Milano Teatro alla Scala
2009日本公演 初日のAIDAを9月4日(金)にNHKホールで観て参りました。
17:00スタート、で平日だと言うのに大入り満員。
最高¥67000、強気の価格設定と散々言われたこの公演。
少しは空席があるのでは?と思っていたのですが、蓋を開けてみるとこの結果。
やはり良いものはオペラファンを惹きつけてしまうのだなぁと自分を棚に上げて感心してしまいした。
ゼフィレッリ演出、といえば新国立劇場の杮落としで話題になりましたし、
わたくしも再演時にその豪華な舞台を楽しみましたが、今回はオケ、指揮者、歌手、合唱、そして凱旋の場のバレエ、すべてがスカラ座、そのまま、ということでやはり感動の大きさ、スケールが違いました。
前奏曲の段階で、すでにあぁ、スカラ座だ・・・と。
とてもキレイな弱音で立ち上がり、徐々にドラマが展開していく、その静かな序盤ですでに気持ちはAIDAの世界に・・・。
そして幕が開いたその場面、古代エジプトの意匠を描いた舞台の隅々まで、作りこまれた完成度の高さ。
全体に吊り下げられた金色のパイプ状のオブジェがかすかにモダンな味を取り入れたこのゼフィレッリの
舞台美術は大好きです。
第1幕と第2幕は間に5分の暗転がありますが続けての上演。
最初に、敵を迎え撃つための軍の統括をダレに任せるか・・
神の啓示を待つ間、警護隊長ラダメスが、その任を自分が負うことが出来ればどんなに幸せか・・・
清々しい熱血漢、ヨハン・ボータの声は、ワーグナーものも得意とするだけあって、
ハリがあって安定感があり、輝かしくてラダメスにピッタリ。
栄光と名誉、そしてアイーダへの愛。
夢を語る彼の声には一点のくもりもありません。
祭司長ランフィスがイシスの女神の神殿で神託を待つ間、エジプト王女アムネリスは
秘かに愛するラダメスと自分の女奴隷アイーダの様子に不審の念を持ちます。
そこに知らせが。美声の伝令が告げる、エチオピア王アモナズロの侵攻。
王は神託に従って、ラダメスを指揮官に任命し、アムネリスが旗を渡します。
「勝ちて帰れ」
光栄な役目に高揚するラダメス、勝利を祈る人々とアムネリス、
そして父王と恋人の一騎打ちと言うありえない事態に苦しむアイーダ。
アイーダ役のヴィオレッタ・ウルマ-ナの声が想像以上に美しく、聴いた瞬間、
今回のアイーダ公演の成功を確信しました。
オーケストラと合唱とラダメスらの声を背にした深みと艶のある透き通った声は
自在に強弱をつけますが、そのしなやかな弱音の力強さ・・・どんな精巧なピアニシモでも
オケに埋没することのない声はアイーダとして理想的。
ラダメスのテノールは大抵立派な体格なのに対し、昨今のアイーダはスリムでセクシーなソプラノが
歌うことも珍しくはありませんが、ウルマーナはボータと丁度よい釣り合いの大きなヒト。
でも絶世の美女の声と輝かしい英雄の声が拮抗して、もうヴィジュアルがどうこうという気にもなりません。
声の力って凄い・・・。
2009日本公演 初日のAIDAを9月4日(金)にNHKホールで観て参りました。
17:00スタート、で平日だと言うのに大入り満員。
最高¥67000、強気の価格設定と散々言われたこの公演。
少しは空席があるのでは?と思っていたのですが、蓋を開けてみるとこの結果。
やはり良いものはオペラファンを惹きつけてしまうのだなぁと自分を棚に上げて感心してしまいした。
ゼフィレッリ演出、といえば新国立劇場の杮落としで話題になりましたし、
わたくしも再演時にその豪華な舞台を楽しみましたが、今回はオケ、指揮者、歌手、合唱、そして凱旋の場のバレエ、すべてがスカラ座、そのまま、ということでやはり感動の大きさ、スケールが違いました。
前奏曲の段階で、すでにあぁ、スカラ座だ・・・と。
とてもキレイな弱音で立ち上がり、徐々にドラマが展開していく、その静かな序盤ですでに気持ちはAIDAの世界に・・・。
そして幕が開いたその場面、古代エジプトの意匠を描いた舞台の隅々まで、作りこまれた完成度の高さ。
全体に吊り下げられた金色のパイプ状のオブジェがかすかにモダンな味を取り入れたこのゼフィレッリの
舞台美術は大好きです。
第1幕と第2幕は間に5分の暗転がありますが続けての上演。
最初に、敵を迎え撃つための軍の統括をダレに任せるか・・
神の啓示を待つ間、警護隊長ラダメスが、その任を自分が負うことが出来ればどんなに幸せか・・・
清々しい熱血漢、ヨハン・ボータの声は、ワーグナーものも得意とするだけあって、
ハリがあって安定感があり、輝かしくてラダメスにピッタリ。
栄光と名誉、そしてアイーダへの愛。
夢を語る彼の声には一点のくもりもありません。
祭司長ランフィスがイシスの女神の神殿で神託を待つ間、エジプト王女アムネリスは
秘かに愛するラダメスと自分の女奴隷アイーダの様子に不審の念を持ちます。
そこに知らせが。美声の伝令が告げる、エチオピア王アモナズロの侵攻。
王は神託に従って、ラダメスを指揮官に任命し、アムネリスが旗を渡します。
「勝ちて帰れ」
光栄な役目に高揚するラダメス、勝利を祈る人々とアムネリス、
そして父王と恋人の一騎打ちと言うありえない事態に苦しむアイーダ。
アイーダ役のヴィオレッタ・ウルマ-ナの声が想像以上に美しく、聴いた瞬間、
今回のアイーダ公演の成功を確信しました。
オーケストラと合唱とラダメスらの声を背にした深みと艶のある透き通った声は
自在に強弱をつけますが、そのしなやかな弱音の力強さ・・・どんな精巧なピアニシモでも
オケに埋没することのない声はアイーダとして理想的。
ラダメスのテノールは大抵立派な体格なのに対し、昨今のアイーダはスリムでセクシーなソプラノが
歌うことも珍しくはありませんが、ウルマーナはボータと丁度よい釣り合いの大きなヒト。
でも絶世の美女の声と輝かしい英雄の声が拮抗して、もうヴィジュアルがどうこうという気にもなりません。
声の力って凄い・・・。
これだけでも観たくなりましたが。。
チケットお高いのに(平日5時開演でも)満席とは・・!
ほかのあれもこれもをガマンしないと行けそうにない私。。
引き続きのレポ、お待ちしてます{YES}
最近のオペラ演出はミニマリズムや時代を置き換えたモダン系が主流なので、
こういうクラシカルで豪華絢爛な舞台は珍しいの。
まぁモダンも、定番の古典作品に新鮮な息吹を・・と言う意味で、
また音楽に集中できる(?)ように、という視点では評価できるものも多々あるのですが・・・
でもやっぱり、しっかりとしたドラマと音楽の美しさをそのまま視覚でも楽しめる
こういうセンスの良いクラシカルな演出は本当に五感に訴えるものが違うのです~{ラブ}
それにしても満席にはちょっと驚きました(笑)
火曜日には同じスカラ座の「ドン・カルロ」を観るのですが、こちらは打って変わっての
モダン演出らしいのです。
なんとかそれまでにAIDAはUPするつもりなので引き続きヨロシクです{ラブラブ}