1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

モスクワでの露日首脳会談に付いて

2008-05-04 | ラジオ
4月26日、モスクワ郊外にあるロシア大統領官邸で行なわれた露日首脳会談でプ
ーチン大統領と福田首相は、両国関係の発展振りに付いて満足の意を表わした。
会談開始に当たって、先ずプーチン大統領は次のように指摘している。
「露日関の貿易経済関係の総額は、2003年からこれまでで5倍に増えた。
そしてロシア経済に対する日本の資本投下が増加している。日本から数々の大手
メーカー資本を持ってロシアにやってきて大きな企業を作っている。
しかしロシア政府が特別な意味があるとして重要視しているのは、ハイテク分野で
の日本との協力の進展だ」AX
プーチン大統領は、この様に指摘している。

現在、露日間では原子力エネルギー分野での協力に関する、協定締結に向けた交
渉が進められている。これ以外にもビザ問題や刑事事件における、法律的な援助に
付いての合意。税関同士の協力や密漁の共同取締りに関する合意などの調印も近
づいている。
また昨年からは宇宙研究や宇宙開発の分野での、ロシアと日本の共同行動に関す
る協定、つまり宇宙における有人輸送システム作りに付いての協定が効力を発して
いる。

一方、福田首相は露日関係に付いて、両国関係が一貫して上向きに伸びてけば、ア
ジア太平洋地域全体の安定と発展の強化に、好ましい貢献をもたらすだろうとし、我
々はアジア太平洋地域での、ロシアとの共同行動を深めたいと望んでいると述べた。

尚プーチン大統領はロシアと日本の関係において、まだ充分に未解決の諸問題が残
っていると指摘する一方で、政治対話のレベルが多くの問題の解決を可能ならしめる
と延べ次のように続けた。
「ここ数年間で露日関係の性格を、質的に変えることに成功した。ロシア政府は日本
との平和条約の締結に向けた対話を続けていく用意がある」
プーチン大統領は、この様に明言している。
露日間の平和条約はクリル諸島の、複数の島々の帰属をめぐって露日間に意見の食
い違いが存在することから、第二次世界大戦が終了してから60年以上経った現在に至
るまで調印されていない。

北方領土交渉秘録―失われた五度の機会

東郷 和彦
新潮社


このアイテムの詳細を見る

4月27日放送 ロシアの声・週間ラジオ展望