fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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「童子」横浜句会句集『浜童子Ⅱ』

2022年10月31日 | 本の紹介
 

所属している「童子」の中に、いくつも句会がありますが、横浜句会が第2合同句集を出されました。
 すごい団結力!
 
 みんな来てみんな帰るやお正月  
 春の夢ところどころをありありと    増田真麻

 日の差して噴水嵩を増しにけり     石黒浮木
 着けばすぐ戻る渡船や日向ぼこ     いとう紫
 波荒き隠岐より牡蠣の届きけり     井上習子
アロハシャツ遅れ来てよく喋ること    大橋マンネ
 知恵の輪の如くに茅の輪くぐりかな   亀村唯今
 ふところに駆け込み寺や山眠る     木下木人
 母おぼろベッドの端におはしては    草野ぐり
 野遊や逆立ちの子の足支へ       窪田遊水
 ひとつづつことりことりと浅蜊煮え   さとう亜麻衣
 くつさめも老けるものかな兄来たる   滝ノ川愛
 涅槃図の隅々までも見届けぬ      竹内怜子
 ふと覚めて腓返りや残る月       ともりもと
 あとずさりしつつ見上げる巣箱かな   槇 明治
 浮寝鳥さざ波立ちし日溜まりに     三上まる子
 左義長やペルリ上陸せし浜辺      吉川康則


 最後に吟行地ごとの句をまとめているのも、とてもよかった。
 よく知ってる方も、数回お会いした方も、一度だけお会いした方も、一度もお会いしたことのない方もいる。
 句座っていいな。俳句はやっぱり座の文芸だなと痛感。