人気ミステリー作家の黒川博行さんの比較的新刊の「喧嘩」(すてごろ)を読了しました。
この作品は、黒川さんの名作の「疫病神」の主人公である二宮と桑原の“疫病神”コンビがまた主人公です。
この作品は、2016年12月9日に出版社のKADOKAWAが発行したものです。価格は1700円+消費税です。
このいくらか前の時期に発行された本書「喧嘩」は、ある意味合いで黒川さんの取材力の高さが話題になっています。
このミズテリーの核心は、ある地方の私立大学の医学部を巡る疑惑です。医師国家試験合格率がかなり低いA医科大学は、その理事長が私的な使い込みをして、運営資金が数10億円も足りなくなります。
そこで、A医科大学は、近くの私立のB医科大学と合併する救済策をお願いしたいと、保守党の有力国会議員に泣きつきます。その依頼を実際に対応するのが、国会議員の地元事務所の政策秘書の黒岩秘書です。
黒岩秘書は、名刺には「政策秘書」と書かれていますが、私設秘書であり、給料をもらっていません。
以下は、あまりにも生々しいので「喧嘩」に書かれている文章そのままです。「身分保障のない契約労働者である彼らのシノギは口利きと利権漁(あさ)りであり・・」「トラブル相談から公共工事の入札談合、学校の裏口入学・就職斡旋など」と描いています。
そして、「私設秘書の名刺は、ヤクザの代紋と同じで、シノギで稼ぐ個人事業主」とまで表現しています。あまりにも生々しい表現です。有力国会議員の私設秘書のすべてがこういう悪人とは考えたくないのですが・・。
今回、主人公である二宮と桑原の“疫病神”コンビに仕事を依頼するのが、この私設秘書の黒川です。
話の始まりは、ある補欠選挙の際に、保守党とライバルの党との候補者同士の票のとりまとめを、黒川秘書は画策し、あるヤクザの組に票のとりまとめを依頼します。相場は1票当たり2万円なのだそうです。この辺は、取材した結果の数字のようです。
この結果、黒岩秘書はその票のとりまとめを頼んだヤクザの組から1000万円の支払いを要求されます。その本気度の脅しとして、地元の議員事務所に火焔瓶が投げ込まれます。幸い、発火せず、大事にはいたリませんでした。
このヤクザの組と「300万円程度で手打ちをしてほしい」と、二宮と桑原の“疫病神”コンビは黒川秘書から頼まれます。
“疫病神”コンビのかなり荒っぽい行動によって、次第に事態の真相が明らかになります。
実は、黒岩秘書の主な収入源は、地元の医者の子供をA医科大学に裏口入学させ、在学中も管理費をとることでした。これによって、地元になかなかの規模の自宅を建て、それなりの生活をしています。
ここまでが、大まかなあらすじです。今回、この「喧嘩」が話題になったのは、地元の有力議員が地元に私立大学を誘致する“うま味”が描かれているからです。
今話題の私立大学誘致に絡む議員の利権が想像されるからです。この話の中身が黒川さんが頭の中で考え出したものであることを願うだけです。
このミステリー小説は、2015年1月から2016年6月まで雑誌に掲載されたものが原作です。有力国会議員の私設秘書の行動のうわさを基に描かれたようです。
この作品は、黒川さんの名作の「疫病神」の主人公である二宮と桑原の“疫病神”コンビがまた主人公です。
この作品は、2016年12月9日に出版社のKADOKAWAが発行したものです。価格は1700円+消費税です。
このいくらか前の時期に発行された本書「喧嘩」は、ある意味合いで黒川さんの取材力の高さが話題になっています。
このミズテリーの核心は、ある地方の私立大学の医学部を巡る疑惑です。医師国家試験合格率がかなり低いA医科大学は、その理事長が私的な使い込みをして、運営資金が数10億円も足りなくなります。
そこで、A医科大学は、近くの私立のB医科大学と合併する救済策をお願いしたいと、保守党の有力国会議員に泣きつきます。その依頼を実際に対応するのが、国会議員の地元事務所の政策秘書の黒岩秘書です。
黒岩秘書は、名刺には「政策秘書」と書かれていますが、私設秘書であり、給料をもらっていません。
以下は、あまりにも生々しいので「喧嘩」に書かれている文章そのままです。「身分保障のない契約労働者である彼らのシノギは口利きと利権漁(あさ)りであり・・」「トラブル相談から公共工事の入札談合、学校の裏口入学・就職斡旋など」と描いています。
そして、「私設秘書の名刺は、ヤクザの代紋と同じで、シノギで稼ぐ個人事業主」とまで表現しています。あまりにも生々しい表現です。有力国会議員の私設秘書のすべてがこういう悪人とは考えたくないのですが・・。
今回、主人公である二宮と桑原の“疫病神”コンビに仕事を依頼するのが、この私設秘書の黒川です。
話の始まりは、ある補欠選挙の際に、保守党とライバルの党との候補者同士の票のとりまとめを、黒川秘書は画策し、あるヤクザの組に票のとりまとめを依頼します。相場は1票当たり2万円なのだそうです。この辺は、取材した結果の数字のようです。
この結果、黒岩秘書はその票のとりまとめを頼んだヤクザの組から1000万円の支払いを要求されます。その本気度の脅しとして、地元の議員事務所に火焔瓶が投げ込まれます。幸い、発火せず、大事にはいたリませんでした。
このヤクザの組と「300万円程度で手打ちをしてほしい」と、二宮と桑原の“疫病神”コンビは黒川秘書から頼まれます。
“疫病神”コンビのかなり荒っぽい行動によって、次第に事態の真相が明らかになります。
実は、黒岩秘書の主な収入源は、地元の医者の子供をA医科大学に裏口入学させ、在学中も管理費をとることでした。これによって、地元になかなかの規模の自宅を建て、それなりの生活をしています。
ここまでが、大まかなあらすじです。今回、この「喧嘩」が話題になったのは、地元の有力議員が地元に私立大学を誘致する“うま味”が描かれているからです。
今話題の私立大学誘致に絡む議員の利権が想像されるからです。この話の中身が黒川さんが頭の中で考え出したものであることを願うだけです。
このミステリー小説は、2015年1月から2016年6月まで雑誌に掲載されたものが原作です。有力国会議員の私設秘書の行動のうわさを基に描かれたようです。