新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

続け様に英語の話をしよう

2024-02-28 07:38:57 | コラム
こういう言葉の使い方もある:

昨27日の投稿を読まれた畏メル友RS氏から次のように教えて頂けたので、今回は日系人のBJ氏に教えられた「自分で恣意的に言葉を創ってしまおう」という取り組みの例を挙げていこうと思う。それは「固有名詞を動詞のように使ってしまうこと」である。だからと言って、面白半分に試みない方が良いと思う。例えば「切り傷にカット絆をはった」と言おうと“I Band-aided a cut.”のように。

RS氏は

同ページには、I'll googled it. でグーグルで調べます。ともありました。googleが動詞になる。これは日本語のググるでおなじみのものでした。品格の問題は分かりませんが、なるほどと思った次第です。

と言われたのだった。

要点はGAFAMの重要な一社であるGoogleが「検索する」という意味に使われているのであり、これを聞いた人も読んだ人もチャンと意味が取れるのである。私は残念ながら、GAFAMが今日の隆盛を謳歌する前にリタイアしたので、アメリカにおけり言葉遣いの変化の実情から遠ざかってしまったので、彼等が“I googled it to find out, if it was real or not.”などと言うのを聞ける機会が無い。

そこで、思いつく限りの固有名詞の恣意的な動詞化の例を挙げてみよう。

Fedex:
言うまでもなく、アメリカの大手宅配業者であるFederal Expressの俗称である。これをアメリカ人たちは「宅配便で送ろう」という意味に使って“Fedex it to her.”などと「彼女に宅配便で送っておきなさい」という指示をするのだ。この遣い方は実際に聞いた記憶はあるし、一時は読みまくっていたArthur Hailyの経済小説の中でも使われていた。

ここで面白いと感じた現象があった。それは、アメリカこの種の小口の荷物の配送業界ではUPS(United Parcel Service)が最大手なのにも拘わらず、Fedexになっていることだと思う。もしかすると、“UPS it.”では語呂が宜しくないのかも知れない。

Xerox:
これも誰でもが知っていそうなコピー機の会社である。嘗てはゼロックスのコピー機が我が国の企業社会で最も広く普及していたのではないかと思う。今や、我が国にはどれ程多くのコピー機のメーカーがあるのかは知らないが、アメリカではXeroxが多かったと思う。前置きはこれくらいにして、Xeroxが動詞のように使われている例を挙げてみよう。“Xerox three sets of his trip report.”(=彼の出張報告を3組取っておくように)のように使えるのだ。

まさか、“Canon three sets.”とはならないのだ。なお、「コピーを取る」で注意する必要があることは、本来はrunが使われるのであり、“Take three copies.”とはならない点なのだ。他にも日本語では「取る」が使われる例に支払いを「クレディットカードで取って貰えますか」と言う時には“Do you honor credit card?”というのが普通で、takeは使わないのだ。「取ってくれますか」などと尋ねれば「ハイ」と言って獲られてしまうかも知れない。