先々週のこと。
仙台市内を歩いていると、東北の物産展をやっていた。そこで、見つけたのが、秋田のお米で作った麹。500gが300円。こんな良質な麹が300円なんて、破格の値段なんだ と、売り手の方がおっしゃる。
私は、わくわくとした気分で「甘酒作ろう」と、即断した。聞けば、おかゆとか使わずとも、炊飯器で麹だけの甘酒が3時間で作れますとのこと。レシピも頂いて来た。
麹は、生きているから、冷蔵庫の中では日々劣化する。冷凍庫に入れれば大丈夫だけど、ベストは甘酒にして冷凍すること と保存法についても、教えてもらっていた。
だけど、その日は飲み会だったから、冷蔵庫に入れて保管した。そして、次の日も、実家に行ったりあれこれしていたら、甘酒を作る精神的な余裕がなかった。この辺から、私は焦ってきた。せっかく買った麹が劣化してしまう。
そこで、2日目にして、冷凍庫に入れた。
麹の事が心配で仕方なくなってきた。300円の麹のことが、気になって仕方がない。これだったら、買わなきゃよかったとまで思うようになった。あの、わくわくした気持ちはどこへやら、脅迫観念さえ沸いてくる。
ええーーーい!!と、甘酒づくりを始めたのは、昨日の夜。それも9時過ぎから。
まだまだ困難は続き、頼みのつなの、おかゆを使わないレシピがない。仕方ない。こうなったら、おかゆを作ることにした。炊飯器も使わず、かつて作ったように、ポットに寝かせて一晩置く、いつもの方法に切り替えた。
新米をおかゆにするにはもったいないから、冷凍にしてあった、ワカメ入りの防災時の非常食アルファ米をおかゆにすることにした。おかゆ作成の段取りをしてから、お風呂に入った。そして、できたおかゆを冷ましながら、髪の毛を乾かした。
いよいよ、麹とおかゆを混ぜ、温度を測って、ポットに投入。終わったのは11時過ぎていた。
今朝、起きてポットを確認すると、それはそれは、甘くておいしい甘酒ができあがっていた。それも、ワカメ入りオリジナル甘酒だ。正直、ほっとした。
物に左右される人生を送っているな~と、つくづくと思う。麹も考えて買う必要があった。