maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

国連MUSICAL「赤毛のアン」

2013-11-06 09:35:07 | Musical
2013年11月3日(日)17:00
DPI/NGO国連クラシックライブ協会主宰の市民ミュージカル「赤毛のアン」を観て参りました。

国際フォーラム ホールCにて。



友人にお誘いいただいてのSS席1階上手にて・・・。
物語を時系列で追う形で、駅舎にてマシューを待つ子供時代のアン、から始まり、大人になって進学し、帰郷してマシューを失い、アヴォンリーでの教師の職を得るまで・・・、原作で言うと、「赤毛のアン」「アンの青春」あたりまで、でしょうか。
CASTは子供時代、少女時代、大人のアン、と3役で。
ギルバートやダイアナをはじめとする同世代の友人たちも同様で、それぞれ3役。
しかも日替わりで4公演中、3パターンというたくさんの人が活躍できるように・・という趣旨らしく。
大人たちは通し役で、演技の、歌の、プロが支えます。



今回は、宝塚星組2番手娘役として活躍されていた白華れみさんが大人のアン、「仮面のロマネスク」の主役が印象深かった、元TOPスター高嶺ふぶきさんがマリラを演じるというのに興味を惹かれて、お誘いいただいたこともあり行って参りました^^

〔CAST〕
アン:大人・白華れみ 少女・出口桃子 子役・西原かえで
ダイアナ:大人・瀧本真己 少女・田畑圭南 子役・長谷川美空
プリシー:大人・白河優菜 少女・佐々木彩香 子役・山口皐
ギルバート:大人・上杉輝(TOKYO流星群) 少年・高畑翼
マシュウ:三浦浩一           マリラ:高嶺ふぶき
リンド夫人:春日宏美          フレデリック(雑貨屋):友石竜也
ルシーラ(洋服屋):加賀ひとみ    ベル先生:白石拓也
アラン牧師:山口浩史          スペンサー夫人:かわづ恵
バーリー夫人:北嶋マミ         リチャード(駅員):荒川智大
マダムハリス:水野まき         ミシェル夫人:水咲まゆ花
ブリューエット夫人:内海京       孤児院のアン:一色真綾
友人:岩崎真央 星乃心美 瀧山うさぎ 大西彩子 工藤康平 中村梨咲 佐々木章

太田真琴 北野詩 本田弥沙希 行橋安美 林さゆか 牧初美 浅野友里恵
牧野花菜 小山雅子 増原ゆうみ 今村凛々帆 牧瀬ほほみ 小岩井友愛 
前北知花 木村恵美 千葉あけみ 千葉友理佳 千葉瑛利佳 木村美緒 
清水桂子 中村心咲 山口絵美 今泉紀香 清水武 望月富雄 宗像雅子 
鈴木路子 近田とき子 坪井七美 杉浦美登里 Aoka 小坂桃子 中友香 
杜山和恵 増田美香 興田柚香 山本理紗 高尾真由 有田緋奈乃 
有田芙友乃 赤石玲子 木村佳祐 潮崎遥 三上若奈 亘理弘一郎    他

脚本・演出:橋本真理子
原作:ルーシー・モンゴメリ
振付:膳亀利次郎 石向智絵 武藤智穂 呼川茜
コンダクター:尾花輝代充
上演時間:3時間(含・休15分)

一般公募で群舞の場面に出演するCASTを選んだり・・・で拙いながらも楽しんでいらっしゃる風情の方々と、時折、バレエや声楽のプロらしき方がそのために作られた?場面(行商人のカンツォーネ、洋服屋のアリア、お楽しみ会?のバレエ、レクイエムの牧師さんなど)でその芸を披露されたりする一方で、、プロの役者さんが大事な芝居の場面ではしっかりと締めて・・という構成。
オープニングの赤いワンピースの群舞の振りのあまりの単純さに、「しまった・・・^^;」と思ったのもつかの間、
子役のアン、西原かえでちゃんの透明感のあるきれいな発声と、アンらしい品のあるおしゃまな聡明さが伝わる演技、ヒトの良いマシューが引き込まれる様に、原作を何度も読み返した少女時代の読書体験を思い出し、そこからもう、随所で涙。
自分でもびっくりするくらい感動してしまいました^^;

少女役の方は、ちょっと普通のお転婆さん、という感じ?
様々なトラブルを引き起こすアンの失敗と活躍を見せる場面。イチゴ水で酔っぱらうダイアナ、緑の髪事件、ギルバートと石板など、懐かしいです。

そして、待っていました、大人のアンの白華れみさんは、宝塚時代そのまま・・滑舌も動きも良く、とてもチャーミングな美少女で・・・。
最後はマシューが倒れて、2人っきりになったマリラとアン。
「夕飯はマシューが帰ってきてからだね」…とマリラが言う。
そんなマリラを1人にしておけない、と思うアンのもとにギルバートがやってきて、アヴォンリーでの教職を譲ると。
三浦さんのマシューの温かさ、高嶺さんのマリラの一見厳格実はリベラルで情の深いクリスチャンという役作りが効いていました。
口数の少ないマシューが言う、「男の子を12人もらうよりも、お前1人が良いよ」との言葉に込められた深い愛情に泣かされました。

アンが、手違いで手伝いの男の子の代わりに派遣されてしまい、そのことで兄妹が戸惑っている と気づき、夢見ていた家庭が遠くなるのを嘆く場面、アンが両親を亡くしてこの方、親類縁者ををたらいまわしにされてきた過酷な半生とそれを乗り越える想像力、知性の力が息づいているのに気付いたからなのかどうか・・・
役に立たないから、男の子じゃないから、女の子だから要らないのね、と嘆くアンを観て、マリラが
「この子は役に立たないかもしれないけれど、わたしたちが、この子の役にたてるのかもしれない・・」とつぶやくところにクリスチャ二ティの最良の精神の発露を観、感じ入りました・・・

なぜ国連?と不思議に思っていましたが、ミュージカルとして市民に参加してもらい、物販(Tシャツやクリアファイル)での協力を促すと共に、子供の教育、支え合う社会の在り方など・・・アンのテーマと世界のあり方への方向付けとは共通する部分も多いのでは?と思い至ったことでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿