6日に、第4話が掲載になった「アンティークショップ『森の巣』」。
毎回、森の巣に持ち込まれた物が不思議や物の本質を見せてくれるという流れになっています。
第1話「ストレンジバード」
第2話「スネークキャンドルスタンド」
第3話「つるバラのペン」
第4話「ボビンレース」
そして、今週が、
第5話「カーテン屋『森』」となっています。明日の夕刊ですね。
第3話では、老人が少年のフィギュアを置いていきます。このフィギュア、実は2016年に偕成社から出たアンソロジー・タイムストーリー『1週間でおれをふってください』に収録された「七日夢(なぬかゆめ)」に出てくる少年です。
七日夢を書いて掲載されたのは嬉しかったのですが、ホラーで、最後救いがなく終わっていました。そこが実はずっと気になっていたんです。箱庭にとらわれた少年を救い出したい。その気持ちを今回、果たすことができました。後日譚というわけです。
このように、「アンティークな森の巣」には、いろいろ他の作品と関連したものを書いている部分があります。
スネークキャンドルスタンドの精、オンブルとルミエールは、今書いている『家守神』シリーズで出そうかと思っていたキャラでした。でも、いろいろあって、他のものにしたので、こっちで登場してもらったというわけです。
今週の第4話に出てくるボビンレースは、俳句の先輩でボビンレースに夢中になっていた方のお話を聞いたことがきっかけになって生まれたものです。今年の春、そのレースを見せていただきました。物語では直接は出てきませんが、そのように実際に見たり、聞いたりしたことが種となっています。
第5話には、主人公の母がカーテン屋だったことが出てきます。これはずっと以前書いていた短編ファンタジーが元になっています。なかなか発表の機会がなかったのですが、ここで、使うことができました。私の実家がカーテン屋(内装業)で、母はカーテンを縫っていたのです。名前も同じ「ノブ」さんです。秋田の施設にいる母です。
古山拓さんの絵が毎回楽しみです。
12回まで、東北地方の方、ぜひ、お楽しみください。