ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

甘美なカナダ産アイスワイン

2013-01-05 22:36:09 | ワイン&酒
寒さが厳しかった今日の夕食はカレーだったため、ワインは開けず、セラーの片隅に眠っていたコチラのワインを食後に1杯いただきました。


Inniskillin OAK AGED ICE WINE 1998 (カナダ、VQAナイアガラ・ペニンシュラ)

50mlのミニボトル入りのカナダ産アイスワインです。おそらく10年以上前にいただいたもの。

エチケットに品種名は記載されていませんが、イニスキリン社では3品種からアイスワインをつくっており、品種ごとにエチケットの色が異なるので、このゴールドは ヴィダル(Vidal)とわかります。
※シルバーはリースリング、赤はカベルネ・フラン



ヴィダル種 はフランスで誕生した交雑種の白ブドウで、耐寒性に優れているため、カナダの寒い地域で広く栽培 されています。

上記アイスワインの産地であるナイアガラ・ペニンシュラは、カナダ北東部のオンタリオ湖のエリアにあります。
この地域は、5月から10月中旬ぐらいまではフランスのボルドーとほぼ同じくらいの気温ですが、クリスマスを迎える頃の平均気温は氷点下12℃ くらいになります。

そこで、冬までぶどうを収穫せずに残しておき、グンと冷え込んだ時期を見計らって収穫し、凍ったぶどうの濃縮果汁からアイスワインを生産しています。
収穫できる温度は、カナダのワイン法で 氷点下8度以下、と決められています。

なお、カナダでアイスワインをつくるブドウとしては、ヴィダル、リースリング、カベルネ・フラン(赤のアイスワインとなる)が三大品種となっています。



今回飲んだのは 1998年産のヴィダル
丸14年が経過し、非常に濃い琥珀色をしており、粘性も強めです。

“みりん”的なニュアンスの甘い香りと味わいがあり、ほのかに黒糖も感じます。とにかく甘さが濃厚!トロトロです。クレームブリュレのような香ばしさもあります。アルコールは10%。

カレーを食べた後には甘露でした
塩気の強いブルーチーズなどにも合いそうですね。


コメント
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