『しゅるしゅるぱん』は、私のデビュー作ですが、最近この本を読み返したという方がいらっしゃいました。感謝! それで言われたのですが、中に三枝面妖という妖怪作家が出てきます。その著作『面妖な日々』に、蝦夷のことや田村麻呂のことを書いてあったというのです。
全く忘れてましたよ。
読み返してみたら、あったあった。
かつて、この地には蝦夷という民がいて、坂上田村麻呂率いる朝廷軍との戦いがあった。そのとき、一人の蝦夷が逃れてこの川の中の岩の上ではてた。それ以来、その岩はあの世とつながっている。・・なんて感じです。
物語の舞台のひとつである「一畳岩」の由来を作り上げていたのです。
あの世とつながっている石というのは、今住んでいるところの近くのお寺さんにあります。やはり武士が逃れてそこで果てたという由来です。それと、岩手の「猿が石川」という川には、蝦夷と朝廷軍の戦いで多くの死人が出て、川が真っ赤になったといういわれがあります。そんなものを頭の中でドッキングするというのが、私のよくやる手法。
『しゅるしゅるぱん』の出版は2015年ですが、あれは6年もかけて改稿したもの、10年くらい前、蝦夷と朝廷の戦いというのを、あの地で感じていたんだなあ。
ところで、三枝面妖と『面妖な日々』、今年出る予定の本に、ちら出ししています。まだ原稿がしっかり仕上がっていないので、最後の最後にカットということもあるかもですが・・。福音館さんではない出版社さんから出す本で、このように他の作品の要素を出せるって、なんか、いいです。わくわく感がアップ。
ああ。三枝面妖の子供時代を書いたものがあるんだけどなあ。これも、読み直してみよう(原稿ね)。
仙台在住児童文学作家佐々木ひとみさんが、『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』のレビューを書いてくださいました。・・・「つれづれ草紙」 佐々木さん、ありがとうございます!!
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