maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

東宝「エリザベート」 春野・マテ 

2012-05-18 07:26:50 | Musical
2012年5月17日(木)13:30~
帝国劇場にて

ミュージカル「エリザベート」を観て参りました。

本家ウィーンで初演されてから20周年記念の年、東宝でも、2000年の初演以来、8回の上演という人気作(ちなみに宝塚の初演は1996年)。

わたくしも、さほどミュージカルファン、というわけでもありませんが、それでも歴代エリザ(一路・瀬名)と山口さんト―ト&城田くんでも観ていますし・・・。
今までは、お誘いいただいて、という観劇でしたが、今回はちょっとCASTに興味を惹かれて、自らチケットを手配しての観劇です。



エリザベート(オーストリア皇后) 春野寿美礼
トート(黄泉の帝王) マテ・カマラス
ルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者) 髙嶋政宏
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝) 石川禅
ゾフィー(皇太后) 杜けあき
マックス(エリザベートの父) 今井清隆
ルドルフ(オーストリア皇太子) 古川雄大 /子供ルドルフ 加藤清史郎
ルドヴィカ(エリザベートの母) 春風ひとみ
エルマー 岸祐二
マダム・ヴォルフ 伊東弘美

19世紀末のウィーン。
若き皇帝フランツ・ヨーゼフ(石川禅)が我が妻にと選んだのは、自由な心と魂を持つシシィ(エリザベート:春野寿美礼)だった。
一目で惹かれ合い、固い絆で結ばれたかに見えた2人だったが、その愛はハプスブルク王朝の破滅への序章であった。
自由を愛するエリザベートにとって、宮廷での暮らしは苦痛以外の何ものでもない。
姑の皇太后ゾフィー(杜けあき)が取り仕切る宮廷では、自身の子供を自ら養育することも叶わなかった。
ある日、自分の美貌が武器になることに気付いたエリザベートは、自らを完璧に磨きあげ、ハプスブルク帝国の皇后として栄華を極めていく。
エリザベートが念願としていた望みを叶えたのも束の間、彼女のまわりには、夫の不義、国民の誹謗中傷、愛する皇太子ルドルフ(古川雄大/加藤清史郎)の死と、いつも不幸の影がつきまとう。
"トート(マテ・カマラス)=死"は、エリザベートが少女の頃から彼女の愛を求め続け、彼女もいつしかその愛を意識するようになっていた。
しかし、その禁じられた愛を受け入れることは、自らの死を意味することであることも、エリザベートは知っていた。
滅亡への帳が下りる帝国と共に、エリザベートの"運命の日"は迫っていた・・・。

以上、公式HPより転載。


春野さんのエリザベートは娘時代は厳しいかもしれないけれど、晩年に観ごたえがありそう・・・と期待。
実際のところ、確かに少女時代には美少女オ―ラは不足^^;していましたし、とてもほっそりしているので、おてんば設定にもやや無理がありましたが、降ろした前髪とシンプルな衣装が似合っていて、ピュアな少女という雰囲気は出ていました。
一度死を考えたところで飛びかかってきた(スミマセン、そう見えました^^;)ト―ト閣下のお誘いを毅然と跳ねのけたところから突如、男役TOPスター時代の真ん中オ―ラが・・・
めまいを起こして倒れるところ、自分自身に余裕がないため、ルドルフを拒絶してしまうところなどの弱さ・脆さ・はかなさの表現も、そのドレスの似合う細面&ほっそりとした長身でムリなくこなしてお似合いでした。
歌は・・・。
少女時代の歌の滑舌の良さを強調したような歌い方はスタッカートが一言ずつに指定されているのかと思うほどで、演出上の指示なのかもしれませんが、やや不自然。
大人になってからのまろやかな歌声はさすが。
TOTALでは、一路さんほどの張り詰めたオ―ラはありませんでしたが、健康的な瀬名さんとも違う、エレガントなエリザベートでわたくしは良かったと思います。



マテ・カマラスさんのトートは、ひとり胸板が厚く(笑)、青白き黄泉の国の帝王・・・というよりも、肉食男子でお顔もCUTEで、独得の存在感。
日本語に挑戦!の歌は、始めのうちは母音を強調する歌い方(「おまぁえをぅ」という感じ^^;)がいかにもガイジンの日本語に思えて気になりましたが、歌い方もロック調ですし、きちんと感情を載せて一言ずつのイントネーションが正確なこともあり・・・。
見た目も違うし、異界のヒトだし・・・と納得したのか(笑)次第に気にならなくなりました。
しなやかな身ごなし、存在感の出し方はさすが。
春野さんが小柄に見える大きさとお顔立ちからは、城田くんのトートをちょっと思い出しました。

古川さんのルドルフは、周囲に祭り上げられて、気が付いたら・・・という巻き込まれ感、未熟さゆえに自分ではどうすることも出来ずに孤立してしまった皇太子の苦境に至る流れが上手く表現されていましたし、全身のスタイルの良さと上品な顔立ちはピッタリでしたが、歌がマテさんと拮抗するくらいの力があれば・・と。
加藤清史郎くんの演技・歌ともとても良かったと思います。
金髪の鬘も可愛かったです^^



高嶋さんのルキー二は、あまり小芝居を入れすぎず、狂言回しとしての役を逸脱しない役作りに好感が持てました。
ただ、顔を塗りすぎ?ちょっと小汚く見えてしまうので・・・^^;すっきりさせても良いのでは。
あと、ルキー二もシングルキャストではなく役変わりで観たいですね。

杜けあきさんのゾフィーは実は初見。
(今まで寿ひずるさんで観ていたらしい^^)
美しく、品の良いゾフィーさまでしたが、歌声が軽いのか、あまり威圧感がありませんね。
皇太子を陥れる悪だくみも、彼女が主導した、というよりも、側近たちのアイデアに乗った、というライトな感じ。

石川禅さんのフランツは安定感抜群。
板挟みになって、苦しみつつも、善良な彼がよかれと思ってしたことが全てウラ目に・・。
不幸な物語の中でもっとも不幸な登場人物の1人ですが、温かみのある歌声が、救いを感じさせるとともに、歩み寄れない夫婦の哀しさも際立ちました。

再演を繰り返しながらも、新キャストで観るとまた新鮮。
どうしようかと迷いましたが、観て良かったです








最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (どな)
2012-05-18 22:16:14
mariaちゃんこんばんは^^

先日はお誕生日メッセージ&可愛いプレゼントをありがとうございました{花束}{キラリ}

春野さん&マテさんのエリザベートは気になっていたのですが,
先日東宝が公開している動画を拝見したときに,
お二人とも苦手な感じの歌い方だったので,
すっかり観に行く気が減退してしまいまして・・{ショック}{涙}
あのプロモーションも善し悪しだな・・と感じました。

ルキーニ役は私もダブルキャスト賛成です^^ノ

mariaちゃんのレポートを読みますと,
場面によっては素晴らしかったのかな・・

今回は多忙を極めていたこともあり,
出向くチャンスがありませんでしたが,
ぜひ前回の城田さんの復帰を・・と今から願っている私です。
(城田さんのトート観ていないので)

返信する
Unknown (maria-pon)
2012-05-19 08:01:39
どなさん、おはようございます{ラブ}

いえいえ~お手軽なお祝いでスミマセン{汗}{花束}

東宝のHPでの動画や最新情報、豊富ですよね^^
だがしかし、それゆえにファンを減らしているとは・・^^;
・・・まぁ、観た後で期待はずれと言われるよりは、良いのでしょうかしら?

春野さん、若き日のエリザの舞台姿を観て、実はわたくし、どなさんを思い出しておりました{ハート}
(はっ、読み返すと「美少女オ―ラに欠ける」とか書いているし・・・汗)
いや、ほっそりとした姿、細面のお顔立ち、ピュアな雰囲気が、ですね^^;
それだけでもどなさんにご覧いただきたかったです(違){止まるひよこ}

マテさんは、確かに好みで分かれそう。
わたくしも、えぇ~こんなトート閣下ってあり~??と思いつつ
面白いから、まぁいいか(え?)という感じで・・・{うさぎ}
チャーミングでしたけどね。王道(耽美)ではないです。
ウィーン版ならまた違うのでしょうけど。

その点、城田君は大きくても耽美的なムードがありましたね。
歌はナチュラル系でしたが・・・。

ルキー二は、高嶋さん独占、というのが不自然ですよね~。
宝塚を退団された霧矢さんにでもお願いしたいデス(え?)
この作品自体が、キャスティングの妙で、リピーターを呼ぶ、という興行形態になっているので・・。

色々勝手を書き散らしましたが、特に後半は良かったですよ~^^

どなさんも色々とお忙しいことかと思いますが、是非、また、ご一緒に舞台鑑賞を・・・{ユニミーピンク}{ユニミー青}{キラピンク}





返信する
Unknown (miwa)
2012-05-31 17:20:23
mariaちゃん

mariaちゃんは1階席でご覧になりました?
2階B席は舞台に遠すぎたかな、とちょっぴり後悔しています。

オペラ越しではやはり芝居が見えにくく、声だけだと
おささんの台詞がきつく感じてしまい・・。

カテコは、白いドレス姿がきれいで可愛い笑顔でした。
その雰囲気を芝居中に感じることが出来たら、感想が違ったような。

山口トートは健在でした。目の下にキラッと光るシャドウ(?)のような
ものが付いていましたよ{キラリ}

日曜にマテさん観てきます。日本語については、あちこちで聞いているので、
心がまえが出来てるかな。(笑)
返信する
Unknown (maria-pon)
2012-06-01 06:52:17
miwaちゃん、わたくしも2階席です{笑}

あえて・・・UPで観たい方がいなかったので{爆弾}

前半は全体的に、今までのキャストで慣れていた部分と異なるところが気になったり、マテさん春野さんの歌唱のクセが耳についたりしましたが、後半は自分も慣れてきたのか、おささんが、大人の役がしっくりくる方だからかだんだんとOKな感じに・・・^^;

そういえば、アンサンブルに南風まりちゃんがいたのですね。
後から気付いたのでそのときはNo Checkで^^;
捜せば良かった~{ショック}

山口さんは帝王なトート{王冠}で、ホントに役にあった歌唱ですよね。
運動量は省エネですが^^;
VISUALも威厳があって。

マテト―トは・・・本文で書いたとおりです{ガッテン}
miwaちゃんのご感想、楽しみにしていますね{うさぎ}

返信する

コメントを投稿