お待たせしました!
MILANO Teatro alla Scalla、2009年日本公演、「Don Carlo」の初日、
9月8日(火)のレポです。
流石は初日、東京文化会館のロビーにはグリーンのタフタのロングドレスを着用の
イタリア人女性の姿も・・・さすがにNHKホールよりも正装率が高い?
レイミーが降板という残念な配役変更もありましたが、
スター勢揃いの豪華な舞台、フリットリ、パーペ、ヴァルガス揃い踏みの(しかもレイミーも、の予定だった)
オペラファンなら迷わずこの日を選ぶでしょう!ということもあり、「大入」の札が出ておりました。

簡素でモダンな舞台に、クラシカルで美しく凝った衣装。。。
人間ドラマがドロドロな分(笑)、舞台美術が簡素なのは、わたくしとしてはOKです。
衣装の美しさ(特に女性)も好ましい。
あと、演出の特色として、主要な4人(カルロ、エリザベッタ、ロドリーゴ、フィリッポ)については
子役が準備されていて、回想シーンの背景で場面を再現したり、現実の場面で
大人の本人によりそって、モノの受け渡しをしたり・・・と、黒子のようにふるまったり、静かに
活躍します。
時としては効果的ですが、場合によっては女官の子供かしら?とか
お小姓かと思ったり混乱を招く場面も。まぁさほど問題はないのですが。
さて、第一幕。
第1場。サン・ジュスト修道院の中庭
主人公カルロにとっては祖父にあたる、偉大なるカルロ5世を讃える修道士の歌が流れる中、
ヴァルガスが登場。
婚約者であるフランス王女エリザベッタが政治的な理由で
父であるスペイン国王フィリッポ2世の妻になったことを嘆くカルロ。

フォンテーヌブローの森での初めての出会いとお互いの将来を誓った思い出を
切々と歌います。背景にチビカルロとチビエリザベッタが。
ラモン・ヴァルガス、以前に見たときはマントヴァ公爵で残酷なほど美しいアリアを聴かせてくれましたが
今回はちょっと丸くなっていましたし、歌声はきれいなリリックテノールです。
この写真の左はたぶんセカンド・キャストのスチュアート・ニールでは?
ヴァルガスは右のロドリーゴと同じ体型で若い二人の友情を歌うシーンでも
ムリがありませんでした。
親友であるボーサ侯爵ロドリーゴは、母にあたる人への思いを打ち明けられて驚くも、
圧制に苦しむフランドルの民衆を救うように、とカルロに王子としてなすべきことに目を向けさせます。
ロドリーゴは王にも王子にも衷心から仕え、大きなヴィジョンと正義感を持って国政を論じる
ありえないほど立派な男。
ダリボール・イェニスは声で圧倒、というよりもその演技力と清々しい存在感で
友情に篤く、理想化肌のロドリーゴに血肉を与えることに成功していたと思います。
MILANO Teatro alla Scalla、2009年日本公演、「Don Carlo」の初日、
9月8日(火)のレポです。
流石は初日、東京文化会館のロビーにはグリーンのタフタのロングドレスを着用の
イタリア人女性の姿も・・・さすがにNHKホールよりも正装率が高い?
レイミーが降板という残念な配役変更もありましたが、
スター勢揃いの豪華な舞台、フリットリ、パーペ、ヴァルガス揃い踏みの(しかもレイミーも、の予定だった)
オペラファンなら迷わずこの日を選ぶでしょう!ということもあり、「大入」の札が出ておりました。

簡素でモダンな舞台に、クラシカルで美しく凝った衣装。。。
人間ドラマがドロドロな分(笑)、舞台美術が簡素なのは、わたくしとしてはOKです。
衣装の美しさ(特に女性)も好ましい。
あと、演出の特色として、主要な4人(カルロ、エリザベッタ、ロドリーゴ、フィリッポ)については
子役が準備されていて、回想シーンの背景で場面を再現したり、現実の場面で
大人の本人によりそって、モノの受け渡しをしたり・・・と、黒子のようにふるまったり、静かに
活躍します。
時としては効果的ですが、場合によっては女官の子供かしら?とか
お小姓かと思ったり混乱を招く場面も。まぁさほど問題はないのですが。
さて、第一幕。
第1場。サン・ジュスト修道院の中庭
主人公カルロにとっては祖父にあたる、偉大なるカルロ5世を讃える修道士の歌が流れる中、
ヴァルガスが登場。
婚約者であるフランス王女エリザベッタが政治的な理由で
父であるスペイン国王フィリッポ2世の妻になったことを嘆くカルロ。

フォンテーヌブローの森での初めての出会いとお互いの将来を誓った思い出を
切々と歌います。背景にチビカルロとチビエリザベッタが。
ラモン・ヴァルガス、以前に見たときはマントヴァ公爵で残酷なほど美しいアリアを聴かせてくれましたが
今回はちょっと丸くなっていましたし、歌声はきれいなリリックテノールです。
この写真の左はたぶんセカンド・キャストのスチュアート・ニールでは?
ヴァルガスは右のロドリーゴと同じ体型で若い二人の友情を歌うシーンでも
ムリがありませんでした。
親友であるボーサ侯爵ロドリーゴは、母にあたる人への思いを打ち明けられて驚くも、
圧制に苦しむフランドルの民衆を救うように、とカルロに王子としてなすべきことに目を向けさせます。
ロドリーゴは王にも王子にも衷心から仕え、大きなヴィジョンと正義感を持って国政を論じる
ありえないほど立派な男。
ダリボール・イェニスは声で圧倒、というよりもその演技力と清々しい存在感で
友情に篤く、理想化肌のロドリーゴに血肉を与えることに成功していたと思います。