「落ち着きがない」
「よくモノを壊す」
「すぐに嘘をつく」
…………………………………………
某日―。
友人の主婦を自宅に呼んで、呑み会。
10歳になる息子さんが問題児で、けっこうに真剣に悩んでいる―というから、小学校時代の通知表を見せてあげた。
冒頭に挙げた3つの評価は、その抜粋である。
通知表なんて、とくに小学生の場合は、本人というより親に向けられたもの。
だから「よほどのことがないかぎり」悪く書かないと思うんだよね、書いたとしても、ひじょうに柔らかな表現のはずで。
ということは、だ。
自分に関しては、「よほどのことがあった」といっていい。
自分でもそう思うもの。
イヤなガキだったし、
先生には漏れなく嫌われていたし、
こんなのが息子だとしたら頭狂いそうだし、
つくづく、かーちゃんはえらいな!! と感動さえするし。
「さすがに、こんな風には書かれないわけでしょう」
「…うん、さすがに」
「だったら、大丈夫じゃないの」
「……」
「もしかして、引いてる?」
「(苦笑)ちょっとね」
「まぁそうだよね、だから息子さんは大丈夫だって」
「でもこれは、地域とか、時代もあるんじゃないかな」
「たしかに、古きよき時代、、、だったのかもしれないけれど」
それから、こんなエピソードも披露した。
たぶん、小学校4年生のころだったと思う。
道徳の時間だったか、担任が「昔の侍は、切腹することによって自分の責任を負おうとした」という話をした。
それにいたく感動した自分は、「今までのおこないを反省しました。これからは、授業中に騒がないことを誓います」という感想文を提出した。
最後に、
―その誓いを破ったら、ぼくは切腹します―
と、書いて。
「切腹します」
ここで、予想どおり彼女は爆笑してくれた。
ちゃんぽんバカだと思う。
でもたぶん、書いているときはほんとうにそう思ったんだよね。
思っただけで、実際に「そう努めよう」という気はなかったのだろうけれども。
そのときの担任の返信が、どんなだったのかまでは覚えていない。
おそらく、「そう思う気持ちが大事だ」みたいなことを返してくれたのだと思う。
向こうもハナから信用していなかったのだろうし、前述したように嫌われていたのだから「あぁそうかそうか、はいはい」みたいに、事務的な対応をしたに決まっている。
出来れば実際に書いたノートを見せたかったのだが、通知表とはちがって、それは残していなかったようである。
残念!!
「ね、こんなヤツでも、とりあえず41歳までは生きているんだから大丈夫だって」
「(笑う)なんか、ちっぽけなナヤミゴトだったなぁって、本気で思えてきた」
「でしょう?」
あぁ、よかったよかった・・・のかな?笑
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(292)藤竜也』
「よくモノを壊す」
「すぐに嘘をつく」
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某日―。
友人の主婦を自宅に呼んで、呑み会。
10歳になる息子さんが問題児で、けっこうに真剣に悩んでいる―というから、小学校時代の通知表を見せてあげた。
冒頭に挙げた3つの評価は、その抜粋である。
通知表なんて、とくに小学生の場合は、本人というより親に向けられたもの。
だから「よほどのことがないかぎり」悪く書かないと思うんだよね、書いたとしても、ひじょうに柔らかな表現のはずで。
ということは、だ。
自分に関しては、「よほどのことがあった」といっていい。
自分でもそう思うもの。
イヤなガキだったし、
先生には漏れなく嫌われていたし、
こんなのが息子だとしたら頭狂いそうだし、
つくづく、かーちゃんはえらいな!! と感動さえするし。
「さすがに、こんな風には書かれないわけでしょう」
「…うん、さすがに」
「だったら、大丈夫じゃないの」
「……」
「もしかして、引いてる?」
「(苦笑)ちょっとね」
「まぁそうだよね、だから息子さんは大丈夫だって」
「でもこれは、地域とか、時代もあるんじゃないかな」
「たしかに、古きよき時代、、、だったのかもしれないけれど」
それから、こんなエピソードも披露した。
たぶん、小学校4年生のころだったと思う。
道徳の時間だったか、担任が「昔の侍は、切腹することによって自分の責任を負おうとした」という話をした。
それにいたく感動した自分は、「今までのおこないを反省しました。これからは、授業中に騒がないことを誓います」という感想文を提出した。
最後に、
―その誓いを破ったら、ぼくは切腹します―
と、書いて。
「切腹します」
ここで、予想どおり彼女は爆笑してくれた。
ちゃんぽんバカだと思う。
でもたぶん、書いているときはほんとうにそう思ったんだよね。
思っただけで、実際に「そう努めよう」という気はなかったのだろうけれども。
そのときの担任の返信が、どんなだったのかまでは覚えていない。
おそらく、「そう思う気持ちが大事だ」みたいなことを返してくれたのだと思う。
向こうもハナから信用していなかったのだろうし、前述したように嫌われていたのだから「あぁそうかそうか、はいはい」みたいに、事務的な対応をしたに決まっている。
出来れば実際に書いたノートを見せたかったのだが、通知表とはちがって、それは残していなかったようである。
残念!!
「ね、こんなヤツでも、とりあえず41歳までは生きているんだから大丈夫だって」
「(笑う)なんか、ちっぽけなナヤミゴトだったなぁって、本気で思えてきた」
「でしょう?」
あぁ、よかったよかった・・・のかな?笑
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(292)藤竜也』