新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月7日 その2 我々はイランについて何を知っているか

2024-10-07 14:52:45 | コラム
ニューヨークタイムスの記事に刺激されて:

今朝ほど、家内に「ヒズボラだのレバノンだのと世間を騒がしているのは」と問いかけられても、レバノンといえば「19年末にカルロス・ゴーンが逃亡して行った国で、4年ほど前だったか経済破綻している」程度しか説明できなかった。

そこに、今朝はまた恒例のことで、ジムのサロンでNew York Timesの記事を見出しだけ音読していると“What we know about Iran.”というのに出会った。「なるほど、そう問いかけている以上、アメリカ人は良く知らないのか」と感じた。だが、「自分自身はイランについては恥ずかしながら、レバノン(Republic of Lebanon)よりはもう少し承知しているが」というくらいのことだった。

即ち、イスラム教シーア派の主導国で、産油国で、公用語がペルシャ語で、核保有国で、アメリカと対立的で、我が国のマスコミは「親日的」と報じている、ヒズボラを支援し、パドレスのダルヴィッシュ有(ダルビッシュ・セファット・ファリード・有、英語: Sefat Farid Yu Darvish)はイラン系である、イスラエルに報復中、まで辺りは心得ている。と言うよりも、日頃イスラム横町を支配するイスラム教国の連中を非難しているが、中近東乃至はアラブ諸国についての知識は希薄であると自覚している。

そこで、NYTにそう言われたのではと、あらためてWikipedia他に頼ってイランの基礎知識くらいは後学の為にと調べてみることにした。以下のようになっている。

国名: イラン(Islamic Republic of Iran)
首都: テヘラン(Tehran、英語の発音は「テラーン」)
面責: 1,648,191平方キロ
人口: 86, 758, 304(17位)
通貨: イラン・リヤル
GDP: 1兆705億930万ドル(17位)

辺りになるかと思う。かなりの大国のようだ。なお、余談の部類に入ると思うが、Copilotには「イランは白人の国ではありません」とあるが、イスラム横町で「イランから来た」と言った者は白人だった。また、イスラム教の服装と思われる着衣の指導者たちは皆白人のように見える。

アメリカで共和党、民主党のどちらから大統領が選ばれるか未だに全く分からないが、選挙の結果で選ばれた大統領がどのような対イラン政策を採るかは、我が国にとっては重大な関心事だろう。また、中近東からの原油の輸入に依存する我が国の対中近東(イスラム教圏)政策も外交政策も非常に重要であるから、慎重に事を運ばねばなるまいと思う。レバノンについては別の機会に触れようと思う。

収支報告書不記載議員への処分を聞いて

2024-10-07 07:06:23 | コラム
石破首相を「確りしましょう」と激励すべきかと:

毎度のことで、私が政治を論じるときには「マスコミ報道に基づいている」のである。

一夜明けても、何を言おうかの考えが纏まらない。昨夜は石破首相が恰も「ぶら下がり」のような場で、ボソボソと処分案のメモを見ながら語っておられるのを聞いて、あらためて「この方は何がしたくて総理/総裁を目指されたのか」と痛感していた。今朝の産経新聞には櫻井よしこさんが「宰相の器が」とハッキリと指摘しておられた。

私は石破茂氏が五度目の挑戦と言って出られたときに「最悪の選択にならねば良いが」とまでは書いた。具体的に「最悪」の内容などは考えてはいなかった。だが、実際に選ばれた後からは、何らかの最善だと思わせて貰える手を打ってはおられないと思う。あの発表はそもそも官房長官の仕事ではないのだろうか。林長官の発表は閣僚名簿を読んだ時しか記憶がないのは何故だろう。

聞いていた直ぐに閃いたことは「処分すべきだという世論調査の結果に真っ直ぐに反応されたのではないのか」だった。マスコミ報道では森山幹事長の案だとなっているが、それほど党高政低なのかと思わせられた。聞いて直ぐの直感では「これでは選挙に悪影響が出るのだろう自殺行為に近いのではないか」だった。と言うのは「マスコミは世論調査の結果に怯えた反応」と書くだろうから。

石破首相は何をしたくて五度も挑戦されて総理/総裁を目指しておられたのだろう。未だ一週間ほどだが、その「何か」が見えてこない。以前からテレビ局は何かと言えば石破茂氏を呼んで色々と語らせていた。聞けば何時でも非常に立派な正論で、時の政権をやんわりと批判しておられた。そのような言動だったから世論調査では人気が高かったのだと、今になって何となく認識できた。

だが、現実に総理/総裁となられてからは、それ以前とそれ以後に言われることが違うし、何か批判めいた声が聞こえてくると直ちに反応して自説を曲げてしまう傾向が顕著だ。「過って改めるに憚る勿れ」は結構だろうが、それでは「貴方の主義主張は何だったのですか」と伺いたくなってしまう。

収支報告書不記載で非公認にされる党内の議員の中には「受け入れる」という声もあったが、党内からは否定的な意見もあると報じられている。石破首相は「これで世論に答えた」と自負して発表されたのだろうが、それが選挙への最善の策だと認識されたのだろうか。

私は朝日新聞に「裏金呼ばわり」されて野党に自民党批判の絶好の材料に利用され、世間に広まってしまい、政倫審等で対策を講じたが、一向に批判と非難の構成は沈静化しないままに今日に至り、早めの解散と決めてしまった。そこで「裏金議員を処分せずに公認する気か」と、またもや野党とマスコミ連合に追い込まれたとみている。

毅然として「一事不再理だ」と言い切る度胸はなかったようだ。このような姿勢では、以前に岸田前総理を貶した「モグラ叩き」のようなことで、時々の状況の変化に対応するだけで、石破茂の独自色は出てこないのではないのか。

私は「公認しない」という処置だが、どれほど多くの有権者が「公認」という事の内容と、それが候補者に与える負の影響が具体的如何なる事かと承知しているのかと疑問に感じている。自分自身だって「テレビの政見発表が出来なくなること」程度は承知しているが、それ以上でもない。石破首相は安倍派に非公認のペナルティーを科すことで如何なる結果を生じるかをお考えだったのだろう。

マスコミ報道ではそれでなくても「党内の分裂」を取り上げてきていた。中には「高市早苗を頭にして反対派を率いて分裂する」などという観測すらあった。当方は少なくとも立憲民主党を支持しようというほど自由民主党批判派ではない。

だが、石破首相のこれほどのグラつきを見せられると、どうしても不安になる。岸田前総理には何度か「確りして」と激励したが、石破首相には未だ何と言って激励すべきか知らない、イヤ分からないと言うべきか。