新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

アメリカの大統領選挙

2020-08-21 14:05:14 | コラム
トランプ氏とバイデン氏の何れが勝つのか:

これまでに何人かのアメリカの有権者である元の上司、同僚、知人、友人にその見込みを尋ねてみたが、誰一人として決定的な予測した者はいなかった。特にSM氏などは「全くわかりません」と全く率直なことを言ってきていた。尋ねている私自身は、未だ何れが当選するかは全然分からないと思っている。だが、私が問い合わせた人たちの間では、解りやすく言えば「仮令共和党支持であってもトランプは嫌いだ」という意見が圧倒的なのだ。私は以前から言ってきたことで「トランプ大統領の政治手法の評価を離れて、あのような型の人はどうしても好きになれない」なのだ。

私の照会している人たちはトランプ大統領の岩盤の支持層の人たちはとは全く異なる階層の人たちで、トランプ大統領のお行儀の悪さ(カタカナ語を使えば「マナー」の悪さ)、swearwordを躊躇うことなく使う言葉遣いの悪さ(それは聞かせている相手が知的な階層ではないからとの説明もできるが)、「アメリカファースト」と言うよりも「自分ファースト」である事等々を嫌っているのである。であるから、当選前に「彼が選ばれるようでは”disaster“」と言った人もいれば、「2期目もとなれば、それは”disaster”だ」と決めつけた人もいた。

このような大統領選挙がどうなるかと、我が国の「アメリカとの付き合い方を極めて真っ当であり豊富な情報量と確かな情報源を確保しておられる専門家」を4人集めた20日のPrime Newsは中々の聞き物だった。即ち、産経の古森氏、早稲田大学・中林教授、グレン・フクシマ氏、慶応大学・中山教授といった顔触れだった。確認しておくと、この中で有権者はフクシマ氏だけだと思う。だが、私が意見を聞いているのは全員アメリカ人であると同時に、有権者で選挙の当事者である点が、専門家の方々との相違点だ。

お歴々のご意見を「エイヤッ」と纏めてみれば「何れが勝つか」という結論は出ていなかったと思う。その証拠に反町は「バイデン氏となった場合に安倍総理(11月にはチャンと勤めておられる前提だったようだ)はトランプ大統領の当選が決まった時にトランプタワーに駆けつけられたように、デラウエアーまで馳せ参じるべきか」と振ったのだった。「行かなくとも良し」と指摘したのは中山教授だけだった。私は中林教授の「トランプ氏の時に行ったというハードルが設定されたので、それは越えておくべき」を採りたい思いで承っていた。

私が「面白いな」と思った点は、専門家の見解の中に「アメリカ人の中にはトランプが嫌いだから、今回はバイデンにしよう」という類いの選択をする人が多くなりはしないか。即ち、バイデンに何か優れた点がある訳ではないがというだけの根拠では」という見方である。産経だったかがバイデンの「穴籠もり戦略」という皮肉めいた記事があったが、バイデンが11月までに3度ある討論会で如何に振る舞うかが問題だろうという辺りに落ち着いていた。その際に突如として無表情に陥る事態でも生じれば、世間で言われている「認知症」問題が浮かび上がると言ったのが古森氏だった。

私はずっと「民主党政権は我が国にとってはbad news」と言い続けてきた。今回は民主党議員たちの対中国政策は強硬派に変わってきていると言われているが、中国をあそこまでつけ上がらせたのがクリントンでありオバマだったのは間違いないこと。しかもヒラリー・クリントンには中国側から資金が供与されていたという噂もあった。そこをトランプ大統領が「歴代の大統領の対中国政策は誤りだった」とポンペイオ長官に断定させて強硬な方針に変更されたので、その意味でも仮令嫌いであってもトランプ大統領の再選が望ましいとなってしまうのだ。

何れにせよ、当分の間はどうなって行くかを固唾を呑んで見守っていくしかないと思う。最後に矢張り英語にも触れておきたい。フクシマ氏の発音を聞いていれば”Biden“は「バイデン」ではなく「バイドウン」と表記すると、正確な発音に限りなく近くなると思う。「バイデン」では私が嫌うローマ字読みである。他にも例を挙げておけば”Donald”は「ダヌルド゛」が本当の読み方に近い。即ち、アメリカの大統領は「ダヌル・トウランプ」さんなのだ。