新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月18日 その3 安倍総理の体調が気懸かりだ

2020-08-18 14:34:30 | コラム
首相が100日以上も休日無しとは:

麻生副総理が「休みを取られたら」と進言されたと報じられている。一国の総理大臣としての責任感から100日以上も休みを取られることなくお働きだったとしたら、それは心身共に過剰な負担となり、ストレスが異常に蓄積されてしまうだろうと、私如きの経験からも十分に想像できると思う。

そう言う根拠は、アメリカの会社では全てが彼らの我々東洋人とは体格も体力も骨格も全て異なる強靱さに基づいて設計されているので、その中に入って行ってその基準に従って彼等に負けないように、イヤ期待されたとおりの成果を挙げるように仕事をするのは、容易なことではないのだ。実情はそれだけに止まらず、私が実質的に勤務していた93年12月末までの頃は、W社と雖もIT化が進んでおらず、副社長や本部との連絡にはファックスに加えるに電話が重要な手段だった。と言うことは、ワシントン州との時差を考えるときに、土日でも自宅に電話連絡があったのだ。

それ以外には日本市場でのシェアーが増加するに伴って少なくとも年に6回はアメリカ出張があり、本部と工場から出張してくる者たちど日本国内の取引先の本社と工場を訪問することで、1年の3分の2は東京を離れていたのだった。時にはアメリカ出張から戻って月曜日に事務所に出たと思ったら、得意先のたっての要望で木曜日に再びアメリカに出張となって、本社を訪問されたお客様のアテンドをして一泊で金曜日の午後の便で帰国すると、こちらが土曜日であり、1日の休養で東京事務所に出勤というようなことまであった。時差がどうのという事など通じない世界だった。

その他に本部からの日本駐在マネージャーという形で、秘書と2人だけで全てを裁いていなければならないので、実質的に休みがない状態が続くことなど決して珍しい出来事ではなかった。時には来日中の副社長と取引先の役員との夕食会などがあれば、自宅に帰っては翌朝のブレックファスト・ミーテイングには間に合わないこともあるかと、そのまま副社長と同じホテルに泊まり込んでしまうことすらあった。当時は未だ50歳台だったし、永年サッカーで鍛えてあったはずの体力を信じていた。

そのホテルで、余りの頭痛と肩凝りに耐えきれずにマッサージを呼んだことがあった。そのマッサージ師が「お客様はどういう仕事をしておられるのですか。これほど全身を凝らせて血行を悪くした状態を続けられれば、正直に言って何時かは命を落とされます」とまで宣告したのだった。要するに「彼らの体力についていこうとすれば、このように無理が行く」ものなのである。私は単なる一アメリカ製造業の大手の一員でも、それ程の危険な状態になるのだから、安倍首相の100日以上も休みなく総理大臣の職務を全うされれば心身共に過労に陥っても何ら不思議はないと思うのだ。

しかも、それだけに終わらずに現在はもう既に半年も新型コロナウイルスとの終わり無きが如き戦いに挑んでおられるだけではなく、昨日から問題になっている△28.7%と言う異常なまでもGDPのマイナス成長をもたらしている不況対策にも、日夜腐心しておられるのだ。更に中国の習近平の世界制覇の野望の前に、その手がかりかどうかは知らないが尖閣諸島への不当な公船の派遣という外交問題も急を告げている。アメリかでは大統領選挙まで3ヶ月を切り、現職のトランプ氏とバイデン氏の何れが勝つのかという問題もある。総理のご心労はお察し申し上げるに余りあると思う。

導入部めいた話が長すぎたかも知れない。要するに安倍首相には第一次内閣を終わらせた潰瘍性大腸炎等という基礎疾患だけでの問題ではなく、私が縷々述べてきたような心身を蝕む過労状態に陥っておられるのではないかと心配なのだ。全身が疲労で凝りに凝って血行が悪くなり、猛烈な頭痛がするは足の運びが鈍るは等の状態は経験して見ないことには分からないと思う。TBSだったかの記者は総理が官邸に入られてからエレベーターまで歩かれる秒数を計って18秒が23秒にまで増えたと報じていたが、それは明らかに何か何処かに異常があったと言える状態に思えるのだ。

私は28日で総理大臣在任の記録が更新されるのでそれを待って辞任されるというような説は採りたくない。矢張り何とか復調されるに足る休養をお採りになることが先決問題ではないかと思っている。私は何日か都内のホテルに泊まって十分な入浴とマッサージを受けて何とか体調を回復させた。総理は医師の指導の下に休養されるのが少なくとも最低限の体調回復の作戦ではないかと思うのだ。現状では安心して後事を託すに足る候補者がいないとしか思えないので、是非復調されて任期を全うしていただきたいと願うものだ。


8月18日 その2 GDPの成長率が-28.7%に

2020-08-18 09:59:05 | コラム
何ゆえにマスメディアは大騒ぎをするのか:

マスメディアは昨17日からこの4~6月期の年率換算で27.8%に達するマイナス成長で、予期せざる事態が発生したかのように騒ぎ立てて見せている。新型コロナウイルスの感染の悪影響で産業界を始めとして各方面で危機的な状態に立ち至ってきつつあるのは、既成の周知の事実だったのではないか。事実、私は8月8日に産経新聞の記事を引用してこの件を採り上げていたので、敢えてもう一度記載してみる。それは下記のようなものだった。

「本日の産経新聞が報じていたところを纏めてみれば、東証一部上場の873社中(金融関係を除けば)実に31.5%の企業が最終赤字を計上していたのだった。これは由々しきことだと思う。更に業種別の赤字を見れば、輸送器機が7,181億円、陸運が3,705億円、空運2,075億円、石油・石炭が819億円、鉄鋼が430億円となっていた。更に、我々が日常的に依存している病院は産業界とは一線を画するが、その60%が赤字で深刻な経営状態に陥っている。」

産経新聞は本18日には「外食、小売、観光」の業種が特に苦境に立たされているとの見出しを打っていたが、これとても特に目新しい問題ではないと思う。何れにせよ、ほぼあらゆる業種がマイナス成長の事態に陥っているのは止むを得ぬ事態だったと思う。即ち、「経済を回す」ことは焦眉の急なのだが、その為にはウイルスの感染の広がりを何としても食い止めねばならないのだが、どうも事態は「鶏が先か卵が先か」にも似たような決断しきれていないような状況に立ち至ってしまっているようだ。

この事態が我が国だけの急を要する事態ならば未だ手の打ちようがあるかと思う。だが、世界を見渡せば、何処にも完全にウイルスを制圧し切れている国がなく、輸出も輸入も不振を極めているのだから、言わば八方塞がりに近い状態なのだ。このウイルス問題が発生して以来、経済と制圧対策の何れを優先するのかとか、どちらか一方に専心してどちらかを犠牲にするのも止む無しだとか、イヤ両立も可能なりとの説もあって、政府は何れを採るのかのを明確にしないままに半年以上を空費してきた感が否めない。

私は特に西村康稔経済再生大臣を評価していないので敢えて言うが、彼に経済再生とウイルス征圧の両方を担当させている辺りにも「虻蜂取らず」に陥っている一因があるように思えてならない。昨17日にも採り上げたように、彼にそれだけの重荷を負担させ誰が為に日本水商売協会の甲賀女史に「一度も現状の視察にお見えになっていない」という批判をされてしまったのだ。ここには彼の能力もさることながら、手を抜いてはならない現場の視察の時間も取れていないという過剰な負担があるのではないかと言いたくなる。事実、彼の顔付きは日を追って窶れてきたように見える。

その煮え切らない状況の最中に安倍首相の日帰りの検査入院があって、またもや色々な憶測が乱れ飛び、来週の28日(金)を以て辞任されるということまで言い出されている。私は何れが鶏でも卵でも良いから、四の五の言わずに国会を開いて特措法だけでも改正してウイルス制圧策を講じる一方で、財政出動でも何でも良いから苦境に立たされている産業界への梃子入れを実行すれば良いのではないかと言いたくなる。産業界の救済こそが急務で外食や外飲業界の補償よりも優先して欲しいと思うのだ。故池田勇人総理だったかは「中小企業の2~3社が倒れても」と言ったではないか。


新型コロナウイルス感染者の比率

2020-08-18 08:53:21 | コラム
8月17日の時点では新宿区が最も高かった:

国全体では今月9日の47,402人から56,785人に増えていて、総人口の1億2,596万人に対する率は0.037%が0.045%に上昇していた。感染者の増加率は8日間で19.8%となっていた。

東京都の場合は15,536人から17,875人に増加しており、その率は0.11%から0.127%に達していた。感染者の増加率は15.0%だった。

我が新宿区は相変わらず東京都内で最大の感染者数が続き、2,069人から2,322人への増加で、その率も0.576%が0.699%という具合で極めて高率だった。ここでの感染者は12.2%とやや意外にも東京都全体より低率だった。これは小池都知事命名の「夜の街」が自粛したのか、都知事の政策が効果を発揮したのか否かは不明だ。私は問題は夜の街だけにあるのだとは考えられない気がする。若者たちの反省と自覚を求めたい気がするからだ。