森くま堂さんが、「神話のはじまり」として、1巻「カヨが聞いた声」の書評を書いてくださいました。
全てを書きたいのですが、そうもいかないので、一部分だけ。
神にたよらなければならないほど怖ろしい物に対峙したとき、カヨは自分にある恐ろしい物を自覚する。この巻は二巻、三巻へと続くはじまりの書である。
人々の喜怒哀楽、信仰、襲いかかる大きな力などが折り重なる長い時、時代時代の光と影が巧みに織り込まれた分厚い緞通、その最初の糸がことんと織られた瞬間に、読者は立ち会うことになる。
森くま堂さんの考察は、土偶の一説にも及び、「神話とは過去を記すと同時に未来を強く思う物語である。現代の混迷を、重層的に過去を描くことで、おおぎやなぎは未来への夢を開こうとしているとも考えられる」と。
これは、『オオカミのお札』を書いていたときは意識していなかったけれど、去年から今年にかけて書いていた別作品で、悩んでいたことです。深層意識にはあったのかも。森くま堂さん、すごい。
ありがとうございました!!
また、私は、戸森しるこさんの『理科準備室のヴィーナス』の書評を書かせていただきました。タイトルは、「危ういベクトルに、翻弄される」。
今号も熱く、そして厚く、昨年の大会推薦作及び投稿作品が掲載されています。そして、厳しい作品評も。これは、斜め読みなんて絶対できない。しっかり読んで、考えます。
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