伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

6月県議会質問から ②「千葉県種子条例、流域治水対策」

2020-07-28 02:31:26 | 議会
6月議会質問から、さらに2項目ご報告します。

【「種子条例」策定に県民の声を!!】
2年前に廃止された「種子法」は、戦後68年間、米、麦、大豆の優良な種子の生産、
普及を国、県に義務付けて、国民に安全で安価な穀物を提供してきました。
種子法廃止でタネが民間の投資対象となり、価格高騰、大企業独占が懸念されることから、
対抗策として全国で種子条例が続々と策定されています。
千葉県も条例策定を公表、5月16日までパブコメが募集され、116人もの応募があり、
関心の高さがうかがえました。

ところが、パブコメに出された条例案は白紙で「現行の要綱を踏まえ」とあるのみ。
この「現行の要綱」が問題で「農業競争力強化支援法の趣旨も踏まえ」と明記されています。
この意味は「民間事業者が参入しやすくするため、県の知見を民間事業者へ提供すること」
というもので、全国で唯一、千葉県の要綱に盛り込まれたものなのです。

せっかく作る条例なんだから、骨抜きにする「農業競争力強化支援法の趣旨も踏まえ」は
絶対に条文に入れないよう、また、条例素案ができた時点で、再度パブコメにかけ、
よりよい条例にするようにと求めました。

担当者には「なぜ9月上程なのか?」と聞いていたのですが、
『議会で「来年の作付けに間に合うように9月議会に出すように」と言われているから』と
言うのです。
現に6月議会質問では、自民党議員がそのように質問していました。
もともと、自民党が種子条例を策定して出してくる、と聞いていたので、なぜ急に
県が作ることになったのか、腑に落ちませんでした。

県は今まで「要綱で大丈夫、問題ない」と突っぱねてきたのに、
今更来年の作付けに間に合わせるには時間がない、というのは、おかしな理由です。
116人ものパブコメが集まったことは、画期的なことです。
県民は白紙委任していないのです。お忘れなく。

【鹿島川、高崎川の洪水対策を!!】
昨年10月25日豪雨では、佐倉市では県道を走行していた車が水没し、
死者が出るほどの浸水被害が起きました。
高崎川上流部の八街市で時間100㎜という猛烈な雨が降り、
数時間後に佐倉市にその膨大な雨水が押し寄せたからです。
洪水対策として、印旛沼の予備排水を進めるとのことですが、
高崎川上流での雨水流入の抑制も重要です。
ところが県は、高崎川の上流部は八街市の管轄なので、
切り離して下流部の佐倉市部分だけが県の責任というのです。

そこで、一つの川を行政区で区切るのではなく、
「滋賀県流域治水条例」のように一つのつながった「流域」ととらえ、
用水路も含む大小さまざまな河川の河道整備に加え、調整池、調節池、
雨水貯留施設の整備などを総合的に進めていく「流域治水政策」が
激甚災害時代には必要と、提案しました。

国交省も「上流から下流まで」一体的にとらえた流域治水に舵を切っています。
洪水で命を失わない千葉県「流域治水条例」の制定を求めていきます。

県のヒアリングで担当者は「滋賀県流域治水条例」をというと、
プライドが許さないのか、ことごとくできない理由を述べたてます。
それが事実でなくてもです。
滋賀県流域治水条例を策定した嘉田由紀子参議院議員から、大野博美さん
が直接聞き取りをして、滋賀県が幅50㎝の小さな用水路まで1級河川にしたこと
を聞きました。
嘉田知事よりも以前から、滋賀県は洪水で死者が出ないようにするには
どうしたらいいか、治水へ意欲的に取り組んできたのです。
これが県の役割ではないでしょうか
行政の在り方を学びました。

今回の質問では、宮川伸衆議院議員、嘉田由紀子参議院議員からアドバイスを頂き、
県の問題点を明らかにすることができました。
さらに宮川伸議員には生活保護の問題でも厚労省に聞き取りをしていただき、県に改善を求めることができました。
県もびっくり!!議会質問ができました。
国、県、市、町が連携して政策を進める、とはこのことかな、と実感しました。


7月22日参議院会館で行われた「流域治水シンポジウム」にて
滋賀県庁職員もzoomで参加。国交省からも。
盛りだくさんな内容の学習会でした。


6月19日の県議会一般質問を終えて。
傍聴に来てくださった皆さん、ありがとうございました。


コロナ対応実践編 「休日に熱が出たら、打つ手なし」

2020-07-25 16:02:18 | 新型コロナウイルス問題
コロナ感染の第2波がやってきた、と思わせる陽性患者数の増加に
気持ちを引き締めています。
千葉県内では企業の新人研修センター、医療機関、介護施設でのクラスター発生で、
連日20~30人以上、時には40人に近い陽性患者が出ています。

【発熱したら、まずはどうしよう??】
連休2日目、「家族に発熱者が出たけれど、県の電話相談窓口に電話がつながらない」
と知り合いからSOSの電話が入りました。

県の相談体制は、下記のとおりです。

県庁相談体制 電話相談窓口について

★ 4連休中で、病院は休診なので、まずは電話相談窓口に→ 0570-200-613
24時間365日対応のはずなのに、20回かけてもつながらない。
それどころか、0570ナビダイヤルは「26秒10円かかります」と言っている。

★ 次に、休日当番医をHPで調べて電話。
内科の当番医を皮膚科医が担当。
当番医でも「0570電話相談窓口」しかわからないとの事。

★ 保健所は平日9時~17時のみの対応のため、つながらず。

★ 夕方、熱が上がってきたので 休日夜間急病診療所が近所なので、直接行って
相談しても、「0570電話相談窓口」に連絡するようにと。
電話が「かからない」と言ったら、「かかりつけ医に行ってください」とのこと。

★ 21時過ぎ、0570電話相談窓口にやっとつながったが、やはり「明日病院に
行って指示に従ってください」と。
「夜9時だったからつながったのかもしれません」と言っていました。


【一日かかったコロナ騒動で判明したことは】
0570ナビダイアルの電話相談窓口は、保健所に電話が殺到するのを防ぐため、
委託事業者が対応している窓口なので、結局は保健所につなぐか、
かかりつけ医に行ってください、と指示があるだけ。
しかも、一か所に殺到するため、電話がつながりづらく、待ち時間でも20秒
に10円もかかるのです。(今回は26秒10円とのこと)。

無限のループをぐるぐると回った一日でした。
実際に熱が出ないとわからない実態。
休日では全く打つ手なし!!連休中ではお手上げでした。



佐倉市の場合「印旛市郡小児初期急病診療所・佐倉市休日夜間急病診療所」
ではコロナウイルス対応はしていません。↑
玄関には「0570のナビダイヤル」の案内が貼られていました。

下記は千葉県HPにある帰国者・接触者相談センター(保険所のこと)
に相談する場合の注意書きです。これも平日9時~17時までです。

県HPから*************************
1.帰国者・接触者相談センターに御相談いただく目安
(1)少なくとも以下のいずれかに該当する方は、すぐに御相談ください。
• 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い
  症状のいずれかがある場合
•  重症化しやすい方(※)で発熱や咳等の比較的軽い風邪の症状がある場合
(※)高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患がある方や
  透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方
• 上記以外の方で発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合
(症状が4日以上続く場合は必ず御相談ください。症状には個人差がありますので、
 強い症状と思う場合はすぐに相談してください。解熱剤などを飲み続けなければ
 ならない方も同様です)

(妊婦の方へ)
妊婦の方については、念のため、重症化しやすい方と同様に、早めに帰国者・
接触者相談センターに御相談ください。

(お子様をお持ちの方へ)
小児については、小児科医による診察が望ましく、帰国者・接触者相談センター
やかかりつけ小児医療機関に電話などで御相談ください。
**************************

平日の場合なら、
保健所に電話相談。「帰国者・接触者外来」の予約を取ってもらうか、
かかりつけ医に電話相談。コロナ対応できる医療機関を紹介してもらうのが
スムースにいきそうです。

かかりつけ医がいない場合は市健康増進課(043-485-6711)に相談、
とありますが、これも平日のみです。

早急に、休日、特に、連休対応を求めていきます。

続報です。****************

連休3日目は土曜日なので、病院の診察を受けられたそうです。
開業医に電話したところ、午前中は一般診療、午後はコロナ対応。
電話で本人の状況を確認して、週2日東京に出勤、残り4日は自宅でリモートワークだけど、
同僚が発熱しているとのことから、唾液でのPCR検査が受けられました。
検体の容器を病院に取りに行き、結果は月曜日、保健所から電話で報告があります。
保健所には行動報告書をファックスで届けたそうです。

〈メルマガ24より〉



近くの京成線の軌道脇には、全国的に有名になった「崖の上のポニョ」ちゃんが自由に歩き回っていました。
それを見る見物人も集まっていました。
すっかり佐倉の名所になったようで、近くの風車のお土産物屋(佐倉市の)の売り上げが上がったとか。


6月県議会質問 ①「災害対応、水道料金について」

2020-07-25 12:02:18 | 議会
九州での豪雨被害は昨年の千葉県での台風、豪雨被害を思い出させ、
また今年も起こるのではと警戒しています。
6月議会質問から、4項目ご報告します。

【災害対応について】
いまだにブルーシートが残っている南房総地区への対応を求めました。
「ボランティア車両の高速道路利用無料化」は、6月末が8月末までの延長となりました。

途方に暮れて家屋の修理もあきらめている方もいる、と聞いています。
鳥取県では4年前の鳥取県中部地震後、「災害ケースマネジメント」という
県独自の取り組みを行っています。
県や市が要支援者を個別に訪問して相談を受ける、というものです。
千葉県でもアウトリーチ型の支援方法をとるべきではないか?と質問しました。
県の答弁は「市町村に対して、防災・住宅・福祉部門が連携して支援に取り組む
ように要請しました。
県は中核地域生活支援センターで相談支援を行っています」というものなのです。
いつも違和感を覚えるのですが、千葉県は指示するだけで「やってますよ」というのです。
ところが「ブルーシート状態で、修理を待っている家屋はどれくらいあるのか?」と聞いても、
「そのまま放置して住んでいないところもあるし、わからない」と、実情も把握していません。

鳥取県では「鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例」を平成30年4月策定し、
今後も被災者の復興支援に同様の取り組みができるようにした、との事です。
鳥取中部地震からの復興 チラシ

【水道料金値上げにNO!!】
県内には県営水道と6つの用水企業団があり、自治体はそこから水を買って、
住民に小売りしています。
印旛地区7市2町( 成田市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、 富里市、酒々井町、栄町)に
水を卸している印旛郡市広域市町村圏事務組合(印旛広域)は、浄水施設がないため、
県営水道に業務委託をしています。
この業務委託料と浄水場使用料は毎年19億円にもなりますが、その算定根拠は不明瞭です。

昨年9月県議会一般質問では、この業務委託料10%上乗せの根拠について、追及しました。
その直後に、佐倉市は印旛広域に値下げを求める要望書を提出。
それを受けて今年2月に、印旛広域は県企業局に「行政財産使用料及び業務委託料の
引き下げをお願いしたい」という要望書を提出しました。
これは、佐倉市にとっても、印旛広域にとっても、始まって以来のことで、極めて異例だそうです。

今回の質問では、浄水場使用料が「普通財産」の高いパーセンテージで計算しているので、
その根拠を示すようにと求めましたが、県は「18年前の厚労省の指示に従っているから、
下げられない」の一辺倒。

しかし、その根拠があやふやなため、こうなったらと、宮川伸衆議院議員にお願いして、
直接厚労省の担当者へのヒアリング設定してもらいました。
すると平成14年の水道法改正で第三者委託制度が確立されて、
水質検査などの条件をクリアしていれば、問題なし。
「法的な根拠はないので、県と印旛広域とで話し合って決めるように」とのことでした。
「国はこの件に関してコメントする立場にないと」のこと。
これには驚きました。県は「厚労省から指導が入ったので、普通財産の高い方のパーセンテージで
計算しなければならない」と強硬に言い張っていたのですから。

まさか、こちらが厚労省まで確認に行くとは思っていなかったようです。
長年、県の言い値で使用料、委託料を払ってきましたが、利用者に説明できる根拠が無いことが判明。
県は公営企業として住民の福祉の立場に立って、算定基準の見直しをするようにと、強く求めました。