ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

仏ブルゴーニュの最新AOC Bourgogne Côte d’Orを飲む

2020-08-20 20:58:45 | ワイン&酒

自宅セラーが満杯になったので、飲んで減らさなきゃ、ということで、先日飲んだ仏ブルゴーニュのスパークリングロゼ Cremant Bourgogne Rose を紹介しましたが、ロゼよりも少し前に飲んだのが、同じブルゴーニュの赤ワインです。

 

Bourgogne Côte d’Or Rouge 2017 Domaine Michelot(France, Bourgogne)

 

AOC Bourgogne Côte d’Or(ブルゴーニュ コート・ドール)は、ブルゴーニュの最新アペラシオンで、まだ日本市場にはそれほど出回っていないはずなので、地元ワイン仲間とのワイン会に持参し、皆で一緒に飲もうと思っていました。

が、コロナ禍で断念…

残念ですが、自宅の晩酌で飲むことにしました。

 

 

Bourgogne Côte d’Orは 2017年が初ヴィンテージで、

赤ワインRouge と白ワインBlancがあります。

 

AOCブルゴーニュワインには、デノミナシオンを持つ地域名アペラシオンのワインが14あります。

デノミナシオンとは、同じアペラシオンのAOCの仕様書の中で、細かい地理的表記を付加したもので、よく知られているものとしては、Bourgogne Hautes Côtes de Beaune(ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ)やBourgogne Hautes Côtes de Nuits(同・ニュイ)でしょうか。

 

2017年ヴィンテージから 「Bourgogne Côte d’Or」 が加わりましたので、AOC Bourgogneの中で最も新しいアペラシオンということになります。

 

Côte d’Or コート・ドールという名前が付いていますので、コート・ドール地区のワインならすべてBourgogne Côte d’Orと名付けても良さそうですが、そうはなりません。

コート・ドール地区の中でも、AOCの仕様書に記された厳しい条件をクリアした土地でないとまずダメですし、収量制限や、潜在アルコール度数、名乗れる土地の歴史などなど、細かい規定が色々あるんです。

当然、単なる AOC Bourgogne Blanc/Rouge よりも限定されたエリアになります。

 

 

ドメーヌ・ミシュロのブルゴーニュ・コート・ドール・ルージュ 2017を飲んでみると、想像していたよりもずっと色が濃く、凝縮感が強く、パワフルで若い!

軽やかでチャーミングな味わいを予想していましたが、まったく違いました。

骨格がしっかりしていますが、それなのに、アルコール度数12.5%?

もう少し寝かせて、こなれ感が出てくると、バランスよく飲めるかと思います。

 

ちなみに、ドメーヌ・ミシュロはムルソーの生産者です。

当然、白ワインバージョンのBourgogne Côte d’Or Blancもあります。

白のブルゴーニュ・コート・ドールについては、2018年3月に現地でいくつか試飲した中に、ミシュロのワインもありました。

以前のリポートを参照ください → コチラ

 

私が飲んだミシュロのワインは、2019年6月に来日したブルゴーニュ委員会 広報委員長のクロード・シュヴァリエ氏をインタビューした際にいただいたもので、当時まだ日本に未輸入。

ドメーヌ・ミシュロのブルゴーニュ・コート・ドールは、白はすでに日本に輸入されているようですが、現在、赤の方が輸入されているかどうかは不明です。

 

Claude Chevalier (2019年6月 Tokyo)

 

ブルゴーニュの生産者すべてがBourgogne Côte d’Orを生産しているわけではないので、日本で出合えるチャンスはそれほど多くないかもしれませんが、有名なところでは、ルイ・ジャド社のBourgogne Côte d’Or Rougeは、すでに輸入されています。

以前に紹介記事を書きましたので、参考にしてください → コチラ

 

AOC Bourgogne Côte d’Orワインの価格帯としては、AOC Bourgogne よりも少々高めで、3000円台半ば前後で購入できるかと思います。

価格が高騰しているブルゴーニュワインにおいて、そこそこお手軽な価格で楽しめ、厳しい仕様書の規定をクリアしているBourgogne Côte d’Orは、お買い得じゃないでしょうか

 

 

コメント
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