高田由紀子さんの新刊です。
表紙には5人の子どもが描かれています。女の子は3人。真ん中にいるのが主人公のあおば。クローバーを手にしています。寝そべっている子は、風花ちゃん。横にいる実里のお姉ちゃんです。風花ちゃんが手にしているのは、四つ葉のクローバーです。
タイトルにもあるとおり、このクローバーが物語を象徴しています。
四つ葉のクローバーは見つかるとラッキーといわれていますが、それは逆にいうとふつうではないということ。
風花ちゃんは、ダウン症という障がいを持っています。つまり、クローバーでいうと、四つ葉のような存在なのです。
物語はあおば視点で、初めて出会うダウン症の子の様子、その家族のことを丁寧に描いています。そこにはあおばの心の変化、後ろにいる男の子たちの反応もしっかりとあり、目を背けていません。
ノンフィクションではなく物語として、障がいを描くのは、勇気がいることです。ただ調べるだけでは、薄っぺらくなってしまいます。その子にしっかりと寄り添わなくては。高田さん、がんばってらっしゃるなあ。
高田さんは、とてもわかりやすく、物語を書ける方。きっとたくさんの子に読まれる本になると思います。いえ、なってほしいです。
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