「じゃ、何時アメリカがグレイトだったのだ」:
つい先頃、ロンドンとニューヨークの支店に管理職として勤務の経験がある銀行OBの級友から「トランプ次期大統領が言う『再びグレイト』とは、何時頃のアメリカのことを言うのか」との疑問を投げかけられた。私は“Make America great again”とは「アメリカが今では質量共に平均以下だと言っていることになる」とは指摘してきたが、何時がgreatだったかまでは考えが及んでいなかった。
級友が提示した疑問は、言うなれば“Good question!“だったのだ。そこで、考えてみることにした。
恐らく、トランプ次期大統領の意図は「現在の民主党のバイデン政権下ではインフレーションが異常に進み、不法移民を過剰に入れさせてしまった辺りがアメリカを偉大ではなくしたのだと、彼の労働者階層を主力にした支持層にも解りやすい表現と言うか、言葉遣いで標語にして言って聞かせたのだ」と勝手に読んでいる。
それでは「考えられる限りの近い過去で、アメリカでは景気も良く、経済も成長し、職の機会(これをjobという)も増加していたのは何時だったか」という事。そう考えて、私の脳裏に閃いたのは、15年も前の「小泉純一郎政権の2001年4月から2009年までが、ジョージ・ブッシュJr.政権の2001年1月から2009年1月とピタリと合っていた期間」だった。この頃には余り憂いが無かった記憶しかない。
換言すれば、間違っていたらご免なさいだが、私は「アメリカ合衆国は民主党政権下では経済も不調で成長が鈍化してしまった状態を、共和党政権が回復させていた」という大雑把な捉え方をしていたのだ。だが、これではトランプ次期大統領が過去のどの次期を目指しているのかは不明だ。と言うよりも、来年1月に就任されてから明らかになることではないのか。
後難を怖れずに言うと「ドナルド・トランプ氏の岩盤の支持層は、MAGAという具体性のない標語を信じて彼に一票を投じて、大差で民主党のハリス候補を退けて勝たせたのだった事になる」気がしてならない。だが、果たしてこういう事だったのだろうか。
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