伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

議会質問から「八千代市清掃センターのダイオキシン濃度問題」

2023-12-10 13:36:15 | 政治
議会質問 清掃センター第2弾 八千代市清掃センターについてです。

こちらの方が大きな問題を抱えていることが、議会質問を作っていく中で判明。

八千代市清掃センターは、佐倉市西ユーカリが丘の住宅地からはわずか500mの距離にあります。
1号炉・2号炉は、1989年3月竣工の60トン流動床炉で、築34年です。
他に2001年3月竣工の3号炉100トンのストーカ炉があります。

厚労省が1997年4月に公表した「ダイオキシン濃度が80ナノグラム越えの対策が必要な施設」リストに入っていました。
その時は、隣接の佐倉市で大騒ぎになったと聞いています。
その後、再度、2012年に焼却灰のダイオキシンの基準値越えを起こし、1号炉、2号炉はともに操業停止となっていたのです。
ちょうど、東日本大震災・福島原発事故直後とあって、こちらも気が付かなかったのはうかつでした。

さて、本題です。
八千代市清掃センターの排ガス測定値を検証して驚いたことは、ダイオキシン濃度が佐倉市の関連している酒々井リサイクルセンターと比べてもけた違いに高いことです。
資料をご覧ください。



1号炉、2号炉共に年々高くなってきていますが、本年になって1号炉は1.4ナノグラムとなりました。(図 赤字)

ちなみに、酒々井リサイクルセンターの1987年竣工の60トン流動床炉は、八千代市よりも2年古いものですが、2001年(平成13年3月)に、排ガスの高度処理施設整備工事を行い、本年7月のダイオキシン濃度は0.00093ナノグラムでした。
八千代市清掃センターのダイオキシン濃度がけた違いに高いことが分かります。

そこで、酒々井リサイクルセンターと比較して八千代市清掃センターのけた違いに高いダイオキシン濃度が、さらに上昇している原因について、八千代市に問い合わせたか。
と質問しました。

環境部長の答弁は
「八千代市に確認いたしましたところ、1 号炉のダイオキシン類の濃度の測定値が、4 月に 1.4 ナノグラムに上昇したが、8 月には 0.4 ナノグラムまで下がっている法令で定める基準値の 5 ナノグラム以下ではあるが、引き続き監視をしていくとの見解でございました。このため佐倉市からは上昇原因の調査について要望をいたしております。」
とのこと。

なぜ高くなったのかは分からないとのことです。
気象の状況とか諸条件が異なると数値にばらつきがあるというのが理由とか。
そんなことがあるのでしょうか?
排気筒の所で測るのに、そんな理由で、ハイそうですか、で引き下がったとしたら、素人ですが、そんなはずはありません。
また、そんな答弁でこちらが納得すると考えたら、大間違いです。

そもそも、八千代市は佐倉市のようにプラスチックごみを分別していないのです。
ペットボトル以外は可燃ごみとして焼却しているのです。
人口が増え、ゴミも増え、炉が古く、分別もされていなければ、ダイオキシン濃度も高くなると素人でも想像がつきます。

そこで、市長に、
「西風にのって八千代市清掃センターの排ガスは常時佐倉市民の頭上に流れてきています。
八千代市のプラゴミはペットボトル以外は可燃ごみとして焼却しています。
市境にある迷惑施設であるごみの焼却場の、排ガス中のダイオキシン濃度が高い問題は、改善を求めていかなければならない事案であると考えます。
佐倉市民の健康を守る立場にある佐倉市としての見解を伺います。」
と答弁を求めました。

西田市長からは
「印西も含めて、八千代市に対しても、深刻な問題でありますので、千葉県はもとより、八千代市の市長にも直接、話合いを持つようにしたいと思います。」
との答弁がありました。

今後の対応を見守っていきます。

青の円が八千代市清掃センターからの距離。1㎞、3㎞。
ユーカリが丘の新しい住宅地、イオンタウンに500m~1㎞の距離です。


議会質問から「印西クリーンセンターが近所にやって来る」

2023-12-09 13:58:18 | 政治
佐倉市議会一般質問では、近隣市の清掃工場の問題も取り上げました。

佐倉市のお隣、印西市のクリーンセンターについて、と八千代市清掃センターです。

まずは印西クリーンセンターからです。
佐倉市との市境に建設予定の印西クリーンセンターは、印西市、白井市、栄町の2市1町の家庭からのゴミを焼却している施設です。
現在のクリーンセンターの周辺に人口が増えてきたため市境に建て替えるというのです。
11月、環境影響評価準備書が公表され、私も意見を出しました。

これから建設される印西クリーンセンターの場所は、佐倉市でも人口の密集しているユーカリが丘、宮ノ台地区から3㎞~5㎞のところです。
3㎞~5㎞圏内の人口は2万人にも上ります。
万が一事故でも起これば一大事です。

赤い円の真ん中が印西クリーンセンターです。
クリーンセンターから1㎞、3㎞、5㎞の同心円です。
ユーカリが丘駅を見れば、すっぽりと入っていることが分かります。
(ちなみに、青円は八千代市清掃センターからの距離 こちらの方が問題ですが)



現在の印西クリーンセンターは周辺自治会と公害防止協定を結んでいます。
内容は、排ガスに関する協定値、異常時に対する措置、必要に応じて工場内への立ち入り調査、苦情の処理、被害補償、協定違反に対する措置等などです。

また、船橋市の清掃工場と同様の問題を抱えている白井市の住民の会「船橋市北部清掃工場問題対策会議」も、船橋市と協定を結んでいます。

両方とも、定期的に工場内の見学、排ガスの測定値の報告をして、意見交換の場を持っているとの事です。
そこで、佐倉市には、市民からの意見、要望等を伝える場として佐倉市と印西クリーンセンターは定期的に意見交換の場を設ける必要があるのでは、と質問しました。

環境生活部部長答弁は、
「廃棄物処理施設につきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、ダイオキシン類対策特別措置法大気汚染防止法などの関係法令に基づき、千葉県が指導監督を行っており、排ガスの監視や規制、施設の立入り検査などを行うことから協定の締結までは必要ないものと考えております。しかしながら、佐倉市といたしましては、問題等が発生した場合には、協定の有無にかかわらず、千葉県と連携し、印西クリーンセンターを運営する印西地区環境整備事業組合に対し、必要な措置の申入れや要請等を行ってまいりたいと考えております。」
と言うもので、
「法律もあるし、県の仕事だから、佐倉市として積極的に協定書は必要ないけど、何かあったら県から言ってもらうから」という後ろ向きのものでした。

ナントふがいない、ナント事なかれ主義でしょうか。

特記すべきは、白井市の住民の会の取組です。
2017年に白井市の住民の会が船橋市と結んだ協定は、ダイオキシン濃度の基準値0.1ナノグラムよりも厳しい0.05ナノグラムを操業規制値として設けたことです。

実際、佐倉市・酒々井町リサイクルセンターの炉は34年前の古いものなので、基準値は5ナノグラムという緩い基準値ですが、それに甘んじることなく、操業規制値を0.1ナノグラムとして、稼働させています。
迷惑施設であるという認識の下、周辺住民にご迷惑をかけないためにも、酒々井リサイクルセンターは頑張っているな、と今回改めて確認しました。
ちなみに、私は酒々井リサイクルセンターの組合議員でもあります。

議会質問から「校庭の釘問題」

2023-12-08 00:49:44 | 政治
11月20日に始まった11月佐倉市議会も終盤に差し掛かりました。

今回は総合計画という市の重要な計画を審議する委員会もあったため、丸2週間休みなしできましたが、明日12月8日、急遽、低所得世帯へ7万円支給する「物価高騰対策臨時給付金」を年内に支給できるように、本会議が開催されます。

さて、議会質問から「校庭の釘問題」です。

 今年4月、杉並区立の小学校で、校庭から突き出たくぎで転倒した児童が左脚に十数針を縫う裂傷を負いました。
 この問題を受けて、杉並区では全ての区立小中学校、保育施設69カ所の一斉調査をしたところ、地中に埋まっていたくぎやペグ(くい)等が計1万5024点も見つかりました。
 当初、目視で約3000点だったのが、金属探知機を使って再調査をしたところ約5倍に増えたそうです。
最多は1校で957もありました。
 杉並区教育委員会は7月5日、校庭でくぎを使わないよう各校に通知しました。
地表に露出する部分が「逆U字」のペグは危険性が少ないとして認めるが、事前に数量を記録し、使用後に取り除くよう徹底させる。
毎月の施設点検の確認事項にも、校庭の「危険物の有無」を追記した、と報道されています。
 
 文科省は5月と9月に「安全点検」を指示し、これを受けて県教育委員会も2度通知を出しています。

 佐倉市では5月に安全点検の調査を各学校に依頼して、目視で危険物やブロック塀等の安全点検を行っていますが、毎月行っている安全点検の一環としてであり、都内の学校のような危機感は薄かったようです。

 さくらネットに、8月、ある学校の学校開放管理指導員の方から相談が寄せられました。
学校開放管理指導員とは、土日の校庭開放日に利用者が安全に校庭を利用できるよう管理するのが役目です。
 その土日勤務の時、校庭の地表から釘の頭が出ていたものを引き抜いたのが、50m走のコース内で305本も見つかったというものです。
 杉並区のように一斉に金属探知機を使って、点検しないと地中に沢山釘が残っているのでは、と心配してのものでした。
 特に危険なのは錆びた太い釘で、たくさん見つかっています。



 その場所は保育園の運動会にも使われていて、園児たちが裸足でダンスを披露していたという事でした。それまでも、教頭先生や指導員の方が安全点検を行って危険物を取り除いてきたのですが、実は、その日も釘は見つかっていた、とのことでした。


 
 指導員の方が、まだ地中にはたくさんの釘が残っているはずだからと、杉並区のように金属探知機で探すことを提案し、教育委員会も1台購入したということでした。

 ところが、なんと、とんでもないものが見つかりました。
11月18日に発見されたものです。
強風が吹いた翌日、地面から目印のヒゲのようなものが飛び出していたため、



たどったらこのような逆U字ペグが長いロープにつながって出てきました。何に使われたのかは不明ですが、まだ錆びていない長い逆U字ペグが22本もついていました。



 議会質問で、せっかくの金属探知機はどのように使われているのか、聞いたところ、なんとその学校でしか使っていないという答弁で、驚きました。
他の学校では、この釘問題はあまり問題視されていないようです。
杉並と同じ事故が起こったら、知らなかったでは済まないはず、と議会では声を大きくして、訴えました。

提案事項
〇 安全対策(マニュアル)を策定する。
 釘の使用を禁止する。
 行事が終わったらペグやグラウンドマークを撤去する。
 毎月行う学校施設点検の際に、釘、ガラス等が無いか、ペグやグラウンドマーク等の状態の確 認を行う。
 できるだけペグを使わずに校庭管理ができるような見直しを検討することで、地中にペグを残すことがないようにすべき。

〇 千葉県に、外部委託による除去費用や金属探知機の購入費などの予算的措置を要望する。

議場配布資料