ)について、ワクチンが原因なのかを検証するとしたわけだが、副反応はこのCRPSだけではない。

この間、被害者連絡会では学習会を開いたり、厚労大臣、文科大臣に要請をしてきた。
また、支援者の議員(約70名)が全国の各議会で一般質問をしたり、意見書を提出したり、と取り組んできた。






伊勢原市 使用済み小型家電リサイクル視察記

2013-08-06 23:41:29 | 環境
8月6日 伊勢原市の使用済み小型家電リサイクル事業について、視察させていただいた。
訪問させていただいたのは「地域作業所ドリーム」さん。

佐倉市から2時間以上かけて行ってきたが、担当課の方から廃棄物行政へ福祉的観点を取り入れた神奈川モデルについて、わかりやすく説明していただいた。

今年4月から法律が施行された小型家電リサイクル法。
それ以前の1月から、伊勢原市では神奈川モデル第一号として使用済み小型家電のリサイクルが始まった。
神奈川モデルの特徴は、廃棄物行政に福祉作業所での解体作業を組み込んでいること。
ただ単に、小型家電リサイクルが始まったから回収して指定事業者に渡すだけではない。
福祉作業所での仕事づくりと100%リサイクルを目指している。

パッカー車でガラガラと回収したのでは、リサイクルできないゴミがたくさん出る問題がある。

手作業での解体は、「ストラップ以外はすべてリサイクルできます。」ということだった。

先日私たちも、木更津市の福祉作業所あゆみ会を視察したが、伊勢原市さんも事業立ち上げ前にあゆみ会を参考にされたということだった。



細かい作業を楽しくやっている。
家ではドライバーを持ったこともなかった女の子も興味をもって取り組んでいるとか。



小型家電の解体だけでなく、いろいろな作業台があり、それぞれ得意な作業を行っている。
「佐倉市からの視察です」と紹介してもらったが、全国からの視察があるということだった。

回収する品目は、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ゲーム機、デジタル携帯音楽プレイヤーなどで今月から電子辞書も始まった。

回収方法は各ステーションでは月2回、市役所や公民館は回収ボックスが常設されているということだった。
この回収ボックスは手作りでした。



伊勢原市役所の担当課の方々にはお世話になりました。
お忙しい中、ありがとうございました。