我が家のおじさんは、
パンが好きだ。
それも、とびっきり硬いパンが。
おはようございます。
そんなおじさんが、たまに買ってきてくれる
お気に入りのパンに、いつも手こずるのです。
私は、長い間、包丁1本でやってきた。
ペティーナイフとか出刃包丁とか、パン切り包丁など、
そんなものは持っていない。
包丁1本で、何でも切リ抜けてきた女だ。
幾度の引っ越しも、包丁1本さらしに巻いて、
流れてきました、この街に。
そんな私の元にやってきた、バケット乃介。
私は、まず腰を落とし、立ち位置を確かめる。
納得いくまで確かめたならば、
右手に握り締めた包丁を、頭上に掲げ
そして一気に振り下ろす。
必殺:稲妻剣法だ。
が、しかし、バケット乃介も負けじと踏ん張る。
出た、焼き目が勝負の真剣白羽取り!
この状態で、
決して包丁を捕らえて離さぬバケット乃介に対し、
素早く金太郎の体位に切り替え、
秘儀:巻き割りで、力の限り叩き割るんだ。
そんなある日、
帰宅したおじさんは、
ガンガンガンと激しい音を立てながら、
無の表情でパンを叩き割る金太郎を目撃して、
恐怖の表情を浮かべたまま、
ただただ、呆然と立ち尽くすのだった。
そんなおじさんは、心がとても優しい。
だから私のブログのためにと
ネコの可愛い瞬間を
撮影してくれようと、奮闘しているのだ。
それでは、参りましょう。
おじさんキャメラマンの作品の数々を・・・
「眼を凝らして、見てごらん」
足の後ろに、可愛いネコが居るだろう?
「眼を凝らしたって、無駄なんだよ」
どうやったって、無駄なんだよ。
「ホラーな昼下がり 3章」
可愛い瞬間のはずだった。
いやいやいやいや
怖い怖い怖い怖い!
もっと、早く手を伸ばそう。
案外、素早いおじさんより、
早く、もっと早く、
カメラに手を伸ばそう。
そう固く心に誓う、おかっぱなのでした。