国連安全保障理事会は北朝鮮が、10月9日に実施した地下核実験に関
連して、これを非難する決議を満場一致で採択した。
この問題をめぐってロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
国連安保理は北朝鮮のこの行動を非難しただけでなく、核兵器の開発と
大量破壊兵器や弾道ミサイルの製造プログラムを、完全に放棄するよう求
めている。一方でこの決議は、アメリカからの要請に反して、武力攻勢の可
能性を排除する内容のものとなっている。これはロシアと中国の求めに応
じて実現した。この他にもアメリカ政府は、例えば決議案の中に北朝鮮に
対する通常兵器の前面的な禁輸を盛り込もうとしていたが、やはりロシア
と中国の反対を受け、戦車や軍艦、航空機のような兵器の輸出の禁止で
妥協することになった。
また北朝鮮に入港し、あるいはそこから出港する商船に対する調査の停止
も当初の案より緩められている。さらに国連安保理の決議では、北朝鮮に
対する経済的、金融的な制裁の内容など、いくつかの項目が原案に比べて
和らげられた。
これに関してロシア外務省次官は、この決議は北朝鮮が実施した核実験に
対する国際社会の立場を正確に反映したものとなっていると語った。しかし
ながら現時点で重要なのは、国連安保理の対北朝鮮決議が、どのような形
で実現されるかを確認するだけでなく、1年前から中断されたままとなってい
る協調プロセスを再開させ、行き詰まりを見せている現在の状況から抜け出
すため、関係各国が努力を続けていくに際して、この決議がどの程度有効で
あるか見守っていくことなのである。
すでに国連でこの決議案が準備されている段階で、関係各国は北朝鮮の核
開発問題に関連する、6カ国協議の再開に向けてコンタクトを取り合っている。
例えばこの時期、中国の国務委員である唐家セン氏が中国の特使として、モ
スクワとワシントンを訪問した。またロシアの外務次官もピョンヤンとソウルを
訪れている。この中で外務次官は北朝鮮が、6カ国協議や朝鮮半島の非核
地帯化という最終的な目標を放棄してはいないと発言し注目を集めた。
現在この問題をめぐって困難な状況が続く中、6カ国協議に参加している全
ての国の努力が重要性を増してきている。
アメリカは北朝鮮に対する、非建設的な圧力を止めるべきだし、北朝鮮の側
もまた、この問題を解決する事の重要性を理解し、善意を発揮できるなら朝
鮮半島の核問題に関する交渉プロセスの中で、より大きな役割を果たすこと
が出来る筈だ。
10月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

連して、これを非難する決議を満場一致で採択した。
この問題をめぐってロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
国連安保理は北朝鮮のこの行動を非難しただけでなく、核兵器の開発と
大量破壊兵器や弾道ミサイルの製造プログラムを、完全に放棄するよう求
めている。一方でこの決議は、アメリカからの要請に反して、武力攻勢の可
能性を排除する内容のものとなっている。これはロシアと中国の求めに応
じて実現した。この他にもアメリカ政府は、例えば決議案の中に北朝鮮に
対する通常兵器の前面的な禁輸を盛り込もうとしていたが、やはりロシア
と中国の反対を受け、戦車や軍艦、航空機のような兵器の輸出の禁止で
妥協することになった。
また北朝鮮に入港し、あるいはそこから出港する商船に対する調査の停止
も当初の案より緩められている。さらに国連安保理の決議では、北朝鮮に
対する経済的、金融的な制裁の内容など、いくつかの項目が原案に比べて
和らげられた。
これに関してロシア外務省次官は、この決議は北朝鮮が実施した核実験に
対する国際社会の立場を正確に反映したものとなっていると語った。しかし
ながら現時点で重要なのは、国連安保理の対北朝鮮決議が、どのような形
で実現されるかを確認するだけでなく、1年前から中断されたままとなってい
る協調プロセスを再開させ、行き詰まりを見せている現在の状況から抜け出
すため、関係各国が努力を続けていくに際して、この決議がどの程度有効で
あるか見守っていくことなのである。
すでに国連でこの決議案が準備されている段階で、関係各国は北朝鮮の核
開発問題に関連する、6カ国協議の再開に向けてコンタクトを取り合っている。
例えばこの時期、中国の国務委員である唐家セン氏が中国の特使として、モ
スクワとワシントンを訪問した。またロシアの外務次官もピョンヤンとソウルを
訪れている。この中で外務次官は北朝鮮が、6カ国協議や朝鮮半島の非核
地帯化という最終的な目標を放棄してはいないと発言し注目を集めた。
現在この問題をめぐって困難な状況が続く中、6カ国協議に参加している全
ての国の努力が重要性を増してきている。
アメリカは北朝鮮に対する、非建設的な圧力を止めるべきだし、北朝鮮の側
もまた、この問題を解決する事の重要性を理解し、善意を発揮できるなら朝
鮮半島の核問題に関する交渉プロセスの中で、より大きな役割を果たすこと
が出来る筈だ。
10月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
