2020年6月19日、文化庁が令和2年度「日本遺産(Japan Heritage)」の認定結果を発表しました。
日本遺産?
訊いたことがあるようなないような?
文化庁のHPによると、
地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」に認定するとともに,ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内外に戦略的に発信することにより,地域の活性化を図るもの、が日本遺産だそうです。
認定は2005年に始まりました。
令和2年度は69件の申請があり、日本遺産審査委員会の審議を経て、21件が新たに日本遺産に認定されました。
2005年から2020年までの6年間で、合計104件認定されています。
その21件の中に、日本ワインに関する認定が1件あります。
【申請者】茨城県牛久市(代表自治体)、山梨県甲州市
日本ワイン 140 年史~国産ブドウで醸造する和文化の結晶~
[認定されたストーリー]
国産ブドウを原料とし、日本国内で醸造される日本ワイン。その 140 年にわたる歴史 において重要な地位を占めるのが山梨県甲州市と茨城県牛久市である。
甲州市は地元のブドウ農家との共存繁栄をはかり、広大なブドウ畑と新旧 30 ものワイナリーを誕生させるに至った。
牛久市の「牛久シャトー」は、ブドウ栽培から醸造までの一貫した工程を構築し、大規模な醸造体制を確立した。明治の文明開化期、国営では果たせなかったワイン醸造を、それぞれの地域の特性を生かして民間の力で成し遂げたのである。切磋琢磨して日本のワイン文化の広まりに貢献した二つのまちに息づく歴史を知れば、ワインの味わいもより深くなる。
「牛久シャトー」(牛久市)
1903(明治36)年、神谷傳兵衛が茨城県牛久市に開設した日本初の本格的ワイン醸造場で、2008年には国の重要文化財に指定されています。
神谷傳兵衛記念館やミュージアムが一般公開されていますが、新型コロナウイルスの影響で、休館、または営業時間の変動があるかもしれません。
甲州市近代産業遺産 「宮光園」 (甲州市)
日本初のワイン醸造会社である大日本山梨葡萄酒会社が明治10年(1877年)に設立され、明治19年に解散した後に引き継いだ宮崎光太郎が自宅につくった施設。
宮崎光太郎は、ワイン造りを学ぶために、土屋龍憲らとともに渡仏する予定だった人物。
宮光園の庭にある大黒天の石像
大黒天の石像ほか、宮光園の母屋なども一般公開されているので、見学できます。
メルシャン 葡萄酒資料館(甲州市)
甲州市には多くのワイナリーがあり、訪問を受け付けているところが多いですが、コロナ禍でワイナリーの受け入れ態勢もだいぶ変わってきていると思われます。
牛久市であれ、甲州市であれ、どこに行くにも、訪問の前には、事前にそれぞれのホームページなどでよく確認してください。
牛久市も甲州市も都心から近いところにあり、アクセスがいいのが嬉しいポイント。
コロナ禍の今は、すぐには行けませんが、コロナが落ち着いたら、ゆっくり訪問したいですね。
{参考] 文化庁HP
「日本遺産(Japan Heritage)」について
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/92323501_05.pdf
令和2年度「日本遺産(Japan Heritage)」認定一覧
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/92323501_02.pdf
令和2年度「日本遺産(Japan Heritage)」認定概要
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/92323501_03.pdf
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