うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

青空の奇跡

2022年04月23日 | うんこの事

休日になると、

あやが容赦ない。

 

おはようございます。

ドカッと乗ってくるものだから、

トイレにも立てやしない。

 

あやの凄い所は、平日にはこういうことをしないところだ。

あやは、非常に頭のいい猫だ。

元々、分かりやすい性格で、甘えたいとなれば、素直に甘える。

ただ、こんな風に膝に乗るタイプではなかった。

こんなことをするようになったのは、うんこが逝ってからだ。

そして面白いことに、うんこと同じような乗り方をする。

 

うんこが逝って、半年が過ぎた。

私は、この世の終わりかのような顔で延々と泣いていたのに、

最近は、めっきり泣かなくなった。

あの時に涙が枯れてしまったのかもしれないと思うくらいだ。

でも、枯れてなんていない。

あくびするだけで、涙は出るのだから。

ただ、うんこを思い出しても、いちいち涙は出なくなった。

 

うんこの大事なネズミさんを、我が家に残したおかげだろうか。

あやがうんこみたいに甘えて来るからか、

うんこが可愛がった、たれ蔵が元気でいるからかもしれないし、

単純に、のん太が極端なかかぁっ子だからかもしれない。

「のんちゃんが、可愛く寝てるよ~」とおじさんがカメラを構えると、

こんな顔で睨んでいて、笑っちゃうからかもしれない。

それより、おたまが、どんどん心を開いて行っている気がするからか。

 

「うんこの奇跡は、終わった」

私の人生が丸ごと全部、うんこが起こしてくれた奇跡のように感じていたから、

だから、私の人生も終わったような気がして、

それでも容赦なく、きちんと昇ってくる太陽が恨めしかった。

窓から見える朝の空が奇跡みたいに青いのに、

うんこが隣にいないだなんて嘘みたいだった。

私の人生が丸ごと全部、嘘だった気がして怖くなって泣いた。

 

だけどいつからか、朝の空が、

今日みたいに青くても、私はもう泣かなくなっていた。

ネズミさんが、机の上にあるからだろうか。

あやを膝に乗せて、窓から空を見ているからだろうか。

たれ蔵とおたまが、なんだか楽しそうに追いかけっこしているからか、

のん太が、じとっとした目で、かかぁを恨めしそうに見ているからかもしれない。

ただ、どういう訳か、猫らに

「ありがとね」と言うと、その時だけは涙が出るようになった。

この世は、なんとも上手くできているものだね、うんこよ。