うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

母と娘の真剣!

2021年12月19日 | カズコさんの事

週末は、

母さんを家から連れ出す。

 

おはようございます。

認知症が進行するにつれ、

母さんは外へ出かける機会を失った。

1人で出かけさせる訳にはいかないし、

せっかちな父さんと一緒に買い物に出かけたって、

ゆっくり店内を見たい母さんは、つまらない思いをするだけだ。

 

言うまでもなく、ウォーキングや体操のような健康促進運動なんて、

呑んだくれの母さんには、理解できない。

それは認知症のせいじゃない。

アナーキーなかずこのエナジー維持は、昔っから酒と煙草なんだ。

「わし、もうあかんわ。

体中が、ガタガタで上手い事歩けんようになったで、

こりゃ、お迎えが来とるんに違いない。」

二日酔いの母さんは、そうボヤくが、

先週行った健康診断では、パーフェクトな健康体だ。

血管年齢なんて、67歳だ。

それはもはや、私の血管年齢より若い!

 

死なない。

かずこは、まだ全然死なない。

 

ならばと、私は週末、

母さんの足腰の運動とストレス発散になればと思い、

母さんを買い物に誘うようにしている。

昨日は、ユニクロへ行った。

母さん初めてのユニクロだ。

ヒョウ柄とラメと毛皮のコートが好きな母さんが、

ユニクロで楽しめるのか不安だった。

店までは、母さんの言うようにヨレヨレとしか歩けなかった。

が、しかし、

店に入った瞬間、母さんは私を追う抜いて、

すすすーっと縦横無尽に店内を見て回る。

楽しそうというより、真剣な眼差しだった。

私はしばらく、そんな母さんの後ろ姿を眺めていた。

 

「こんな気持ち、昔もあったな。どんな時だったっけ?」

 

思い出した。

うんこだ。

うんこを保護した当時、うんこは生後4~5日の赤ん坊だった。

そんな赤ん坊を育てるというのに、

私は仕事を抜け出すことなど出来ない環境にいた。

すなわち、うんこを10時間を超える放置状態で育てた。

今の私には考えられないことだ。

最悪な環境だ。

低血糖・低体温・脱水に陥ってもおかしくない環境の中、

それでも、うんこは凄かった。

 

急いで帰って、まず生存確認だった。

 

声だけ掛けて、

急いでミルクを作ると

飲みに飲みまくった。

息継ぎ無しで100メートルは泳げる勢いだ。

 

おかっぱ「この子、すごいね」

うめ「凄まじいわね」

 

そんな綱渡りみたいな日々を過ごし、

ある日、いつものように息を切らせて帰宅すると

勇ましい立ち姿で、私を待っていた。

うんこが、初めて自立した日だった。

 

その翌日には

うんこ、初めて歩いた!

プルプルさせながら、ゼンマイ仕掛けみたいにぎこちないが、

うんこは真剣な眼差しで歩く

 

歩く、歩く!

 

哺乳瓶まで一直線だ!

笑っちゃった。

私は、笑っちゃったけど泣いていた。

 

洋服をあれやこれやと見回る母さんの後ろ姿が、

あの時、うんこを眺めた日に、なぜかすごく似ていたんだ。

 

さて、我が家にも真剣なのがいた!

おたまのご飯を食べたい、あや。

 

ぶっ飛ばしてでも奪いたい、真剣なあや

 

おたま「凄まじいだ。おら、どうしたらいいんだ?」

私は急いで、あやにお代わりを出した・・・。

 

※生後間もない猫は、大変か弱い状態です。

哺乳の間隔を長時間空ける行為は、

子猫の生存確率を著しく下げてしまう、危険な行為です。

断じて、お薦めする行為ではないことを、ご理解ください。