新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

あーあ、カタカナ表記

2014-07-15 19:41:35 | コラム
USJで The Wizarding World of Harry Potter がオープン:

今回はカタカナ表記不一致の揚げ足取りである。

昨日辺りから大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に「ハリー・ポッターの世界」だったか何かが華々しく開業したとニュースで報じられていた。先程見た夕方のニュースでは「オープン」で見に来た若い女性が感涙にむせていたし、台湾やカナダから来た人たちもいた。結構なことであるし、言うなれば None of my business である。

ここで私にとって興味深いのが Potter" のカタカナ表記である。映画では既に「ポッター」と訳されて「ハリポタ」の略語まで普及している。これは一見「張りぼて」に見えなくもないが。

映画では躊躇うことなく言わばローマ字式感覚で題名が「ポッター」になってしまった。一方、三菱UFJ信託銀行が長年使っておられるキャラクター(と言うのかな?)は Peter Rabbit で、この物語の作者は Beatrix Potter さんであり、カタカナ表記は「ピーター・ラビット」と「ビアトリクス・ポター」となっている。

ハリポタは英国の J.K. Rowling = J.K. ローリングと言う作家の子供向けファンタジー小説らしい。上記の2種類のカタカナ表記を見ると、ローリングさんと三菱UFJ信託ないしはビアトリクス・ポターさんとの間ですり合わせが行われていなかったことは明白だ。もしも、この両者の違いに気が付いておられた方がおられれば、「ポッター」と「ポター」の何れを信じれば良いかと迷うかも知れない。

実は Potter の発音記号を見ると「パター」に近いと思わせてくれるし、私は迷うことなくそう発音する。私に言わせて貰えば「矢張り『ポッター』はないでしょう」となる。しかし、既に「ポッター」があれほどお人口に膾炙されてしまえば、即ち戸籍を得てしまった以上は「ポッターでも良いじゃないか」と私ですら鷹揚に構えている。

だが、「ポッターではおかしいな」と何処かで不思議に思っている人がおられると思いたいのだ。毎度言ってきたことだが、「Potter と書いても英語では『ポッター』とはならないと承知して置いておかれればそれで結構なのだ」で締めて終わる。

参考資料: Wikipedia


現代のアルバイト考察

2014-07-15 09:24:16 | コラム
アルバイトという名の職業:

President誌の2014 8.4号、86頁の「バイト獲得大戦争」を読み始めて、漸く自分の時代錯誤と言って良いだろう事実誤認識に気が付いた。記事の内容は“時給1500円でも応募なし”が示しているので省略する。

私が昭和26年12月に、その頃既に「アルバイト」というドイツ語が広まっていたかすら記憶がないが、大学1年生で学業の傍ら学資をいくらかでも稼ぎ出したいと、デパートの実習生に使って頂き始めた。日給が250円だった。高給だった。これは飽くまで学業の傍ら非常勤(パートタイムで良いかも)で働く意味であって、学生の本分を守って授業に出るのは当然だった。当時は普通の学生はお中元とお歳暮の時期だけに雇われるだけだった。

しかし、現代では報道などでは例えば「45歳のアルバイトの何処に住む何の某がこういう犯罪を犯した」と伝えてくれる。無職とは言わないだけだ。President誌の記事でも、某牛丼チェーン店のアルバイトを辞めた青年は「1ヶ月で休んだ日は1日かなかった」とそのアルバイト勤務の苛酷さを述懐している。これでは非常勤ではなく「常勤の社員を辞めた」と表現する方が正確かとすら感じた。

思うに、時の流れと好・不況の上下の変動の中で、経営する方が恣意的に雇用形態をいじり回して少しでも人件費を削減して業績を好転させようと足掻いていたことの結果が、非常勤ででも働こうとする者たちの意欲を悪用したのかとすら考えたくなる。少なくとも、私には「アルバイト」は正規雇用が保証されない職業の如くなっていたと思えるのだが。

それにも拘わらず、正社員ではない、採用しないという企業側の労務費節約の努力というかご都合主義に振り回されているのかとも思う。だが、要は景気が完全に回復し、経営者のものの考え方が変わらない限り、このアルバイト受難の事態(時代?)は変わらないと危惧するのだ。