うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

ほんのわずかなズレで泣く

2019年02月16日 | 日記

私が暮らす街は、今

めまぐるしいほど変化し続けている。

 

おはようございます。

おとぎ話に出てきそうな小川は、命を感じぬドブになり、

木々や草花を生かし続けた大地は、

鉄の杭で、深く打ち抜かれていく。

穴ぼこだらけで、ぬかるんだ大地は、

まるで血を滲ませているようで、痛ましい。

朝は居た木が、夕方戻って来た頃には居なくなり、

私は、その変化についていけない。

 

私は、原っぱを眺めるのが好きだ。

じっと眺めていると、風がそよぎ、

その拍子に蝶々がふわりと飛び立つ、春の原っぱが好きだ。

夏になれば、いつの間にか、

見たこともない木のような太い幹をもった草が生え、

恐る恐る近付いてみると、その幹に小さな虫がびっしり居て、

悲鳴をあげそうになりながらも、観察せずにはいられない。

秋には、控えめな色の小さな花が咲き、

美しい虫の音があちらこちらから響いてくる。

少しでも足音を立てると消えてしまうから、

私は、しばらく動くことが出来なくなる。

私は、そんな原っぱが好きだ。

しかし、この冬で、その原っぱも無くなった。

私は、どこを見て、春を知ればいいのか分からなくなり、

ふっと不安に襲われ、泣きそうになった。

 

そして、道路も、工事で通行止めだらけだ。

その変化にも、ついていけないのだ。

昨日はついに、私は、家へ帰る道を失った。

警備員さんに、回り道へと誘導され、気付けば迷子になっていた。

すごく近所なのに、迷子になった。

細い路地に入り込み、更に、道幅が細くなっていき、

見える先が、とてもじゃないが、車が通れる幅ではなくて、

はんぱねー不安に襲われ、泣いた。

急いで携帯電話で実家に電話した。

実家は、私が暮らす家のごく近所だから、

父さんなら、きっと分かるだろうと思ったのだ。

「父さん、父さん、助けて!迷子になってる、助けて!」

父さんは笑いながら、おそらく酔っぱらっていたのか、

ご陽気で呑気な調子で言った。

「おまっ、なーんで迷子になるんや?

わしも、さっき帰って来たけどよ。

そんな通行止めになってなかったぞ。ひっひっひ」と。

電話の向こうの母さんの笑い声も聞こえる。

おい、笑うな!

いい歳して迷子になって泣いてる我が子を、笑うんじゃない!

そう思ったが、

「どこにおるんや?」と聞いてくれても、

「知らん、分らん」としか言えない自分に、呆れた。

頼るのは諦めて、自力で帰るまで小1時間を要した。

歩けば3分も掛からない場所から、小1時間だ。

疲れた。

 

17時頃、父さんが使えた道が、

17時半、私が通る頃、通行止めになっていたという事か?

そんなご無体なことってある?

ほんのちょっとのズレで、泣くことになるなんて。

ほんのちょっとのズレくらいで・・・

と、私は、普段から、

ほんのちょっとのズレで、泣いていることが多いという訳だ。

爪とぎケースのサイズと、買ってきた爪とぎが、

ほんのちょっとズレてるだけで、人はなぜ、泣きたくなるのだろう。

なぜかって?

これもだし

 

こっちのもだ。

どれもこれも、サイズが微妙にズレてんだかんね。

全部、ズレてるかんね。

そりゃ、泣きたくもなるよね。

 

うんこさん?

なんで、こうなるの?

うんこ「他にもあるわよね?」

 

これの事か?

頂き物の薄っぺらいコルク製のコースターを、

3枚ボンドでくっつけてカスタマイズした作品だ。

見て、微妙にズレているでしょ?

 

ほら、丸い方も、ズレてるよ。

すごく慎重に、重しを乗せて接着させたから、はがせないよ。

気付いた時は、もう手遅れだったよ。

う~ん、これは・・・

自業自得だな!

 

しかし、そうだけとも言えない。

先日、靴下を通信販売で注文して届いたら、

素敵な箱に入っている。

あら、素敵~っと言おうとしたが、

ねえ、サイズ感!

箱のサイズ感、なんかズレてるよ!

 

そして、我が家の猫にも、気になるズレがある。

あやとおたまだ。

共に、大き目な猫で、体長体高も、ほぼ同じなのだが

この顔の大きさの違い!

あやが、小顔なのか?

おたまが、デカ顔なのか?

どっちが、正しいのか、考え込んでしまうよね。

ちなみに、体重は、

小顔のあやが6キロ、デカ顔のおたまが4キロ。

ここも、なんだか、ズレている。

さて、今日は、歯医者に行かなければならないが、

果たして私は、家に帰って来られるのだろうか?

乞うご期待!


タネのないマジック

2019年02月14日 | 日記

昔から、

有難い事に、バレンタインの日は、

私にとって、贈る日ではなく、貰う日だった。

 

おはようございます。

彼氏のために作った、ついでに。

旦那さんのために買ってきた、ついでに。

買い物行ったら売ってたから、ついでに。

と、とかく優しい女性たちから、ついでに貰ってきたのだ。

父さんも以前は、よく行きつけのスナックで貰ってきては、

それを私が貰ったから、ここでも貰い癖が付いた。

今年も、隣のデスクの熟女さんから、

一昨日、やっぱり、買ってきたついでに、早々に貰った。

さて、実家の母さんは、

パチンコで勝ったついでにチョコを貰ってきてくれるのだろうか?

健闘を祈っています!

 

そんな母さんは、頭が柔らかい。

先日、実家でテレビを観ていた時だ。

マジシャンが華麗なテーブルマジックを編集無しで披露する。

手のひらに乗せたカードをぎゅっと握りしめた瞬間、

そのカードが、テーブルにパッと瞬間移動するというマジックだ。

本当に、パッとカードが現れちゃうんだ。

こうなると、もうパニックだ。

私も母さんも父さんも、瞬きもせず観ていたのだ。

私と両親は老眼だ。

老眼は近くは見えづらいが、ある一定の距離を取ると

とたんにバッチリ見えるようになる。

だから、いつも、各々のテレビとの適切な距離を保って観ている。

父さんはソファーで、母さんは台所で、

私は、その間の距離で立ち見が、もっとも観やすいスタイルだ。

異様な光景だし、ばらついて見えるが、我々の心は一つだ。

そして、3人とも、確かに観たのだ。

パッとした瞬間で現れる、その様を。

 

 

どゆこと?

ねえ、どゆことなの?

 

私は、誰に聞くでもなく、そう何度も呟いていた。

すると、台所で大根をおろしながら、母さんは言った。

 

「これよぉ。

上から隠しとる特殊なカメラで、テーブルに写しとらんか?

本物のカードじゃなくて、写真みたいなもんやないか?」

 

母さん?

母さんったら・・・

すげー!

絶対、そうだと思うーーー!

 

マジックは、タネがある。

しかし、我が家のイリュージョンは、タネがないのだ。

これ、どうなってるんでしょうね~?

26センチ×29センチの紙袋に、すっぽり入る猫。

 

私の手で比較してみても、けっこう小さい袋です。

そして、入っているおたまは、我が家では体長体高最大だ。

普通に大き目の猫だ。

 

うんこと比較

 

よねと比較。

あっ、この時も、おたま入ってます。

 

どうなっちゃってんでしょうね~?

見ても、どうなってんだか分かりませんね~。

 

おたま「余裕だぞ」

 

うんこ「うんちゃんも、入りたい」

それは、タネを仕込まんと無理な気がする。 


もろげー?

2019年02月12日 | よねの闘病記録

時刻5時45分から、現在6時半。

パソコンを立ち上げてから、

ここにたどり着くまでに、約45分かかったという訳だ。

我がパソコンのスピードが、もろげー遅い!

もろげー遅いんですけどーー!!

 

おはようございます。

朝から叫んでいたのだが、もろげーって何だろう?

方言なのだろうか?

なにげなく使っていた言葉だが、もろげーって

どこから来たんだろう?

ちなみに、「ものすごく」という意味なのだが、

私は、なぜ、いつ、どこで、

ものすごい時、もろげーと叫ぶようになったのだろう?

かといって、偉業を成した人に対して、

「あなた、もろげーですね」とは、言わない。

そういう時は、「すごいですね」と言える大人だ。

皆さんは、もろげーって言いますか?

 

と、話は変わるが、

日曜日は、マンションの定例清掃の日だった。

まさに、もろげー寒い日だった。

上の階に住んでいる住人の女性にも、猫飼いさんがいるのだが、

「猫ちゃん、お元気ですか?」と聞いたら

「うちの子ね、腎臓を悪くしてて、

最近ついに食べなくなってきたの。

仕事中、留守するのが、心配で心配で。

もう19歳だから、いつどうなるか、分からなくって」と。

私は、老猫であることは以前から知っていたが、

まさか、そんなお歳だったとは知らなかった。

思わず「えぇぇ、19歳?すごいすごい!」と言ったが、

その時も、もろげーは使わなかった。

これは、意識的にではなく、無意識にすごいと表現した。

ますます、もろげーの用法が分らなくなったが、

「春になって暖かくなるまで、ゆっくりしてて欲しいね。」

なんて言いながら、励まし合った。

 

そんな我が家のよねさんも、ここのところ、

ガタンと体重が落ちた。

嘔吐する事も増えてきたように思う。

輸液治療の回数は、目立って増やすと、

よねさんが頑張っちゃって疲れちゃうといけないから、

こっそり、通院の間隔を縮めるようにしてみた。

こっそりね、バレん程度にね。

そうしないと、もろげー不機嫌になるからね。

不機嫌になり過ぎると、体調崩すもんな、よねさん。

留守中も、大丈夫だよね。

 

あやも見てるし、淋しくないな。

 

ほら、うんこも近いぞ。

安心だな。

 

2匹とも、なんか、微妙な距離感で凝視してるぞ。

よねさん?

淋しくないよね?

 

よね「鬱陶しいよね」

だろうな~。

もろげー鬱陶しそうだな~。


九死に一生の経験が多い時点で、運は良くないと思うのね

2019年02月10日 | 日記

私は、決して運に恵まれた人間ではない。

ただ、九死に一生運は、ある方なのかもしれない。

 

おはようございます。

あぁぁ、もうダメだ~の手前の結果を得ることが多いのだ。

ハンバーガーショップで、

お持ち帰りした紙袋を持ったまま、ドブにはまった時もそうだった。

深いドブに片足をごっそりはめて、恥部を強打した。

ただ事では済まされない痛さだった。

あぁ、もうダメだ~っと叫ぼうとしたが、

紙袋は何事もなかったかのように、安定を保ったまま、

私の手に乗せられていた。

ドブにはまったまま、

「すごくない?これ、すごくない?」と友人に言ったものの、

もはや、そんなことは、どうでもいい!

私の体はどうなんだ?

私の恥部は、どうなってしまったんだ?

と、恐る恐るドブから脱出し股を確認したところ、

ジーパンがバッサリ破れていた。

さらに目を凝らすと、恥部は無傷だった。

わお、九死に一生!

 

行ってきますっと言って玄関から出て2秒後、

マンションの階段を転げ落ちた時もそうだった。

映画、蒲田行進曲の階段落ちのヤスに負けず劣らぬ落ちっぷりだった。

ただならぬ音に気付いた母さんは、玄関のドアを開けて見ている。

私は思わず、「銀ちゃん、かっこいい」と呟こうかと思ったが、

心配そうに見ているから、

「映画のワンシーンみたいだった。うふ、うふふふふ」と

ヘラヘラしながら降りた階段を再び戻った。

しかし、タイツ越しでもハッキリ分かるほど、スネが腫れていて、

あぁダメだー折れてる!と確信したが、レントゲンでは折れてなかった。

医師も

「これは、さすがに折れてるかと思いましたが、折れてない。

打撲以外、傷もないし、運がよかったですね」と言うから、

「はい、九死に一生運がいいんです」と、

どんなもんだいと言わんばかりの自慢顔で、のたまった。

 

そんな私は、先日、ついに、この運を人助けに使えたのだ。

職場の隣の熟女さんは、コンビニで売っているスピードくじに、

毎週600円を払って、ハズレを出していた。

だから、自分のデスクに置いている500円貯金箱に、

いつまでたっても500円玉が入れられないのだ。

私のデスクにも、同じ貯金箱が置いてあるのだが、

その2つの貯金箱は、熟女さんが買って持って来てくれた物だった。

私が100均で、一向に貯金箱が見つけられないから、

熟女さんが見かねて、買ってきてくれたんだ。

それなのに、本人は、500円玉が入れられない。

その横で、毎日のようにガチャコンと音を立てるのも、

少し心苦しく思えてきた私は、

くじを諦めかけていた熟女さんに、とうとう宣言した。

「今日は、私も600円くじ、引いてみる」と。

「熟女さんが欲しがっているぬいぐるみを、

わしの生涯のすべての運を使ってでも、当てて進ぜます」と。

 

こうして、私達はお昼ご飯を買いに、コンビニへと向かった。

熟女さんは、今日当たらなかったら、諦めると決心していたようだ。

そして、600円くじの券を手にレジの前に立った。

まずは、熟女さんが、最後だと決めて箱からくじを引く訳だが、

状況は割愛するほど、あっけなくハズレた。

「あぁぁ~、やっぱりダメだわ~」と肩を落とした。

 

さて、私の番だ。

熟女さんは「お願いお願い、おかっぱちゃん」と声を掛けている。

その熟女さんを制するように、その顔の前に手をかざし

「静かに。今、精神を集中してるから」と告げ、私は、目を閉じだ。

箱の中のくじに、すべての感覚を集中させる。

ピーンと張り詰める空気の中、

「こっれっだー!」と叫び、1枚のくじを天に掲げた。

で・・・

見事、当たった。

 

私と熟女さんは、飛び上がってハイタッチをした。店内で。

何度も何度も、ハイタッチをしながら泣いた。店内で。

そうして、気付いてみれば、私は、軽く左膝を痛めていた。

九死が先にも後にも迫っていた、というパターンだった。

 

おい、君たちは何をしてるんだ?

おたま「おら、そこがいいだ」

やめとけ。

見てみろ、あやの顔。

 

おたま?

 

おたま「あぁ~ダメだ。怖くて無理だ」

だろ?

 

あや「死にたきゃ、かかってきなさいよ」

 

おたま「いや・・・おら、ここでいい」

九死に一生を得たな。 


命の重さ・・・

2019年02月08日 | 真面目な日記

あの日の空には、

鳥は1羽も飛ばなかった。

その代わりに、ヘリコプターのプロペラ音が

何層にも重なって響いていた。

鳥も私も、きっとみんな、その音に怯えていた。

 

おはようございます。

その時、私の勤め先の近くにある、

養豚場の豚の殺処分が行われていたのだ。

理由は、豚コレラという病気が見つかったからだそうだ。

6000頭以上の豚が殺処分されると知り、

私は、可哀そうにと、反射的に呟いた。

 

養豚場の前の道には、車もたくさん止まっていた。

大きなアンテナのついた車や、黒塗りの車に、

トラックや、重機もあった。

養豚場の建物に目を移すと、全身白い人間が歩いているのが見えた。

私は、その時も、やっぱり反射的に、可哀そうにと呟いた。

 

そして、

今、私は考えている。

何を可哀そうだと思ったのだろうかと。

しかし、答えは導き出せない。

私は、答えの出せない、矛盾の中で生きている。

 

命の重さに違いはない。

そんな言葉に縋りながら、矛盾の中で生きている。

笑ったり、怒ったり、泣く事もあれど、

いつも生きる希望を求めている。

私を一人生かすために、どれほどの命が消えているのか、

それさえ、数えることも出来ないまま、

自分勝手なわがままを言いながら、生きている。

そんな事を考えると、私は、ごめんなさいとしか呟けないのだ。

 

こんな事でも起こらなければ、すっかり忘れて不感症になる。

空に再び鳥が飛び始めれば、きっと、私は忘れてしまう。

忘れたふりをして、生きていくんだ。

 

ただ、

私は、圧し潰されそうな重さを背負って生きぬく、

それだけは、決して忘れたくない。

 

うんこさん?

君は、いつも本気だな

 

ん?

 

はいはい

 

これな。

重い君も守り抜いて、生き抜くぞ。