ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

長野県大町市にある居谷里湿原の奧では、ミズバショウが咲いています

2016年05月04日 | 旅行
 長野県大町市平稲尾という森の中にある居谷里湿原の奥の方では、ミズバショウがまだいくらか咲いています。

 居谷里湿原(いやりしつげん)は、深いスギ林の奧の丘陵地帯にある“穴場的” な湿原です。あまり人が来ないので、静けさに満ちています。

 スギ林と雑木林に挟まれた幅約130メートル、長さ約1.5キロメートルの細長い湿原です。標高は800メートルから900メートルあります。




 
 木崎湖から山道を東方向に進み、分岐を南下すると、駐車場がある入り口部分に出ます。この日は、5月連休のために駐車場からは車が溢れていました。
 
 入り口近くの清水が流れ込む辺りは、ザゼンソウ(座禅草)の群生地です。一面に育つザゼンソウの多くは葉が大きく伸びて、一見すると“ミズバショウの群生地”のようです。まだ、花(本当は包=ほう)を咲かせている数少ないザゼンソウです。


 
 この近くでは、リュウキンカもかなり花期を過ぎた様子です。




 
 ごくわずかに咲いているキクザキイチゲです。


 
 細長い居谷里湿原を東に進むと、東側では湿原の中にやや大きな水路があり、そこではミズバショウ(水芭蕉)が群生しています。


 
 例年の5月初めには、この辺りはミズバショウが一面で咲いています。今年は早咲き分は終わって寂しい感じです。
 
 静けさに満ちた居谷里湿原の中に生えている木に、野鳥が時々飛んできます。そのさえずりを頼りに探します。
 
 小さな木の枝に留まって、すぐに飛び去った野鳥です。種類は不明です。眼の辺りの感じは、サンショウクイなのですが・・


 
 木々の間を飛び交っていた野鳥です。ノジコではないかと推定しています。



 数羽のノジコが木々の間を飛び交っていました。
 
 ウグイスが時々、遠くで鳴き、アカゲラの“ドラミング”が聞こえます。かなり遠くからは、キジの鳴き声もします。
 
 居谷里湿原は、長野県の天然記念物に指定されています。5月中旬になると、ミツガシワの白く可憐な花が湿原一帯を彩ります。

長野県松本市内田にある牛伏川フランス式階段工という施設に立ち寄りました

2016年05月04日 | 旅行
 長野県松本市内田の山あいにある牛伏川フランス式階段工という“砂防施設”を見に行ってきました。

 松本市南東部を流れる牛伏川(うしぶせがわ)に設けられた、フランスの土木技術を用いた砂防施設です。



 全長141メートルの石積みの水路は、19段の段差で構築されています。





 一般の無機質な砂防ダムに比べて、清流の流れが美しく見えます。

 この石積みの水路の岸辺には、ニリンソウやハルリンドウなどが咲いています。

 大きさが数ミリメートルと小さな花を咲かせているフデリンドウが点在しています。



 対岸の森の中では、ヤマブキが花を咲かせています。新緑の中で、黄色いヤマブキの花は目立ちます。



 この牛伏川が流れる扇状地は、活断層の牛伏寺断層に沿って流れているために、牛伏川は昔から氾濫が多く、住民は悩まされたそうです。江戸時代の慶応4年(1868年)の氾濫は、下流の水田に大被害を与えそうです。

 このため、明治18年(1885年)に、内務省土木局の直轄工事によって砂防工事が始まり、明治31年(1898年)からは長野県が事業を受け継いだそうです。明治44年(1911)に、欧州に派遣された内務省技師の方が、オーストリアの砂防教科書に載っていた“フランスのサニエル渓の階段工法”を参考に、大正5年(1916年)に牛伏川に適用したそうです。水路の張石工は、河床の低下を抑制するための工法であり、かつ見た目が美しい美観的要素を醸し出しているそうです。

 この牛伏川フランス式階段工は、川沿いにソメイヨシノの桜並木などが続く公園になっており、多くの方が散策したり、お弁当を食べてのんびりしています。松本市民のお気に入りの公園のようです。

 ソメイヨシノの木は葉桜ですが、ヤエザクラ(八重桜)系の木は花を咲かせています。





 ここに向かうには、まず真言宗智山派の牛伏寺(ごふくじ)を目指します。うっそうとした森に囲まれた古刹で、ご本尊は十一面観音だそうです。鉢伏山(標高1929メートル)の西側中腹に立っています。

 この牛伏寺境内の奧の川沿いに進むと、牛伏川フランス式階段工がある“水と親しむ公園”があります。

 この牛伏川フランス式階段工の存在は、長野県松本市にお住まいの“滝見名人”の方のブログから知りました。