さて、ふたたび ボジョレー
ボジョレーでは、ブドウはすべて“手摘み”で収穫 されます。ということは、収穫時には多くの労働力が必要になり、毎年決まった人たちが季節労働者としてグループでやってきます。こうした季節労働者は毎年35,000人にもなるとか。
彼らは生産者のところに泊り込んで収穫の手伝いを行ない、夜は皆で楽しく飲み食いします。当然ワインも出ますので、収穫を手伝いたい!と思う人もいるのでは?でも、これが9月中旬頃まで続くのですから、毎日体力勝負ですね。私などは、とてもじゃないですが自信ありません(笑)
ボジョレーには、ブドウの収穫時から初冬までしか食べられない料理 があるそうです。
先日来日したボジョレーワイン委員会のオーレリー・ヴァーブルさんの話では、
“ソーセージを鍋に入れ、そのまわりに潰したブドウ(ガメイ種)を入れて蒸し煮にした料理” で、ブドウの果皮の色素でソーセージが紫色に染まるそうです。ただし、これが作れるのは遅くとも12月まで。この料理、気になったので調べてみたところ、アレンジバージョンがありました。
まず、使うソーセージは、リヨンの“セルヴェラ”(cervelas)という太めの生ソーセージ。ピスタチオ入りのものが有名で、ローズ色の断面に緑のピスタチオがキレイに散りばめられています。
ソーセージと一緒に煮込むのは、果汁を絞ったブドウの搾りかす+発酵途中のブドウ果汁(パラディと呼ばれる)や、ボジョレーの赤ワイン の場合もありました。
ボジョレーの赤ワインを使ったものは、“Cervelas chaud a la Beaujolaise”(セルヴェラ・ショー・ア・ラ・ボジョレー)という名前があります。ボジョレー仕込みのアツアツソーセージ、ってところでしょうか。
ワインを使えば、1年中この料理が作れます。
でも、生のブドウや搾りかすを使って作ったものを食べたいなら、収穫から初冬の頃までにボジョレーに行くしかありません。
先日より 春ボジョレーの魅力 を書いてきましたが、秋のボジョレーならではの美食&ワインの魅力 も、やはり捨てがたいですね。
リヨン を “美食の都” と命名したのは、料理評論家キュルノンスキー(1872-1956)ですが、
「リヨンには3つの川が流れている。ローヌ川とソーヌ川とボジョレーだ」
と言ったのは、レオン・ドーデ(「風車小屋だより」の著者アラン・ドーデの息子、ジャーナリスト)。
本当にボジョレーワインの川が流れていたら面白いですが(笑)、ボジョレーの南30kmに位置するリヨンでは、そういわれるくらいにボジョレーワインが大いに飲まれているということです。
また、セルヴェラはリヨンの名物なので、リヨンでもセルヴェラのボジョレー蒸しが楽しめます。ボジョレーにはなかなか足を運べなくても、人気観光都市のリヨンなら、比較的行きやすいのでは?
リヨンには、ブレスの鶏、シャロレー牛、ソーヌ川の湿地帯(リヨンの北北東、ドンブ地方)の蛙(養殖)や魚、サヴォアやジュラ産のチーズなど、近隣の美味なるものが集まってきます。
地元では、豚肉の加工品、内臓料理なども伝統的。ローマ時代から、この地の人々は豚を飼い、豚肉の加工技術にも長けていました。すでに紀元前1世紀に書かれた本の中には当地の豚肉加工品の品質と味の良さ についての記述があるといいますから驚きです。
アンドゥイエット
豚の小腸に豚の色々な部位のみじん切りを詰めた内臓料理
豚肉加工品には、セルヴェラのようなソーセージ、ソーシソンと呼ばれる乾燥ソーセージ、パテ、リエットなどがあります。
ソーシソン さまざまなサイズ、形があります
ピスタチオ入りパテ
都内のポール・ボキューズの店にて。三ツ星シェフのボール・ボキューズは、リヨン近郊(ボジョレー寄り)の出身です。
サラミに似たソーシソンは日本でもお目にかかれますが、生に近いセルヴェラは現地で食べるのが一番。皮が破けないようにじっくり茹でたものを厚めに切り、たっぷりのマスタードと茹でたジャガイモを添えて食べるのが定番なんだとか。
シャルキュトリ盛り合わせ
東京のリヨン料理の店でいただいたシャルキュトリ。左端がソーシソン。シャルキュトリは豚肉の加工品(ハム、ソーセージ類など)のことですが、豚肉の加工販売業者という意味もあります。
どれも ボジョレーワイン にピッタリ
シャルキュトリ類ならAOCボジョレー、パテはAOCボジョレー・ヴィラージュ、アンドゥイエットならしっかりした味わいのクリュ・ボジョレーなどが合いそうでは?
※ボジョレーのAOCに関しては → 【前編】
※クリュ・ボジョレーついてもっと詳しく → 【後編】
ボジョレーでは、ブドウはすべて“手摘み”で収穫 されます。ということは、収穫時には多くの労働力が必要になり、毎年決まった人たちが季節労働者としてグループでやってきます。こうした季節労働者は毎年35,000人にもなるとか。
彼らは生産者のところに泊り込んで収穫の手伝いを行ない、夜は皆で楽しく飲み食いします。当然ワインも出ますので、収穫を手伝いたい!と思う人もいるのでは?でも、これが9月中旬頃まで続くのですから、毎日体力勝負ですね。私などは、とてもじゃないですが自信ありません(笑)
ボジョレーには、ブドウの収穫時から初冬までしか食べられない料理 があるそうです。
先日来日したボジョレーワイン委員会のオーレリー・ヴァーブルさんの話では、
“ソーセージを鍋に入れ、そのまわりに潰したブドウ(ガメイ種)を入れて蒸し煮にした料理” で、ブドウの果皮の色素でソーセージが紫色に染まるそうです。ただし、これが作れるのは遅くとも12月まで。この料理、気になったので調べてみたところ、アレンジバージョンがありました。
まず、使うソーセージは、リヨンの“セルヴェラ”(cervelas)という太めの生ソーセージ。ピスタチオ入りのものが有名で、ローズ色の断面に緑のピスタチオがキレイに散りばめられています。
ソーセージと一緒に煮込むのは、果汁を絞ったブドウの搾りかす+発酵途中のブドウ果汁(パラディと呼ばれる)や、ボジョレーの赤ワイン の場合もありました。
ボジョレーの赤ワインを使ったものは、“Cervelas chaud a la Beaujolaise”(セルヴェラ・ショー・ア・ラ・ボジョレー)という名前があります。ボジョレー仕込みのアツアツソーセージ、ってところでしょうか。
ワインを使えば、1年中この料理が作れます。
でも、生のブドウや搾りかすを使って作ったものを食べたいなら、収穫から初冬の頃までにボジョレーに行くしかありません。
先日より 春ボジョレーの魅力 を書いてきましたが、秋のボジョレーならではの美食&ワインの魅力 も、やはり捨てがたいですね。
リヨン を “美食の都” と命名したのは、料理評論家キュルノンスキー(1872-1956)ですが、
「リヨンには3つの川が流れている。ローヌ川とソーヌ川とボジョレーだ」
と言ったのは、レオン・ドーデ(「風車小屋だより」の著者アラン・ドーデの息子、ジャーナリスト)。
本当にボジョレーワインの川が流れていたら面白いですが(笑)、ボジョレーの南30kmに位置するリヨンでは、そういわれるくらいにボジョレーワインが大いに飲まれているということです。
また、セルヴェラはリヨンの名物なので、リヨンでもセルヴェラのボジョレー蒸しが楽しめます。ボジョレーにはなかなか足を運べなくても、人気観光都市のリヨンなら、比較的行きやすいのでは?
リヨンには、ブレスの鶏、シャロレー牛、ソーヌ川の湿地帯(リヨンの北北東、ドンブ地方)の蛙(養殖)や魚、サヴォアやジュラ産のチーズなど、近隣の美味なるものが集まってきます。
地元では、豚肉の加工品、内臓料理なども伝統的。ローマ時代から、この地の人々は豚を飼い、豚肉の加工技術にも長けていました。すでに紀元前1世紀に書かれた本の中には当地の豚肉加工品の品質と味の良さ についての記述があるといいますから驚きです。
アンドゥイエット
豚の小腸に豚の色々な部位のみじん切りを詰めた内臓料理
豚肉加工品には、セルヴェラのようなソーセージ、ソーシソンと呼ばれる乾燥ソーセージ、パテ、リエットなどがあります。
ソーシソン さまざまなサイズ、形があります
ピスタチオ入りパテ
都内のポール・ボキューズの店にて。三ツ星シェフのボール・ボキューズは、リヨン近郊(ボジョレー寄り)の出身です。
サラミに似たソーシソンは日本でもお目にかかれますが、生に近いセルヴェラは現地で食べるのが一番。皮が破けないようにじっくり茹でたものを厚めに切り、たっぷりのマスタードと茹でたジャガイモを添えて食べるのが定番なんだとか。
シャルキュトリ盛り合わせ
東京のリヨン料理の店でいただいたシャルキュトリ。左端がソーシソン。シャルキュトリは豚肉の加工品(ハム、ソーセージ類など)のことですが、豚肉の加工販売業者という意味もあります。
どれも ボジョレーワイン にピッタリ
シャルキュトリ類ならAOCボジョレー、パテはAOCボジョレー・ヴィラージュ、アンドゥイエットならしっかりした味わいのクリュ・ボジョレーなどが合いそうでは?
※ボジョレーのAOCに関しては → 【前編】
※クリュ・ボジョレーついてもっと詳しく → 【後編】
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