伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

3月24日国際シンポジウム「世界のHPVワクチン被害は今」

2018-03-22 22:47:49 | ワクチン問題
薬害オンブズパーソン会議主催の国際シンポジウムが明日、開催されます。
「世界のHPVワクチン被害は今」

3月24日(土)13時30分~17時30分
東京大学 武田先端知ビル5階武田ホール

世界中でHPVワクチンを接種したために、副反応で苦しんでいる被害者が大勢います。
しかし、
日本だけのこと、とワクチン被害ではないことにしようとしているような報道があることは残念です。

薬害オンブズパーソン会議が世界中の被害者団体とつながり、画期的なシンポジウムを開催します。

コロンビア、スペイン、、イギリス、アイルランドから被害者団体が報告します。

皆さんたくさん伝えたいことがあるので、調整が大変、と聞きました。

世界中の被害の実態を共有し、これ以上の被害を出さないために、また早期の治療法の確立を求め、これからの活動につなげましょう。

受付でイヤホーンを貸し出しますので、同時通訳が聞けます。ご安心ください。








公共施設での殺虫剤・化学物質使用削減について~佐倉市・千葉県での取り組み

2018-03-11 10:39:36 | 化学物質過敏症
「NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」の情報紙へ寄稿しました。
JEPAニュース 109号(2018年2月発行)です。

昨年11月「生活環境中の農薬ばく露から子どもの健康を守る条例(仮称)」の準備会がスタート。
その準備会に参加したご縁で、「生活環境を健康にする会」の活動と佐倉市・千葉県の取組みを紹介することになりました。

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公共施設での殺虫剤・化学物質使用の削減について
      ~佐倉市・千葉県等での取組み~

 2007年より毎年化学物質過敏症(以下CS)問題を議会質問で取り上げてきました。
きっかけは市民相談でした。
その方は農薬の空中散布後数日たってから呼吸困難に陥り入院。
退院後、北里研究所病院の検査と状況から農薬系が原因であろうと判断。
その後、街路樹への殺虫剤散布にも反応するようになった、ということでした。

農薬・殺虫剤使用状況調査

 手始めに過去5年間の公共施設での「農薬・殺虫剤使用状況調査」を実施。
調査項目は「散布日付、場所、生息調査・物理的防除の有無、商品名、成分、有機リンなどの系統、原液使用量、希釈倍率、周知の有無・期間・方法」です。
 結果は定期散布が行われ、学校や幼稚園などでは室内外に有機リン系殺虫剤を散布、学校トイレに発がん性のあるトイレボール使用など。
あろうことか1日しか休園日がない保育園で噴霧式家庭用殺虫剤を使用したり、室内やおもちゃを日常的に殺菌消毒剤で消毒するなど、様々な問題が判明しました。
 08年先進的取り組みをしていた岐阜市を視察。
CS患者からの訴えを受け「公共施設における総合防除指針」を策定中でした。
早速、佐倉市でも策定するよう議会質問で求めました。

佐倉市の総合防除対応

 その後、佐倉市は「市有施設における農薬、殺虫剤等の薬剤使用に関する基本指針」を策定。
 内容は、農薬・殺虫剤が有害であること、化学物質も子ども・妊婦だけでなく過敏な人にも有害である、と明記し、総合防除の考え方に基づき
➀ 病害虫等が発生しにくい環境づくり
➁ 生息状況調査 
➂ 病害虫が発生しても、薬剤に頼らない方法を定めた施設ごとのマニュアル策定、指針を周知させるための研修を盛り込んでいます。
 11年4月より総合防除による公共施設の管理が始まりました。

毎年の検証がカギ

 この「基本指針」が遵守されているかを毎年「農薬・殺虫剤・化学物質使用状況調査」で検証し、議会質問で問題点を指摘してきました。
 担当である「資産管理経営室」は毎年、教育委員会も含め全庁的に「基本指針」と「マニュアル」の説明会を行い、きちんと管理するようにルールの徹底を図っています。
また、指定管理者等との契約時に仕様書に総合防除での管理を明記しています。
 それでも、いまだにトイレに芳香剤が置いてあったり、植栽にディプティレックスが、室内にスミチオンがまかれたり、と驚くことが起こります。
根気よく毎年検証し、問題点の改善を求めることは欠かせません。

保育園感染症対策マニュアル 

 調査により保育園での殺菌消毒剤の年間使用量が大変多いことが判明。
園児・職員の健康被害の危険性を指摘してきました。
 市は11年7月に「保育園感染症対策マニュアル」を策定。
「床は掃除機をかけ、水ぶきのみ。
おもちゃは洗えるものは流水で洗って自然乾燥、日光消毒を行う。
洗えないものは、汚れをふき取った上で乾燥させる。
ノロウイルス等感染症発生時に嘔吐物やふん便が床やおもちゃなどにかかった場合は、殺菌の点から次亜塩素酸ナトリウムによる消毒を行う」
という内容で、一安心です。

無農薬での芝生管理を

 千葉県はゴルフ場の芝草を無農薬で管理するため、04年「芝草の総合管理マニュアル」を策定しました。
 佐倉市の運動公園の指定管理者は「千葉県まちづくり公社」ですが、除草剤、殺菌剤、殺虫剤で管理しているため、無農薬管理のノウハウを活かすよう提案してきました。
ところがマニュアルの存在が共有されていないことが判明。
宝の持ち腐れを指摘し、活用することを求めました。

「生活環境を健康にする会」の活動

 CS患者と支援者の活動団体「生活環境を健康にする会」は10年から活動をスタート。
目的は「CS患者が住みやすい環境を実現することは、未来世代の子どもを含めたすべての人々の健康が守られること。そういう社会を実現したい」というものです。
 千葉県や会員の居住する自治体の「農薬・殺虫剤・化学物質使用状況調査」を県議・市議とともに実施。
メンバーの環境アレルギーアドバイザーが薬剤名から人体への影響を調べた上で、行政へ申し入れを行い、その上で、農水省・環境省の「住宅地等における農薬使用について」や厚労省の「建築物における維持管理マニュアル」、環境省の「公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル」の遵守を求めています。

千葉県の状況

 千葉県には10年から毎年調査をかけ、14年からは調査後問題点を抽出して、県議と共に各担当課ごとに面談を行ってきました。
当初、国の通知もマニュアルの存在も知られていない状況でしたが、毎年の働きかけで、薬剤使用は減少してきました。
しかし、乳児院や特別養護施設など子どもたちの居住施設で殺虫剤が使用されているなどの問題があります。
昨年の面談ではうれしいことに、複数の担当者から前向きな答弁がありました。
今年度の調査結果が楽しみです。