Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

「あるある」いいたい

2017-08-26 00:10:00 | コラム
ずーいぶんと昔の話になるが。。。

友人に「映画化された、スティーブン・キングが原作の小説を挙げてみて」といわれ・・・

『クージョ』
『クリスティーン』
『デッド・ゾーン』
『トミーノッカーズ』
『ニードフル・シングス』

・・・と挙げていったら、

「おいおい、敢えてそういう、知られていないものから挙げるところ、いかにもらしくてイヤだな」

と突っ込まれた。

まぁ、そう突っ込まれることを期待して挙げていったのでそれで構わないのだが、

自分、そういう「いかにも」みたいなことをいわれることが多い。


―好きな映画をいくつか挙げて。

えっと、『タクシードライバー』と『アマデウス』と『天国と地獄』と、、、

―あぁ、もういい、もういい、みなまでいうな!


―格闘技が好きなん? いちばん好きなファイターは?

桜庭和志さんですね。

―あぁ、もう、いかにも寝技が好きなそうな顔してるもん。


みたいな。

「寝技が好きそうな」顔って、どんなだ!? とは思うが、当たっているので反論も出来ない。


きっと、それらのことが好き過ぎて、顔や図体にまで「出てきちゃっている?」のだろう。


芸人RG(トップ画像)が昔からやっている、「あるある」いいたいソングが好きだ。

映画監督ジェームズ・キャメロンの「あるある」を歌ったとき、

♪ シガーニー・ウィーバーに頼りがち ♪

と結んでいて爆笑したことがある。

そこまで意外と思わないところを指摘するところが、この芸の妙味だと思う。


それに倣い、「映画小僧あるある」をふたつほど。

いっておくけど芸になってないからね、けっして笑えませんよ・・・と、先手を打っておいて。


(1)○○年代とか、○○世代とかで論じがち

そうしたほうが、いろんなことを評し易いから、、、なのだけれども、なんでもかんでも区切ればいいってもんじゃないよね。

ちなみに自分は、70年代症候群を患う、スピルバーグ世代です。


(2)監督や作品名を非公式に略したり記号化したりする

ポール・トーマス・アンダーソンをPTA、クエンティン・タランティーノをQT、、、みたいに。

非公式というのがポイントで、そうすることによって、自身の映画愛を主張するようなところがあるんだな。


いい切ってしまえるのは、(1)(2)とも自分のことだからです。


キング映画化の最新作・・・『IT』予告編




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(235)』
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にっぽん女優列伝(26)石原さとみ

2017-08-25 00:10:00 | コラム
86年12月24日生まれ・30歳
東京出身

公式プロフィール

男たちのあいだでは、よく「綾瀬はるかと長澤まさみと石原さとみ、誰がいい?」なんて会話が展開されます。

3人とも年齢が近いし、みんな可愛いし、苗字が漢字で名前が平仮名っていう余計な? 共通点もあり、比較し易いのでしょう。

10年前の自分は、(1)石原 (2)綾瀬 (3)長澤 でした。
しかし現在は、(1)長澤 (2)綾瀬 (3)石原 に変わりましたね。

石原さとみ(いしはら・さとみ)さん、野暮ったさの残る10年前のほうが好みだったんです。

現在は洗練され、また、妙に色っぽいと評されるようになりましたよね。

それは間違っていないと思うのですけれど、その評価を受けて、やたらにそれを強調するようになりました。
少なくとも自分はそう感じて、ちょっとわざとらしいな、、、と。

あれです、昔、中山美穂がビールのCMで、美味さを表現するために指先を動かす演技をしたことがあって。
それがとても好評で、新しいCMではそれが異様に強調され、逆にわざとらしくなり、不評を買ったのに似ているというか。

わびさび、みたいなものでしょうか。
難しいですよね。





<経歴>

創価学園卒。

「世界で最も美しい顔100人」(TC Candler企画)の常連ランカーであり、それは頷けます。

ホリプロタレントスカウトキャラバン『ピュアガール2002』受賞。
これを機に本格的な芸能活動をスタートさせる。

それ以前に、「石神国子」名義で『船を降りたら彼女の島』(2003)などに出演していますが、公式には、映画俳優デビュー作は2003年の『わたしのグランパ』としています。


『北の零年』(2005)、『包帯クラブ』(2007)、『フライング☆ラビッツ』(2008)、『人間失格』(2010)、『座頭市 THE LAST』(2010)、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』(2010)、『漫才ギャング』(2011)、『月光ノ仮面』(2012)。

基本的にはメジャー映画のヒロインを演じることが多いですが、
『包帯クラブ』や『人間失格』など、冒険をしたであろうキャラクターもあって、その野心は買いたいです。

そういう意味で『貞子3D』(2012)、『貞子3D2』(2013)は期待したのですけど、大したことなくて残念な出来でした。
さとみさんは教師でなくて、まだ生徒役でいけたでしょう。

『カラスの親指』(2012)、『MONSTERZ モンスターズ』(2014)、『幕末高校生』(2014)、『風に立つライオン』(2015)、『進撃の巨人』の二部作(2015)・・・と、話題作への出演はつづけているものの、演技の評価は定まりません。

そんななかで代表作を挙げるとするならば、英語のアクセントがヤンヤいわれたものの、やっぱり『シン・ゴジラ』(2016)のカヨコ・アン・パタースンになると思います。



インパクトという意味では、ゴジラの造形と双璧でしたもん。
(褒めているんですよ!笑)


最新作は、最近まで公開されていた『忍びの国』(2017)。


色っぽいひとは大好きですが、ここまで強調されると、かえって色気なしのキャラクターを演じてほしくなってきます。


次回のにっぽん女優列伝は、石原真理さんから。

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明日のコラムは・・・

『「あるある」いいたい』
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にっぽん女優列伝(25)石田ゆり子

2017-08-24 05:30:03 | コラム
69年10月3日生まれ・47歳
東京出身

公式サイト


前回登場した石田ひかりで言及したとおり、個人的に、ひかりちゃんを「おかずのひとり」としていたことから、ほとんど同時にデビューしていた姉、石田ゆり子(いしだ・ゆりこ)さんに対しては、当時、どうとも思っていなかったのですね。

まぁ、アイドル的要素を全面に出していた妹とちがって、姉はどちらかというと「しっとり」を強調していたものですから、ガキには少し、大人に過ぎたのかもしれません。

ただ、その売り出しかたをつづけてきたからこその、現在なのではないかと。

メディア露出という点で、完全に姉妹が逆転しましたものね。
妹が家庭を優先し活動を控えたという面もありますが、いまの若いひとだと、姉が先にあって、「え、このひと妹さんなの?」みたいな感じでしょうから。




<経歴>

個人事務所「風鈴舎」社長。

姉妹そろって水泳が得意で、そんなこともあり? 沖縄キャンペーンガールに抜擢される。



88年のテレビドラマ『海の群星』(NHK)で女優デビューを飾り、同年の『悲しい色やねん』で映画に初登場。

関西のひとには大批判されたようですが、ゆり子さんの関西弁がかわいいです。

90年、北野武の監督第2作『3-4X10月』で柳ユーレイ(小野昌彦)の相手役を務める。



北野映画でいちばん好きな「大」傑作ですが、ゆり子さんは、ほとんど喋らないし、主人公にいいなりだし、女性キャラクターの「ありかた」として批判されてしまったのは、まぁ、やむなしかな、、、と。

『極道の妻たち 「最後の戦い」』(90)、『青春デンデケデケデケ』(92)、『彼女が結婚しない理由』(92)。

このあたりまでは、キャリアが途切れることはないけれど、とくに印象に残る演技はありません。

風向きが変わるのは、97年に入ってから。

宮崎爺の労作、『もののけ姫』で「サン」の声を務める。

TBSの連続ドラマ、『不機嫌な果実』で不倫に溺れる主婦を演じて好評を博す。

UAによる主題歌しか記憶に残っていなかったりしますが、自分も、濡れ場目的で観ていたのでした。


ともあれ。
これをきっかけに、映画出演も増えていきます。


『秘密』(99)、
『黄泉がえり』(2003)、『解夏』(2004)、『北の零年』(2005)、『四日間の奇蹟』(2005)、『ギミー・ヘブン』(2006)、『幸福な食卓』(2007)、『神様のパズル』(2008)、『誰も守ってくれない』(2009)、『MW―ムウ―』(2009)、『サヨナライツカ』(2010)、『おとうと』(2010)。

とはいえ。
なんとなく「しっとり」「おだやか」みたいなキャラクターが多いのは、未だそういうイメージが強いからなのでしょうか。

せっかく「夫以外の男とのセックスは、どうしてこんなに楽しいのだろうか」なキャラクターを熱演したのに、これはもったいない。

今世紀に入って以降も、『死にゆく妻との旅路』(2011)や『悼む人』(2015)、『僕だけがいない街』(2016)・・・と、作品の出来はけっして悪くないですが、もっと弾けたゆり子さんの演技を見てみたいのですよね~。

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Judgment

2017-08-23 00:10:00 | コラム
数年前のバラエティ番組だか教養番組? だかで、サッカーの審判がオフサイドの判定を「正確に出来るか」検証する企画があった。

結果は、約半数が「出来なかった」。

審判のレベルというより、ひとの限界っていうことかもしれない。
だからこそ、いろんなスポーツでビデオ判定が導入されつつあるのだろうし。

ヤンヤヤンヤアアダコウダと大勢で揉めるより、映像を確認すれば、そこに「事実」が「記録」されているわけだしね。


線を越えたかどうか・妨害したのか・故意によるものか、などなど。
それ以上に揉めるのが、いわゆる採点競技だろう。

体操やフィギュアスケートなんて、採点で揉めないことのほうが少ない印象があったり。

格闘技もまた、「場合によっては」採点競技となる。

「場合によっては」だが、その内訳は、ざっくりいえば「半分くらい」になるだろうか。


「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ」といったのは、五味隆典。

ちなみに自分のアマチュア戦績は、2勝2敗2分。

強いのか弱いのか、分からん?

自分でもそう思う。

そのうち判定決着は、3回。
3回とも、納得の判定だった。


さて、ボクシングの村田VSエンダムの再戦が10月におこなわれる。



取れたはずのベルトを「取りこぼした」印象が強い前の試合だが、あれは村田というより、彼のセコンドの作戦ミスだと個人的には思っている。

試合後ではなく、試合前に「1~2ラウンドは取られるかもしれないが…」とコメントしていた。

最初からポイントゲームと捉えていた向きが強く、KOは「チャンスがあれば…」程度にしか考えていなかったように感じた。

そう自分は、ジャッジの採点がどうこうと思わなかったんだ。
そんなこともあるだろう、と。


再戦は、本来の村田の強さを出し切れば勝てそうな気もするけれど、ひとつだけ「?」と思ったことが。

大金が動いている背景があるので、そういうわけにもいかないのだろうが・・・

ほんとうなら、村田のほうが敵地へ、アウェイに行くべきなんじゃない?

挑戦者なのだし。

ここで文句なしに快勝してこそ、ケチのついた前の試合をチャラに出来るのに。。。


もうひとつ、格闘技の話を。

日本時間の日曜日、米国でビッグマッチ興行が開催される。

ボクシング史上、最高のディフェンスを誇ったフロイド・メイウェザーと、MMAの世界で人気のコナー・マクレガーが戦う異種格闘技戦。




「異種」とは書いたが、ルールはボクシング。

素人のマクレガーが「ふつうに負けるだろう」というのが大方の予想で、自分も8割くらいそう思っている。

マクレガーが勝てるとすれば、序盤だという識者やファンの意見にも同意。

まぁ、世紀の凡戦みたいな展開にならなければ、自分もそれでいいです。


メイウェザーは、いっている。

「俺が判定で勝ったとすれば、それは俺の負けを意味する」


なるほど。

いい覚悟じゃない?


日曜日の朝―目の覚めるKOで雄叫びをあげるのは、どちらかしら?




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俳優別10傑 海外「ま行」女優篇(2)

2017-08-22 00:10:00 | コラム
~マデリーン・ストーのキャリア10傑~

現在よりも「はるかに」劇場公開映画をリアルタイムで観ていた90年代―自分と同年の映画ファンにとって、マデリーン・ストーは、憧れのハリウッド女優のひとりだった。

コスタリカの血が入っているため、黒髪だったというのもポイントが高く、まぁふつうに美人だし、脱ぎっぷりもよく、数々のメジャー映画でヒロインを演じている。

現在58歳、少し前にテレビシリーズで「怖いひと?」を演じていたが、こういうひとになら怖い思いをさせられてもいいな、、、と思ってしまうのは、自分の世代ならではの、映画的記憶が刻み込まれているから・・・なのでしょう。


(1)『12モンキーズ』(95)



ブルース・ウィリス、ブラッド・ピットの共演によりヒットした・・・とされているけれど、物語そのものも、テリー・ギリアムの演出も第一級のSF。

ストーの美しさがまた、このドラマの哀しみを際立たせている。

(2)『張り込み』(87)

コメディ色の強い刑事アクション。

深刻な内容の出演作が多いなか、ストーの笑顔が堪能出来る珍しい作品ともいえる。




(3)『ラスト・オブ・モヒカン』(92)

走って走って走りまくる、デイ=ルイス様の相手役を好演。

(4)『ショート・カッツ』(93)

ロバート・アルトマン得意の群像劇。

ティム・ロビンスの妻を演じた。

(5)『不法侵入』(92)

レイ・リオッタが狂うのも頷ける、魅惑の隣人を熱演。



(6)『バッド・ガールズ』(94)

女子を中心に描く西部劇。

それぞれの女優が好演していて、もっと支持されてもいいのではないかと。




(7)『リベンジ』(90)

絶頂期にあったケビン・コスナーの相手役を務める。

ラブシーンが話題になり、自分もそれ目当てで観た。

(8)『瞳が忘れない/ブリンク』(94)

白内障を患ったヒロインを演じる。



こういう役どころは、俳優さんたち気合いが入るのだろうなぁと。

(9)『将軍の娘/エリザベス・キャンベル』(99)

トラボルタと共演、タイトルのとおり軍が絡んだサスペンスだが、ちょいと演出が雑なのが残念。

(10)『チャイナ・ムーン/魔性の女 白い肌に秘められた殺意』(94)

日本では劇場未公開ではあるものの、エド・ハリスやベニチオ・デル・トロと共演し、見どころが多いサスペンスに仕上がっている。

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明日のコラムは・・・

『Judgment』
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