今日から、6月だ。
ということは、梅雨も来るのかな~?
6月は、きくさんだーーー!
きくは、猫が大っ嫌いな猫だったなぁ。
おはようございます。
お久しぶりのきくよ。
おい、ぶさいく(おかっぱの事)!
肝心の目力が隠れとるやないか!!
そう、あたしは、うめさん以外の猫が大っ嫌いだったわ。
あたしは、うめさんが居れば、それだけで幸せだった。
100歩譲って、よねは居ても悪くないと思っていたけど、
豚ゴリラ(おかっぱの事)のせいで、あたしは大変な一生を過ごしたわ。
母親とはぐれたあたしは、だからって泣かなかったわ。
人間なんかに捕まって、どこに連れていかれるか怖かったけど、
歯を食いしばってた。
連れていかれた家では、ふわふわな大きな猫が居て、
うわっ、やられるって思ったけど、ふわふわは優しくあたしを舐めてくれた。
それが、うめさんよ。
そして、あたしに囁いたの。
「いいかい?あの人間といれば、
お前はもう決して、腹を空かせて泣くことはないんだよ。
何も気を使う必要はないさ。
お前は、ここでお前らしく生きて行けばいいんだ。」
だから、あたしは、あたしを貫いたわ。
土気色したカナヅチカッパ(おかっぱの事)は、嫌がらせのように
猫を次から次へと連れてきた。
生ける屍(おかっぱの事)は、
その都度、あたしに土下座してたもんだわ。
怒鳴り散らすあたしに、おろおろしちゃってさ。
さすがトンチンカン出っ歯(おかっぱの事)だ。
自業自得だって、何度も言ってやったわ。
あたしの事なんて、いつも放ったらかしてさ。
本当は、腹が痛い時だってあったし、体がだるい時だってあった。
歯が痛くって、抜けちゃった時もある。
それでも、おおざっぱ部門無差別級チャンピオン(おかっぱの事)は、
何にも気付かないで、ボケッとしていたわ。
あたしを連れてきたくせに、役立たずめ。
単細胞より単細胞(おかっぱの事)なんかに頼ってられないから、
あたしは自分の事は、自力で乗り切ってきた。
でも、
うめさんが居なくなって、あたしは混乱した。
心の支えが無くなってしまった。
泣いたわ。
腹は減らなくても泣けるんだって、初めて知ったわ。
みるみる弱っていくあたしを見て、
細目(おかっぱの事)は、ほっそい目から、ぽろぽろ涙を流してた。
泣くだけで、あたしの事を慰める術も持っていやしなかった。
そして、
あたしは、ついに狭い部屋に閉じ込められた。
あの、へっぽこ大臣(おかっぱの事)、ついにあたしから逃げたか!
そう思ったわ。
気持ちは楽になったけど、
なんだか、体はどんどん重くなっていったの。
どうしてだろう?ってあたしとしたことが、ちょっと不安になったわ。
油断して、死にぼくろ(おかっぱの事)に頼ってしまった。
不覚だったわ~。
無理やり、ご飯を食べさせられてさ。
殺すぞーって言っても、聞きゃしないんだもん。
ある日、うめさんの声がしたわ。
「きくや、そろそろ、こっちに来るかえ?」って。
そうね、そろそろ行こうかな。
そう思ったけど、あいつ(おかっぱの事)には教えてやらなかった。
その代わりに、一晩添い寝してやったの。
ありがとうなんて、言わないわ。
だってさ、あたしの亡骸に、
こんな変なもん、着せるんだもん。
カッコい悪いだろうがって言ったけど、
結局、メス豚ゴリラ(おかっぱの事)は、あたしの声なんて聞きゃしなかった。
まったく大変な一生だったわ。
今でも、あたしの名前呼んでは、泣いていやがる。
もう忘れろって言ってんのに、それも聞きゃしない。
今、よそのお家でも、さまざまに、
踏ん張ってる猫さんとそのご家族がいるようだわね。
あたしは、
猫もブサイクおっかさん(おかっぱの事)も大っ嫌いだけどさ、
猫達と人間達に、一言だけ言わせてもらうわ。
頑張れ!
みんな、頑張れ!
おかっぱ「二言ですやん?」
黙ってろ!この目くそ鼻くそめ!
〆なのに、ピンぼけとるやないか!!