ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

講演会報告Part2「甲州ワイン」

2009-12-04 10:14:24 | ワイン&酒
母校のOB会で講演した内容の続きです。

現在のワイントレンドとして

自然派
ライト化
スパークリング
和風
トレサビリティ


などを紹介しました。
昨日の「アルゼンチンワイン」「自然派+ライト化+トレサビリティ」でしょう。



「ライト化+スパークリング+和風+トレサビリティ」だと思うのが、
日本のワイン、特に「甲州」種のワインです。

ここ数年の間で、日本のワインがかなりの注目を浴びるようになってきました。

若手生産者の成長や新規参入などもあり、うす甘い観光土産用ワインをつくっていた頃と比べると、ワイン自体に大きな変化が起きています。

日本のワインを盛り上げようという動きも後押しし、日本のワインを置くショップやレストランも多くなってきました。
空前の日本ワインブームかもしれません。

せっかくのいい機会ですので、色々なワインを試し、これは!と思うものをぜひ見つけてください。



今回の講演会では、
甲州ワインに45年の歴史のあるマンズワイン から下記2アイテムをチョイスしました。

キッコーマンのS先輩からご提供いただけるということでしたので、
迷わず甲州を選ばせていただきました。(S先輩、ありがとうございました)



マンズ 甲州 酵母の泡 NV (左)  
マンズ 甲州 シュル・リー2006 (右)

発酵後にオリと接触させながら熟成を行う「シュル・リー」製法でつくるワインは旨味が乗り、甲州ワインの中では私の一番のお気に入りです。

辛口ですがシャープ過ぎないので、幅広い料理に対応できます。
ちらし寿司などのご飯モノとの組み合わせも違和感がありません。


しかし、気になる新たなアイテムが出現しました。
それが「酵母の泡」です。



「酵母の泡」は、山梨産甲州100%の辛口スパークリングワインです。
世間のスパークリングワイン人気を受け、甲州のスパークリングの生産を始めるメーカーがここ2、3年で増えてきました。

甲州種のことを全く知らない人でも、おいしいスパークリングワインなら飲むキッカケの入り口になってくれるはずですし、元々の甲州ファンなら、甲州のバラエティが増えるのは大歓迎ですよね。


実は、このワインをチョイスして先輩にお願いをした後日、友人たちとのいつものブラインドワイン会で、この「酵母の泡」を持ってきた友人がいました。

ブラインドで出され、これは何者?と少し悩みましたが、シャンパーニュではなく日本のワインだと睨んだ通りの結果でした。
それよりも、私が講演会用に選んでいたワインだったので、心の中で密かに驚いていました(笑)。
目の利く人は注目している、ということですね。


ブラインド会の時の写真  ―フレンチの店でも見劣りしないルックスです

ここのワインバーのソムリエ氏は、
「魚介系をはじめ、幅広い料理に合わせられるし、価格もリーズナブルなので(1,500円)お客様に勧めやすい」と言っていました。
私もまったく同感です。

講演会でも、女性はもちろん、男性参加者も幅広い年齢層で(若手から年配の方まで)このスパークリングを気に入ったようで、早速キッコーマンに注文を入れたとか?(笑)


S先輩が追加で出してくださった長期熟成甘口  ―これも好きです♪

甲州種は、スパークリングから辛口~甘口まで幅広い味わいのタイプが出ているので、好みや料理、状況に合わせて使い分けができるのがいいですね。


甲州種をはじめ、日本の各地のワインとその土地の食材を組み合わせたマリアージュの提案などは、今後はお店でもどんどん積極的にしていただけると嬉しいですね。


コメント (3)
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